光の化石 不思議七
遠い銀河、近い銀河。遠い過去の銀河、現在に近い銀河
 ハッブル宇宙望遠鏡で、130億光年先の銀河が見えたという。これは、130億年前にその銀河がから出た光が、いまやっと地球に届いたと説明されている。だから、その銀河は130億年前の銀河であると。(時と距離)
 そこで、そのことについて考えてみたい。(これも、第4点の続き)
そのとき地球はどこにあった?
 もし132億年前にビッグバンがあったとしたなら、その銀河は、ビッグバンが起こってから、およそ2億年たっているということになる。ということは、爆発の中心からどんなに遠くても2億光年以内にあることになる。爆発の後、インフレーションがあったとしても、それはたいして大きくはなかったという(直径1センチとか、10センチとか。どうして9.87センチじゃないのかね。)し、その後宇宙の晴れ上がりまでの30万年間宇宙が光であたとしても、それで広がれるのは、30万光年だけだし、その後は銀河は物質として存在したのだから、どんなに速くても光速以下のスピードしか出ないだろうから、どんなに離れていても爆発の中心から2億光年以内の距離にあることになる。
 ところで、そのとき地球もやはりビッグバンから2億年たったばかりだったはずである。だから、地球は今ここにある位置ではなく、ビックバンの中心からやはり2億光年以内のどこかにあったはずである。(もちろん、地球はまだないけれど、先にも言ったようにやがて地球になるだろう物質や光はそこにあったはずである。形が違う地球として。)
 この二つから考えると、そのとき(130億年前)、地球とその銀河(以後銀河A とする)までの距離は、4億光年以内(銀河Aと地球が正反対に光速で飛び散った時が最大)にあったはずである。そして、“よういドン”です。銀河Aから出た光と地球の競争です。地球との差は4億年です。130億年たって現在の場所まで飛んできた地球に、よういドンで出た銀河Aの光がやっと追いついたところです。
地球の平均膨張速度(ビッグバンがあったとしたら)
 そこで苦手の計算である。(幸いにも、この計算は数学ではなく、小学校の算数でできる。)地球はビッグバンのためにどんどん吹っ飛んでいる。銀河Aから出た光は光速(光なんだから)で地球を追いかけている。130億年後にその光が地球に追いつくためには地球はZ光年のスピードで逃げなければならないという計算である。(現在の宇宙は、第2のインフレーションが起こっていて、ものすごいスピードで膨張していると言う学者もいるようであるが。それは誰か計算して。)
 式は 130億:Z光年=(130億+4億):1光年
だから、 Z=130÷134となり Z≒0.97
 すなわち地球は130億年前から今日まで、その、追いかけてくる銀河の光に対して、平均スピード光速の97パーセントで飛んでいたことになる。秒速29万キロです。すごいね。
 ちなみに、最新の情報によると現在の地球のスピードは秒速400キロメートルだそうです。いつの間に地球はこんなにのろまになったんでしょうね。まあ、これでよかったんですね。光速の97%で地球が飛んでいた日には、地球上の光はみんなドップラー効果でマイクロ波になってしまって、誰も光を見ることができなくなってしまいますからね。
蛇足 (インフレーションについて)
 ビッグバンがあってすぐ、宇宙が猛烈な勢いで膨張したという説。何でも、光の何十倍、何百倍、何兆倍もの(詳しくは分からないので調べてみてください。みんな好きな数字を並べてるから。)スピードで宇宙が広がったといいます。
 これにもいろんな説があって、直径1センチメートルまで広がって終わった説や、直径10センチメートルまで広がった説や、なんと、一瞬で、この宇宙のはるか先まで広がった説まであります。すごいですね。手品ですね。魔法ですね。
 神の一撃という人もいます。どの神様でしょうね。ビッグバン説はアメリカの人が多いから、やはりキリストですかね。え!やおよろずの神がいい?それとも、トトイチュプルの神?

2003年10月19日 妹空並刻記

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