昔々ある所に
織姫と牽牛という
とても仲の良い夫婦が住んでおりました
〜Milky Way〜
幾多の瞬きが二人を巡り合わせ
運命の輪が巡る時
「織姫の涙」を頂きに参ります
怪盗KID
「成る程。これが昨日警視庁宛てに届いた予告上ですか」
日曜の朝という事で普段より長くベットの住人になっていた新一はいつもの様に警察からの要請の電話に叩き起こされた。
ベットから飛び起きると、最小限の準備をしていつもの様に警視庁へ赴く。
ただ、今回はいつもとは違い二課からの要請あったが。
「『織姫の涙』の展示してある博物館から場所は解ったんだが、日時がどうも特定できなくてね」
中森警部は苦笑しながら、せっかくの休日にすまんね、とコーヒーを差し出してくれた。
「いえ、どうせ今日は特に予定はありませんでしたから」
新一はにこやかに差し出されたコーヒーを受け取り、また予告上へと視線を戻す。
「…………おそらく日にちは7日でしょう」
しばらく考えた後、新一が静かにそう告げた次の瞬間周りからは「おぉ!」と歓声が上がった。
「工藤君、何故7日だと?」
「中森警部、今月の7日が何の日かご存知ですか?」
「今月…………七夕か…」
暫く考え込んだ後、中森警部がそう呟いたのに続いて周りからも「そうだった、そうだった。」と言う声がちらほらと聞こえた。
「ええ。『幾多の輝きが二人を巡り合わせ』はおそらく七夕を指しているかと」
「成る程。さすがは工藤君だ!」
中森警部の今にも握手を求めてきそうなぐらいの勢いに、新一は同情する。
(警察に務めてる以上、行事も何も有ったもんじゃないだろうな…)
KIDが狙うビッグジュエルは宣伝効果からいってイベントの時期に公開される事が多い。
となれば、必然的にそれを追っている方もイベントどころではなくなる、という事だ。
(中森警部のところお嬢さんがいるんだったよな…可哀相に…)
きっと暮れや正月一緒に過ごせる事も少ないだろう。
「で、工藤君。『運命の輪が巡る時』は?」
新一がそんな事を考えているなど微塵も思っていないだろう中森警部は期待いっぱいに目を輝かせてそう尋ねてくる。
「それはまだ…」
そう言って考え込んでしまった新一をしばらく優しく見守っていた中森警部は一枚の紙を差し出した。
「これは予告状のコピーなんだが良かったら持っていかんかね?」
「え…ですが…」
「日にちが解っただけでも警備の準備は出来るからね。せっかくの休日にいつまでもこんな所に足止めしていては悪いだろう」
そう笑顔で言ってくれる中森警部の顔は刑事ではなく一人の優しい父親の顔になっていた。
「有り難うございます。では、お言葉に甘えて。暗号が解けたらすぐにお電話しますね」
そんな警部の好意を無下には出来ず新一は素直に差し出された紙を受け取る。
「ああ、頼むよ。毎回毎回すまないね」
「いえ、こちらこそご無理を言って毎回現場に行かせて頂いてるんですからこれくらいはしないと」
「ありがとう、そう言ってくれると助かるよ。じゃあ、気を付けて」
そう優しく見送られると新一はその足で隣人の元へと向かったのだった。
「『運命の輪が巡る時』ね…」
突然やってきた新一にコーヒーを煎れてやりながら志保は呟いた。
「そこだけ解けねえんだよな…」
新一はぶつぶつと不満そうにそう呟いているが、その目は楽し気に輝いている。
「なんだか楽しくてしょうがないといった感じね」
そんな新一の様子に志保は笑みを深くする。
本当にこの人は根っからの探偵なのだと。
「まあな。すぐには解けない暗号の方が面白いだろ」
まるで新しい玩具を与えられた子供の様に目を輝かせてそう言う新一に志保はため息を吐く。
「言ってないけど、何でだ?」
思いっきり平然とそう聞いてくる新一に志保は目眩を覚える。
(いつか警察すら敵に回すかもしれないわね…)
散々悩んで解けなかった暗号をすんなり解いて、もしこんな事を言われてしまったら警察の面子は丸潰れである。
まあ、今まで散々頼っているのだから今更かもしれないが。
「それにしても『運命の輪』って何なんだろうなあ…」
また推理モードに入ってしまった新一をそのままにして志保は近くにあった雑誌を捲る。
