「重力とはなにか」(大栗博司著)への手紙6


著者 高田敞






(以下{ }内は上記本よりの引用)

 

問題{重力は幻想である=第五の不思議}

 {重力は感じなくする、すなわち消すことができる}

感じないことは、無いことか?感覚と、物理量の関係を考えます。

考察

 重力を感じないから重力はない、という理屈(理論かな?)です。そうでしょうか。

電波を考えてみます。

私たちは電波を感じません。上の理屈からすると、電波は存在しないことになります。しかし、電波は悠久の昔から存在しています。それは、数十億光年の遠い宇宙から地球に届いている銀河の電波から分かります。その電波は数十億年の昔、その銀河から出された電波です。人間がいないはるか昔から、電波は存在したということです。

人間が感じる、感じないと電波の存在は無関係であると言えます。

 目の見えない人には光は見えません。すると感じないんだから光は存在しないことになります。そうでしょうか。その人にも光は当たっています。太陽光が、地上の生命のエネルギーの根源であるから、それがなければ生きられません。彼の体が維持できているということは、光を彼が感じなくても、光は存在するという証拠です。

 暗室に入ってみましょう。窓のないエレベーターです。電気を消すと暗闇になります。中の人は光を感じません。光はなくなったのかというと、そうではありません。人間の感じない光、赤外線がその部屋にはあります。感じないけれどもあるのです。

 遠い星を考えてみます。見えない星があります。最近、望遠鏡で発見された銀河は数知れません。望遠鏡が無い時代には人間はそれらを感じなかったのだから、それらの銀河は事実として存在しなかったことになります。人間の感じ方の変化によって{決して「見掛け上の重力」が変化したわけではありません。実際に、重力の強さが変わっているのです。}(p41)とあることが真ならば、人間が星の光を感じないときは星は実際にも存在しないが、望遠鏡で見えたときは、何十光年先の宇宙空間に突然星が生まれるということです。そんなばかなことがあるわけありません。星は人間の感覚とは無関係に存在します。

 生命体ということではヒトと同じであるミミズを考えてみます。ミミズには星は見えません。星を感じることはありません。すると星は実際にもないことになります。人間には知性がある、しかしミミズにはない。だから、ミミズには、ものごとのあるなしには関係ない。そうでしょうか。人間の感覚は重力を生んだり消したりする超能力を持っているのでしょうか。マンガじゃあるまいしそんな能力があるわけありません。

 では、生命体ではない月を考えます。月は、重力を感じません。なぜなら月には神経が無いからです。感じないんだから、月には重力はありません。そんな。バカな。

結論

何が間違っているのかというと、感覚で感じたことを実在だとしていることです。感覚は感覚にしか過ぎません。実際ではありません。人間の感覚が力の有無に関係するというのは、大きな間違いです。感じればある、感じなければ無いというのは物理ではなく、心理学の世界か、小説(フィクション)の世界です。小説の世界では、魔法も、テレポテーションも、タイムマシーンも、普通に存在します。それは小説の世界では通用しても事実の世界ではありません。いくら、アニメを見て、魔法のすごさに感動しても、事実の世界には魔法はないのです。

 相対性理論の重力の世界も、小説の世界です。だから{重力は幻想である}ということになるのです。幻想の世界は物理の事実の世界ではありません。

しかし、20世紀最大の天才アインシュタインは言っている。人間の感覚が重力を消したり生んだりする、と。まあ、20世紀最大の天才だから、それくらいのことは言わなきゃなんないのでしょうけど、頭脳明晰な科学者たちまで、感じないから重力はなくなった、などということをよく信じていること。天才には弱いんですかねえ。