CANDY☆ 【翌日・ご対面編】


 3.


「高木サン。巡査部長サンですか〜」
「ね、ねぇ、せっちゃん?」
「はい? なんですかぁ?」

 ページを開きブツブツと呟いていると、何故か恐る恐る快斗が声をかけてくる。

「そのノートは…一体…?」

 奥の方で溜息を付いている哀を視界に入れつつ、快斗は軽く雪花の持っているノートを指差す。

「これですかぁ? ………ヒ・ミ・ツ・ですぅv」
「…ヒミツってι」
「雪花ノート、とでも呼んでくださいv」

 中身はヒミツなくせに、名前だけは呼ばせるンだな(爆)。

「中には何が書いてあるの?」
「色々ですよ〜♪ この街から半径10kmに『居る』だいたいの人物のことは…」
「『居る』?」
「はぁい♪ 『居る』人ですぅv」

 …それはつまり、半径10kmで生活をしている人物だけではなく、遠方(範囲外)から仕事に来てる人物も含まれる…とι

「…まぁ、そんな些細な事はどーでもいいとしてぇ」
「(全然些細じゃない!)」
「(予想以上に使えるかもしれないわね…)」

 ノートに記入してある事項を読む雪花を横目に、そんな事をひっそりと(?)思う2人。
 見た目からは想像つかない(笑)その情報力に、あの快斗ですら驚いている…ι

「(そりゃオレだって、調べたら解るけどさぁ…ι)」

 ちなみに快斗の言う「調べたら」は、「ハッキングしたら」と言う意が含まれている(笑)。

「(いつでも取り出せる…って、ある意味最強だよな、このコ)」

 哀ちゃんが傍に置いたの、解らなくはないかも…


 そんな事を思う快斗だが、哀もこれは予想外だった事を知らない(笑)。


「ああ〜!」
「な、なに?!」

 そんな事を考えていた処に、雪花が大声を上げた。

「いえ…この人、ちょっと弱すぎですねぇ」
「高木刑事は気が弱い所もあるから…」
「う〜ん…この人じゃぁ、ちょっと厳しいかも〜ぉ…」

 雪花の呟きに哀が答えると、ノート片手に唸り出す。
 その姿をビビリながら見つつ、快斗が口を開いた…

「と、とりあえずさ。先にご飯食べない? そろそろ新一も起きる頃だし…ι」
「…そうね。別に朝食の後でも対策は立てれるわね…雪花?」
「はいさぁ!」
「あとで具体的に話し合いましょう」
「了解しました、プロフェッサー!」

 元気良く腕を上げる雪花に、哀は意味深な笑みを浮かべ…
 …快斗は一先ず、安堵の溜息を付いた。

「(なんだかこの2人、物凄く性格似てる気がする…)」

 ……その通り。






いつでも取り出し可能な「雪花ノート」…恐るべし(笑)
そして…快斗君…君の気持ちは凄く解るぞ!!(何)


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