そして、しばらく雑誌を眺めていた志保が唐突に口を開いた。
「工藤君。あなた何座?」
「え?」
「星座よ。何座なの?」
「えっと…牡羊座だけど」
「そう、貴方今月ラブ運第一位だそうよ」
「ラブ運って…」
どうやら志保が眺めていた雑誌に星占いでも載っていたらしく、そんな結果を教えてもらったのだが。
「でも、人間を12個に分類するなんて随分無茶よね」
「まあ、それは確かにな。でも血液型よりはましなんじゃないか?」
「確かに。あれは4つしかないものね」
人間を4パターンに分けるなんて冗談じゃないわ、なんて不満気に呟く志保に新一は苦笑する。
「まあ、所詮占いなんてそんなも……」
「…工藤君?」
突然言葉を切った新一に志保は怪訝そうに名前を呼んだ。
「悪い宮野。俺帰るわ」
そう言ってあっという間に走り去ってしまった新一に一瞬唖然とした志保だったが、すぐに口元には笑みが上る。
「本当に根っからの探偵ね…」
何故もっと早く気付かなかったのか。
占いに使われるタロットカードにはトランプなどと違い数字だけではなく名前が付いている。
Tなら『魔術師』、Uなら『女教皇』という様に。
そして]のカードは『運命の輪』
だとすればKIDが現れるのは『運命の輪が巡る時』すなわち十時になる筈。
そして『幾多の瞬きが二人を巡り合わせ』から推察するに恐らくは星が見える時間帯。
KIDが現れるのは午後の十時。
「では、また当日に」
中森警部への電話を切り、新一は自宅のソファーで一息つく。
7日まで後1日。
丸一日有れば警備体制を整えるのも苦ではないだろう。
(ったく、相変わらず気障な野郎だよな…)
予告状の文面を思い出し新一は一人ぼおっと天井を見上げる。
(七夕か…あいつの願いは何なんだろうな)
闇夜にはためくKIDの白い衣装を思い出し新一は一人物思いに耽る。
KIDの願いは何なのだろうか。
初めは愉快犯かと思っていた。
けれど何度かKIDの事件に関る度、それは違うと確信した。
KIDが盗んだ宝石を月に翳した後の、一瞬浮かべた辛そうな顔を見てしまったから。
何かを探している、そう直感で思った。
それが何かは解らないけれどKIDなんて物をやってでも見つけたい物。
それは一体何なのか…。
(何にせよ早く見つかるといいな…)
こんな事を思ってしまうなんて探偵としては失格かな、と苦笑する。
けれどそう思わずにはいられなかった。
それ程KIDのあの顔は忘れられなかったから。
見ているこっちの胸が痛くなるほどの辛そうな、悲しそうな顔。
彼があんな表情をしなくて済むように早く探し物が見つかると良い。
協力は出来なくてもそう想う事は自由だろうから。
「いいか! KIDが来るのは十時だ! それまで気を抜くんじゃないぞ!!」
午後9時50分、予定時刻の10分前という事で現場にも緊張した空気が流れている。
「警部、僕は周辺の警備のチェックをしてきますから」
「ああ、よろしく頼む」
新一をすっかり信用してくれている中森警部は好きなように行動させてくれる。
それはそれで有り難いのだが、KIDが自分に変装してきたら行動しやすいだろうななどと思ってしまう。
しかし、自分の好きなように動けるので感謝はしている。
新一は周辺をチェックすると展示室へは戻らず、その足で屋上へ向かった。
「こんばんは名探偵。今宵も良い月夜ですね」
10時10分、予告からわずか10分で宝石を奪い警察をまいて屋上までやってきたKIDの手際の良さに、流石の新一も表情にこそ出さなかったが内心驚いていた。
「相変わらず手際の良い事だな」
「お褒め頂き恭悦至極」
「別に褒めてねえよ」
「私にとっては最高の褒め言葉ですよ。名探偵」
「ったく…」
どんなに皮肉を言ったところでこの気障な怪盗のスタンスは変わらない。
それに少しイラついて新一は舌打ちする。
しかし、それすら気にも止めていないのかKIDはこの時期にしては珍しく綺麗に晴れた夜空を見つめる。
「名探偵。今日という日は私と貴方が出会うのにあまりに相応しい日だとは思いませんか?」
「相応しい?」
