「重力とはなにか」(大栗博司著)への手紙4

著者  高田 敞






(以下{ }内は上記本よりの引用)

問題

{リンゴか、スイカのどちらかが先に落ちてもおかしくはないのです。ところが、現実にはなぜかぴったりとキャンセルされるので、同時に落ちる}

{どうして「動かしにくさ」と「重力の強さ」という二つの効果がぴったりキャンセルされるのかニュートン理論でも説明されていません}

考察

リンゴと、スイカで比べたからほとんど同じになったのではないのでしょうか。万有引力は、双方がひきあう力だから、地球の質量が大きくて、リンゴとスイカの質量は、ほとんど考慮しなくてもいいからではないのでしょうか。

これを、リンゴと、リンゴと同じ大きさのブラックホールとを地球上空100kmから落としたらどうなるでしょう。

どちらが早く地球に落下するでしょうか。といっても、これを宇宙空間から観測したら、リンゴは、地球に落下していくように見えますが、ブラックホールの場合は、地球がブラックホールに落下していくように見えるでしょう。表現は、アインシュタインの重力では落下ですが、万有引力ではたがいに近づくですが、まあ、現象は同じです。その上、アインシュタインの相対性原理の場合は、どちらが動いているか決められないから、表現はもっと複雑になって困るのでそれは置いておくことにしましょう。

この場合、ブラックホールと、地球の方が、リンゴが地球にぶつかるのより早くなるように思うのですが、いかがでしょう。

といっても、一般相対性理論では、ブラックホールの近くでは時間が遅くなるので、地球はゆっくり落ちていくかもしれません。まあ、リンゴとスイカの落下とはまるで違う結果になることでしょう。

結論

 何事によらず、理論に都合のいい例だけより集めても仕方がないような気がしますが。科学は一番きつい反論や現象を持ちだしてこそ、科学なのですから。