1日目(7月26日)


 今日から合宿。僕は3個年下の後輩、岩井君とコーチをしているM沼夫妻、そして学校で怪我をした1年生Y本君と一緒に車で向かった。現役の高校生は学校の決まり(僕が卒業してから厳しくなったらしい)で、電車で行く為、小田原駅で待ち合わせ。

 小田原でレンタカー(10人乗りのワゴン)を3台借り、その車を水沼さんと僕とI井、M沼さんの車を奥さんのC絵さんが運転した。そして高校生と合流。芦ノ湖へ向かって出発。

 ワゴン初体験の僕は最初緊張した。そりゃそうだ。高校生を乗せているわけだし、下手な運転をするわけには行かない(実際は危なかったみたい・・・)。とにかく安全運転で向かった。

 約1時間後、集合場所に到着。そこでY島夫妻(どっちも高校のOB先輩)と合流。また、小田原では今年卒業したF澤がいたことに気づかず、ここで会ってビックリ。彼女は浪人生らしい。まあ、ここら辺は後で話しましょう。

 着替えてから早速練習。午前練習は芦ノ湖周回20kmのJOG。とは言っても、山の中を走ったりするJOGなのだが。僕はY島さんやI井、後は3年生と話しながら走った。県大会8位のI藤は大学での競技について一生懸命Y島さんと話をしていた。N田はN田で僕のサングラスにばっか目が行ってたようでしきりにかけたがってたので貸した。嬉しそうにずっとかけながら走った。このN田って子が気の聞く子で色々と後輩やOBのみんなに気を遣っているし、また、引き締めるところはしっかりと締めている。僕から始まった長距離副キャプテンの中では一番しっかりしている。Y沢はY沢でテンションが高く、笑顔で色々と話し掛けてくる。頼もしいトリオだ。そして、3年の紅一点、G藤は先頭にしっかりつきつつ、後輩の面倒を見ながら走っている。

 2度ほど休憩(給水)を入れ、午前練習が終わった。多少暑かったけど、千葉に比べて空気が爽やかだったので走りやすかった。

 その後は車で移動して、金時山に行った。そう、午後練習は登山である。僕らOB(ここではM沼さん、I井、僕だけ)と女の子(含、マネージャー)はゆっくりと歩いて登った。一方、高校生は早歩きもしくはJOGという内容だった。Y沢はM沼さんから
 「ゆっくりでいいよ」
と言われると、すごく不満顔になった。彼は去年参加したOBのゴジラがすいすい登っていくのでついて行ったら途中で酸欠を起こしたらしい。そのことを気遣ってもらったのに、彼には聞こえてなかったらしい。

 20分先に僕らが出発した。けっこう傾斜もすごいところだった。10分もするとマネージャーの女の子がバテてきた。「ダイエット」を合言葉に登っていたのだが。I井はG藤と1年生の女の子と楽しく登り、僕はF澤としゃべりながら登った。

 30分後、さすがにばててきた。そりゃそうだ。僕ら男のOBはみなリュックの中に2lのペットボトルを入れ、それを担いで登ってたのだから。まあ、マネージャーがへばりかけたのもあり、休憩を取ると勢いよく登ってくる人が。・・・Y沢である。一生懸命登っている。誰にも前に行かせないと言わんばかりの勢いで。表情は活き活きとしている。みんなあっけにとられる。

 その10分後に2年生のY田君がゆっくりながらも走って登る。本当怪我をしてるとは思えなかった。あとの高校生は無理せず歩いて登ってきた。早歩きだけど・・・。

 1時間登ってもまだゴールが見えず、マネージャーのI井さんが泣きそうになり、「もう帰る」とごねる。みんなで励ましながら?登っていく。他の子は淡々と登る。そして、頂上が見えた。

 登山経験の乏しい僕(幼少に父親と2,3度登って以来)は、登りきったことに感動した。

 頂上には売店があり、カキ氷のオレンジ味を食べた。美味しかった。汗だくになって登った甲斐があった。

 20分後に下山開始。慎重になりながらも、F澤としゃべりながら降りる。実は今までほとんど話したことのない子だったが、話しているとけっこう楽しい。彼女は今浪人してるらしい。全然勉強してないから不安だと言ってたが、僕も浪人時代は勉強してなかったので上手くアドバイスできなかった。でも、何でも良いから話をしたい気分だったし、話をしてて本当に楽しかった。

 下山してからは宿舎へ直行した。

 宿舎につき、部屋に荷物を置くと、すぐに食事。疲れてたけど、お腹ペコペコだったので、簡単に平らげてしまった。

 夜はミーティング。僕は疲れがどーッと出てしまい、熟睡してしまった。M沼さん、ゴメンナサイ!

 夜の9時過ぎ、試験等の関係でO山とモツとモツの大学の後輩が遅れてやってきた。これでOBも全員集合した。
 10時過ぎから軽くお酒を飲みながら、翌日の打ち合わせをして、1日目は終了した。暑くて中々寝付けなかったが、1時前には眠ったかな?


2日目へ