3日目

 最終日。2年の部屋で思いっきり熟睡していた僕は、N山&M山の空手部コンビに、
 「川上〜、滑りに行くぞ!起きろ」
という掛け声で目を覚ます。
 「?????」
寝ぼけていたので頭が真っ白。外も昨晩から雪が降り、地面が真っ白。

 それから朝食・・・の前に自分の部屋に戻る。入るとN村が
 「昨日、ソファで寝てたんだって?あの後すぐに鍵は開けたんだけど・・・ゴメンネ」
と謝ってきた。僕も調子に乗って、
 「まあ、これからは気をつけたまえ、ワトソン君」
と訳の分からないことを言った。

 朝食時、まだ昨晩の酒が残っている為か頭痛がする。でも、食欲はあったし、しっかり食べられた。
 その朝食時、隣にいたO原は
 「昨日、ソファで寝てたんだって?」
と聞いてきた。本人は軽く聞いたつもりなんだろうが、被害者である僕からは、「てんめえ、なめとんのか!」って感じに聞こえたんで、思わず、
 「んあ〜、お前らが閉めたからそうせざるを得なかったんだろう(怒)」
みたいな言葉を発し、切れてしまった。それにはO原も黙ってしまった。

 朝食後、着替えて滑りに行った。メンバーは僕とN山、後輩のM山とM子の4人。スキー場はあまり混んでなかった。

 リフトに乗り、ある程度のところまでは行けるのだが、何せ大雪が降っていたのだから、途中からはリフトが止められていた。なので、ある程度の高さのところでずっと滑る。
 雪は新雪なのもあり、ほぼパウダー状。こけても痛くない。なので、皆で調子に乗って直滑降をしたり、こけても構わないような勢いのある滑りをした。
 その中で僕は帽子を忘れるというとてつもないミスをしたために、頭が冷たかった。ポロっと取れるんじゃないかというくらいに冷え冷え。頭が雪でパリパリに固まった。それを見た3人は大笑い。
 「お前の頭、40代のおっさんだぞ。それくらいに白くなってる」
とか
 「今日このゲレンデで帽子被ってない無謀な人間って他にいないぞ」
などと言われた。・・・次からはちゃんと用意しよう。
 パウダーの雪は僕らにとって、楽しい滑りを演出してくれた。ボードもスキーも滑るうちに足は埋まっていくし、思いっきりこけても柔らかいので、気持ち良いし(なのでわざとこけたり)。本当に楽しかった。

 終わってから、後輩二人に
 「先輩たち二人は来年有給とってでも(ゼミ合宿に)来るでしょ!っつーか来なきゃね」
と言われた。今まで社交辞令ですらそんなことの言われたことのない僕としては、正直嬉しかった。一瞬、「来年行こうかなあ?」って思ってしまった。

 その後、温泉に入る。宿舎の温泉は一旦掃除してPM12時から源泉を入れてるらしい。その為、12時半に入った我々は、
 「お湯少ねえ〜」
というオチにたどり着く。結局みんな大の字になって頑張って入浴した。

 その後、近くの店で昼食を摂り、クレープを食べ、バスに乗って帰宅。

 途中のP.A.でジュースを飲もうとしたら、O原がやってきて、
 「昨日はゴメンネ。良かったらこれでジュースを飲んで」
とお金を渡してきた。確かに朝は切れたけど、すっかり忘れていた僕としては、却って彼を傷つけたみたいで申し訳ない気持ちになった。なので、その彼の気持ちに応えるべく、おごってもらった。

 7時半に学校へ到着。今回学校の仕事が急に入ったために参加できなかった先生も仕事を抜け出して、迎えてくれた。そこで、先生のありがたいお話?を聞き、解散した。

 今回は3年生が就職活動(うちの大学主催の就職博と日程が重なった)ので、参加できない人が多くて残念だったが、彼らには就職活動を頑張って欲しいし、2年生もこれからゼミの顔になるわけだし、しっかり8人で頑張って欲しい。僕ら同期も後は追いコンと卒業式だけなので、本当にこれで最後かもしれないと思うと、寂しいものだ。このメンバーはけっこう楽しかったな、色々あったし。あと少しの付き合いだけど、皆で笑って過ごしたいものだ。
 あ、OB会には参加しよう!最初は行くつもりなかったけど、やっぱこういう機会でないと会えないし・・・。

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