CANDY☆ 【翌日・ご対面編】
1.
「女史〜? これどぉしましょう?」
「ああ…それは…」
あっさりと住み込み(?)が決まった雪花。本日も朝から哀のお手伝い…
そこに…
「お〜い、哀ちゃぁん?」
──!!!
「…黒羽君の声ね」
「(反応を隠し・笑) 私が続きを見てましょうか?」
「大丈夫よ。彼のことだから、そのうちここまで降りてくるわ」
「そうですか… (らっきーv)」
「…こっちの方お願い」
「いぇっさー♪」
──数分すると…
「あ〜いちゃん?」
「いらっしゃい、黒羽君」
「こんにちわ〜♪」
地下室の扉を開けた快斗に元気良く挨拶をかます雪花(笑)。
「あれ? お客さん?」
「違うけど…急ぎ?」
「違うよ?」
「そう…今、手が離せないから、ちょっと待っててくれる?」
──手が離せない状況、終了(笑)。
「…それで、どうしたの?」
「ん〜? 今日、博士いないンでしょ? だからいっしょにご飯でもどうかなって♪」
手を拭きながら問うた哀に、快斗はにっこりと笑いながらここに来た主旨を口にする。
…しかし。
その目線はさっきまで作業が行われていた部分に集中している…ι
「……気になる?」
「(ビクっ!) や、大丈夫…ι」
…その返答は可笑しくないか(笑)?
「それより、お客さんじゃないなら、この子は?」
「ああ…昨日から私の……、なんて言ったらいいのかしら?」
そう言って視線を雪花に向けると、哀は説明しかけて…少々困ったように雪花を見た。
ソレに対し、雪花は…
「あ、オレは女史の使い魔です♪」
…あっさり言った。
「つ…使い魔…?」
「はい〜v 昨日、オレの能力を認めて貰ったンですよぉ♪」
──何故かノリノリ。
「……そうなの?」
「まあ、近くもなく遠くもなく・・・って処かしらι」
「どっちが…?」
「………」
「…………」
「あれ? どーしたんですかぁ?」
1人のんびりと実験台(!)を片付ける雪花。2人の沈黙にことり、と首を傾げた(笑)。
「…とにかく、昨日からウチで居候する事になったから」
「え、そうなの?」
「お世話になってまぁす♪」
「珍しいね、哀ちゃんが気を許すなんてさ」
「…別に、許してる訳じゃないわ」
快斗の呟きにそっけなく言い切る哀。
しかし、その言葉に快斗は優しげな笑みを浮かべた…
──そこに、
「まだ昨日の今日ですからねぇ…頑張って女史のハートをゲットして見せます!」
…声高々に宣言。
「………」
「あれ? 女史、どーしたんですかぁ?」
思わず絶句の哀に、雪花は相変わらずのトーンで首を傾げる。
その隣りには…
「…くっくく…ぷはははっ」
…笑いを堪えきれていない快斗の姿。
努力はしているようだが、それは全く持って身を結んでいない(笑)。
「? どーかしましたかぁ?」
「…いや、君…って、なかなか…っあははは!」
「黒羽君、笑いすぎよ(脱力)」
今だ笑いの収まらない快斗に、再びことん…と首を傾げる雪花。
哀に至ってはもはや諦めの境地(笑)。
「っあ〜、おもしれぇ…哀ちゃんにこんな事言える人がいるんだねぇ」
「…どういう意味かしら? それ」
「そのままの意味v ね、哀ちゃん! このコ紹介してよ♪」
そう言ってきた快斗の言葉に、
「そう言えばまだ紹介してなかったわね…」
「そう言えば…申し遅れましたぁ!」
と、呟く哀と、深々と頭を下げる雪花。
「…桜月 雪花。昨日から、私の助手をして貰ってるわ」
「どぉも〜♪ 桜月 雪花っス! 以後お見知りおきをv」
「あ、オレは黒羽 快斗ね。よろしく♪」
「(そりゃ良くご存知ですともよ!←内なる声) よろしくです〜ぅ♪」
漸く自己紹介を終えた処で、哀が溜息混じりに言った。
「それで、ご飯のお誘いだったかしら?」
「あ、そうだった」
「…忘れないで頂戴」
「忘れるくらい面白かったンだよ〜」
「………コレ、飲んでみる?」
「ごめんなさい」
哀の見せた、何やら妖しげな色(?!)をしたカプセルを見て、快斗は慌てて首を振る。
「ともかく…私は構わないのだけれど…」
そう話を戻し、哀は雪花の方を見た…。
「あ、オレだったらココで待機してますよぉ? 必要に応じて呼び出してくれれば…」
…待機。呼び出し。
雪花の中では完全に『使い魔』の認識らしい(笑)。
「え? でも2人とも食べてないンでしょ? 一緒に食べようよ」
「そう言ってくれると助かるわ」
「いやいや、そんな! 急に人数増えたら厄介でしょ? オレここにいますって!」
…なんでそんな謙虚なんだ、雪花…ι