空に輝いている筈の天の川は都会の汚れた空気で綺麗には臨めない。
しかし、そんな空を見つめKIDはふとそう呟いた。
そんなKIDのいわんとする意味が解らず新一は怪訝そうに眉をひそめる。
「ええ、一年に一度しか出会う事を許されない織姫と彦星。まるで私たちの様だとは御思いになりませんか?」
「別に一年に一度しか会えねえ訳じゃないだろ?」
「けれど、私が予告をした日にしか会う事は許されないでしょ?」
「それはそうだけど…」
「それに一年に一度だけでも会う事を本当に許されている分、彼らは幸せかもしれませんね…」
そう呟くKIDの横顔があの時の物と重なった。
何処か物悲しさを湛えた諦めにも似た表情。
見ているこちらの胸が痛くなるほどの悲し気な横顔。
「会いたいなら会いにくれば良いだろ!」
KIDのそんな表情を見ていられなくなった新一は思わずそう叫んでいた。
「…名探偵?」
「会いたいなら会いにくれば良い。どうせお前の事だから俺の家ぐらい知ってんだろ?」
「会いに行っても宜しいんですか? 私は犯罪者ですよ?」
「昼のお前は普通の一般人だろ?」
戸惑い気味に尋ねてくるKIDに新一はシニカルな笑みを浮かべる。
「だから会いたいなら会いにくれば良い。ただし昼間の一般人としてな」
そう言って、立ち去ろうと背を向けた新一をKIDは後ろから思い切り抱きしめた。
「おい!何す…」
「黒羽快斗! 俺のホントの名前、名前黒羽快斗って言うんだ!!」
「ばっ…、お前なに本名明かしてんだよ!」
抱きしめられたままで新一は叫んだ。
何を考えているのか。
確かに昼間の姿で逢いに来いとは言ったがそれは素性を明らかにしろとかいう意味ではなくて…。
「名探偵には知ってて欲しいから。俺は…名探偵の事好きだから…」
「え……」
突然告げられた告白。
それは普段の気障な怪盗からは予想もつかないほどムードも何もなくて。
けれどその分、それが本気なのだとはっきり解った。
「俺は嫌われても、蔑まれても名探偵の事好きだから」
抱きしめられたまま耳元でそう告げられ新一は真っ赤になった。
「き、嫌う訳ないだろ…それに蔑んだりする訳…」
そう言った瞬間、抱きしめられていた腕にさらに力が込められた。
「いいの名探偵? そんな事言われたら俺期待しちゃうよ?」
「…期待したいならしろよ…」
新一は小さいけれどはっきりと聞こえる声でそう呟いた。
そんな新一の様子に戸惑いながらそう呟けば新一の顔はこれ以上ないというぐらい真っ赤になった。
「……俺だって…お前の事……。」
余りの恥ずかしさに言いたい事が最後まで言えず新一は俯いてしまう。
「なあに? 言ってくれなきゃ解んないよ名探偵♪」
そんな新一の様子からどうやら返事を察してしまったらしい快斗は耳元で甘く囁く。
「っ………////」
「何かな??♪」
「…てめぇ解ってて言ってやがるな…」
「ん〜?解んないなぁ〜♪」
あくまで楽しそうな様子の怪盗についに新一の黄金の右足が炸裂した。
「…っぅ………」
「調子に乗るんじゃねえ!!」
後ろから抱きしめていた為、踵で向う脛を思いっきり蹴られた快斗は新一から少し離れて呻き声をあげた。
「…流石は名探偵…。」
幾多の犯罪者を捕らえてきたその右足の威力は想像を絶する物だった。
「…もうちょっと大人しく出来ないかね地上の織姫様は」
「誰が織姫だ!もう一発くらいたいか?」
「…遠慮しときます……」
少し涙目になってしまった快斗に新一は少し可哀相だったかなあ…と思う。
でもまあ、こいつが悪いんだけど。
「それにしても随分な扱いですね…」
どうやら痛みから回復したらしいKIDはすっかり口調まで戻して改めて新一に向き直る。
「当然の扱いだ」
きっぱりとそう言い放った新一にKIDは俯いた。
「そんなに私の事がお嫌いとは…」
「えっ………。」
KIDの口から紡がれた言葉に新一は一瞬固まった。
「私の事がお嫌いだからそういう事をなさるのでしょ?」
KIDは相変わらず俯いたままそう続けた。
「いや、違う…そうじゃなくて…」
そんなKIDの様子に新一はわたわたと慌てる。
こいつは俺の気持ちが解ったからからかっていたんじゃなかったのか?
