ブラックホールCD

(以下{ }内は、「ニュートン」よりの引用)

T 課題

・ 時間が止まっているのにブラックホールは動くことができる。

・{なんとも不思議ですね}と感じるわけを考える。

 

U 課題について

 完全に時間が止まったブラックホールの動きを考える。

ア{Cブラックホールの“表面”では,時間が止まる!}

イ{D宇宙船の中では,時間の進み方はいつもの通り}

 「ア」では{ブラックホールの表面では,時間の流れが完全に止まってしまう}

 ところが、「イ」では、{ブラックホールの強い重力によって時間の流れが遅くなるとき,宇宙船の中のあらゆる現象が同じように遅くなります。そのため,宇宙船の中の人はいつも通り時間が流れているように感じるのです。}だから、{宇宙船の中の人からすると、時間はふだん通り流れ,宇宙船は事象の地平面で止まることなく通り過ぎることになります。}とある。

 宇宙船の中は時間が止まっているのに、中の人は普段どおりの生活をしていることの可否について考える。

 および、時間が止まっているのに、宇宙船が、事象の地平面を動いて通り抜けることができるという現象を考える。また、時間が止まったブラックホールが動いていることについても考える。

1 問題1

 時間の止まった{宇宙船は事象の地平面で止まることなく通り過ぎる}ことができるのだろうか。

2 考察1

{宇宙船の中のあらゆる現象が同じように遅くな}るのは、時間がゆっくりでも進んでいるときの現象についていっている。ところが、事象の地平面に到達した宇宙船は時間が止まる。したがって{宇宙船の中のあらゆる現象が同じように遅くなり}ではなく、(宇宙船の中のあらゆる現象が同じように止まっている)ことになるはずである。動作だけでなく、感覚も止まっているはずである。だから、{宇宙船の中の人はいつも通り時間が流れているように感じるのです。}というわけにはいかなくなるはずである。なぜなら、感覚を伝える、神経回路の電気や、伝達物質の動きも止まっているはずであるから、感じたり考えたりすることさえできなくなるはずである。

 {宇宙船の中の人からすると、時間はふだん通り流れ}ることはなく,したがって{宇宙船は事象の地平面で止まることなく通り過ぎることになります。}とはならないはずである。もちろん時間の止まった宇宙船も止まってしまうはずである。

 事象の地平面で時間が止まったら、すべての物は動くことはできないはずである。時間が止まっているのに宇宙船はなぜ動くことができるといえるのだろう。アインシュタインのいう{時空}ではそれが可能なのだろうか。

 時間が止まっているのに動くとは{なんとも不思議ですね}

 

3 結論1

 相対性理論家は{宇宙船の中の人はいつも通り時間が流れているように感じるのです。}と人間の感覚で説明せずに、事象の地平面で時間が止まっていても、物質は普段通りに動くことができるということを時間と空間の融合した時空の特別な性質として物理学で説明する必要があると思われる。{なんとも不思議ですね}ではなく、なるほど時間が止まっても、物質は動くことができるのだ、と納得できる科学的説明が必要なのではないだろうか。

 

4 問題2

 {なんとも不思議ですね}

 ブラックホールの不思議について。

5 考察2

(1) 問題ア

 {遠く離れた人から見ると,宇宙船は事象の地平面で止まってしまいますが}

(2) 考察ア(時間の不思議現象)

 事象の地平面で止まった宇宙船の時間は重力のために止まっている。重力の小さい、{遠くはなれた人}の時間は進んでいる。すると、宇宙船と、{遠くはなれた人}の時刻はどんどん離れていく。

 このことを考えてみる。

―状況設定―

 {遠くはなれた人}と宇宙船が1光年離れているとする。2000年に宇宙船が事象の地平面で止まったとする。

 それから11年たった現在は2011年である。

○ {遠くはなれた人}の時刻は普通の速度ですぎているから2011年である。

○ 宇宙船の時刻は2000年のまま止まっているから、2000年である。

―考察―

 宇宙船の時刻の2000年に宇宙船を出た光を{遠くはなれた人}が見るということは、光は1光年の宇宙空間を1年間飛んだあと,2011年の{遠くはなれた人}に到達するということである。