(でも…ちゃんとは言ってないし……)
俯いている為新一からKIDの顔は見えないが紡がれた言葉は確かに辛そうだった。
(やっぱこいつ勘違いしてる?)
余りにも辛そうにしているKIDを見るのに耐えられず新一は顔を背けた。
しかし、新一は気付いていなかった。
俯いているKIDの口元が少しばかり上がっている事に。
「それならば私は早々に貴方の目の前から消えなくてはなりませんね」
そう静かに言うと、戸惑う新一をそのままにKIDは新一に背を向け立ち去ろうとハンググライダーに手をかける。
「待てよ!」
KIDが帰り支度をして今にも飛び立とうとした瞬間、後ろから新一の声がかかる。
「…嫌いじゃないから………お前の事好きだから行くなよ…」
掛けられた言葉にKIDは深く笑みを浮かべた。
最初から計算尽く。
自分が帰ろうとすればきっと彼は本音を言ってくれるから。
(名探偵、犯人との駆け引きは上手でもこういう駆け引きは苦手だね〜♪)
そしてご機嫌でハンググライダーを仕舞い、新一の方を降り返ったその瞬間――――目に入ったのはその綺麗な瞳から大粒の涙を流している愛しの名探偵。
「め、名探偵…?」
「行くなよ……」
「めいた…」
「俺の側に居ろよ…」
涙を流して少ししゃくりあげながらもはっきりと紡ぎ出された告白。
そんな新一の様子にKIDは自分の行動を盛大に後悔した。
「ごめん、俺が悪かった」
そう言って素早く新一を胸の中に抱きしめる。
「バ怪盗…」
「うん、ホント馬鹿。ごめんね名探偵」
素直に背に手を回して抱きしめ返してくれた新一に愛しさは募るばかりで。
「ごめん、意地悪し過ぎた」
「…お前が居るならそれでいい」
「うん、ずっと側に居るから」
「……本当に?」
「うん、ずっと名探偵の側に居るから」
そう言って強く抱きしめてやれば、新一は安心したのか泣いていた為上がっていた呼吸が穏やかになる。
「だから許してくれる?」
「…名前で呼んだら許してやる」
「…え?」
「だから、俺の事名前で呼んだら許してやるつってんだよ!」
真っ赤になりながら叫ぶ新一にKIDの悪戯心がまた頭を擡げ始める。
「名探偵?」
「っぅ…だから名前で呼べっつってんだろうが!」
再び繰り出された黄金の右足を今度は軽く避けて、快斗は思わず声をたてて笑った。
「…笑うんじゃねえ…」
「だって新一可愛いんだもんVv」
「可愛いって言うな!……えっ……」
自然に発せられた自分の名前に新一は自分から言い出したにもかかわらず再び赤くなる。
そのまま固まってしまった新一を抱きしめ、そっと耳元で優しく囁く。
「ねえ、俺の事も名前で呼んで?」
「………快斗…///」
初めて愛しい人の口から紡がれた自分の名前に快斗の心は歓喜した。
そのまま抱きしめる左腕に力を込めて、けれど右腕は新一の顎を捕らえる。
「え?」
「愛してるよ、新一Vv」
「ちょ……んっ……」
戸惑っている新一に快斗は優しく口付けた。
(本当は今日は我慢するつもりだったんだけどなあ…)
やっと奪った新一の甘い唇を味わいながら快斗は内心苦笑する。
本当に今日は手を出す気はなかったのだが…。
(あんまり新一が可愛すぎるからいけないんだよ?)
「……んっ……かい…とぉ…」
「…愛してるよ新一」
「……俺も……んっ……」
キスの合間に素直に答えてくれる新一に快斗は更に口付けを深くする。
そして口腔を思う存分味わってから快斗は名残惜しそうに唇を離す。
「…いきなり何すんだよ!!」
はぁはぁ、と軽く息を弾ませながらも新一は快斗を睨み付ける。
「だって新一可愛いんだもんVv」
「理由になってねえよ!!!」
「十分な理由じゃん」
「………もういい。お前と話してると疲れる。」
どんなに文句を言っても聞く耳を持たない快斗に新一は諦めの溜め息をつく。
「酷いなあ。俺こんなに新一の事愛してるのにv」
「…んな事面と向かって真顔で言うんじゃねえ」
「だってホントの事だもん♪」
(なんで俺こんな奴好きになったんだろう…)
思わずそう思ってしまった新一を誰も責められないだろう。
「だからね、新一」
「ん?」
「俺新一の恋人になってもいい?」
「…はい?」
(こいつ何言ってやがる…)
キスまでしといてその後に吐く台詞かそれは!!
もちろん新一の黄金の右足が炸裂したのは言うまでもない…。
「新一…痛い…」
「てめえが馬鹿な事言うからだろ!!」
「だって〜俺は本心を口にしただけだよ〜」
「そういう事は事を起こす前に言え」
「え…だってもうしちゃったし♪」
新一可愛かったよね〜、なんて緩み切った顔で嬉しそうに話す快斗についに新一は切れた。
「帰る」
「え?し、新一〜!」
快斗に背を向けすたすたと歩いていってしまう新一に快斗は情けない声を上げる。
そのまま快斗を残し本当に帰ってしまうのかと思ったが、新一は扉の前で一旦止まった。
「二時間やる。その間に荷物まとめてとっとと来い」
後ろを向いたままそれだけ言い残すと新一は今度こそ扉の向こうに行ってしまった。
残された快斗はと言うと…。
(え…それって…………一緒に住んでも良いってこと!?)
一瞬固まってはいたが御自慢のIQ400の頭脳をフル回転させて結論にたどりつく。
「え〜〜〜!!!!!」
その後屋上からKIDの叫び声が夜の闇に響き渡ったとか。
「ったく、何叫んでんだか」
博物館を出た所でKIDの叫び声を聞いた新一は一人微笑んだ。
(何が『恋人にしてくれる?』だよ。俺はとっくににそのつもりだっつうの…)
あの白い気障な泥棒に心を奪われたのはずっと前からだったのだから。
お前はまるで織姫と彦星の様だと言ったけど、それじゃ我慢できないのは自分も同じ。
だから手を伸ばした。
待ってるなんて俺らしくも無いから。
天の川に隔てられ逢えないというのなら自分で橋を架ければ良い。
(俺は大人しい天上のお姫様とは違うんだよ)
くすっと声を立てて笑うと新一は家に向かった。
あと二時間後に逢える彼の素顔を楽しみにしながら。
一年に一度しか逢えないなんて冗談じゃない
好きな奴とはずっとずっと一緒に居たいから
一年に一度しか架からない橋なんて要らない
自分で橋を架ければ良いだけ
欲しい物は自力で手に入れる
たとえそれが天帝に背く行為であったとしても
END.
うわ〜!!意味解んない…(爆死)
すいません…修行の旅に出てきます…。←そんな物体をフリーにするな。
7月末までフリーですので宜しければお持ち下さい。
お持ち帰りの際はBBSかメールにて一声頂けると嬉しいですVv
お持ち帰り期間終了致しました。お嫁に貰ってくださった方々有難う御座いましたVv
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