 2000年の1年後は、2001年である。それがなぜ、2011年にいる{遠くはなれた人}に到達するのだろう。

 2000年に出た光が、1光年の距離を飛んで到達したところの時刻は普通2001年である。しかし、{遠くはなれた人}は11年の時間がたってしまっているので、2001年の時空にはすでにいない。

 宇宙船の時間は止まり続け、{遠く離れた人}の時間は進み続けるのだから、100年たったら、宇宙船と、{遠くはなれた人}との時刻の差は100年になる。1000年たったら時刻の差は、1000年になる。

 宇宙船を{遠くはなれた人}が見るということは、つねに過去の宇宙船を見るということになる。

{遠くはなれた人}はなぜ、過去を見ることができるのだろうか。

{なんとも不思議ですね}

 (注:星や、銀河を見るのは、過去を見ることだといわれている。たとえば5光年離れた星を見ると、5年前の星を見ることになる。5年前に出た光が5年かかって地球に到達するからそうなる。距離(空間)と、経過時間は同じである。母船と宇宙船のように、距離(空間)と、時間が異なることはない)

ア この現象が現実に存在している例1

(銀河系の中心にあるといわれているブラックホール)

 銀河系の中心には、ブラックホールがあるといわれている。

 銀河系は100億歳くらいといわれている。

 このことから、中心のブラックホールは重力のために100億年前の時刻のまま止まっているはずである。

 100億年前のブラックホールの重力が、現在の銀河系の星に届いて、星を中心に引き付けている。もちろん、地球も引き付けられている。

 地球と、銀河中心は、3万光年ほどである。100億年前の時刻の銀河中心のブラックホールから重力が出て、3万光年の距離(空間)を進んで、100億年後の地球を引き付けている。

 (注:相対論では重力は光速で伝わるということです)

 時空とは{なんとも不思議ですね}

 

イ この現象が現実に存在している例2(太陽の光)

a ニュートンの絶対時間で考える。

 地球と太陽が同時刻にある。そのとき出た光は約8分光年の距離を約8分かかって地球に到達する。このとき、地球も8分経過しているし、太陽も8分経過しているから、すべての物質と、現象は同時刻に起こっている。

 太陽系を考えるときは普通この考え方で計算する。

b アインシュタインの相対性理論で考える。

 太陽は、重力のため地球より1年間に1分時間が遅れるといわれている(人により、あるいは太陽のどの地点を基準にするかによって少し差があるようだが)。

 すると、太陽系ができてから46億年の間に、時間は地球より46億分遅れていることになる。これは約8752年になる。太陽の時刻は今、紀元前6741年をさしている。すると紀元前6741年の太陽から出た光が、8分光年の距離を8分かかって飛び、8752年後の紀元2011年の地球に到達していることになる。

 8752年前は日本は石器時代である。石器を使っている人の頭上にあるはずの太陽の光が、今地球に到達している。今見えている太陽は石器時代の時刻の太陽である。では石器時代の人が見ていた太陽はどうなっているのだろう。それは、それより、また8700年ほど昔の太陽の光が届いていることになるのだろうか。

 時空とは{なんとも不思議ですね}

 どちらが正しいと思いますか。ニュートンの太陽ですか、アインシュタインの太陽ですか。

c 時間が止まっているのにブラックホールは動いている

 銀河の中心には巨大なブラックホールがあるといわれている。宇宙には衝突している銀河が観測されている。この2点から考える。

 衝突している両方の銀河の中心にあるブラックホールは、銀河と共に動いて、衝突していることになる。ところが、ブラックホールは重力のために時間が止まっていることになっている。時間が止まっているのに、銀河中心のブラックホールは動いている。

 宇宙のすべての銀河は動いている。宇宙のすべてのブラックホールは動いているといえる。時間が停止しているのに、宇宙のすべてのブラックホールは動いている。

 時間が止まっていても、時間が動いている星々といっしょに動いていくことができる。時空とは{なんとも不思議ですね}

それとも、(なんとも適当ですね)、の方ですかね。

d 銀河系の時空での動き

銀河系は、おとめ座銀河団のほうに動いているといわれている。

 銀河系は、星間分子から、巨大なブラックホールまで、重力の極端に違う物質で構成されている。

 この2点から考える。

 すると、重力の小さい、星間分子の時間と、重力の大きなブラックホールでは、時間の経過が極端に違っているはずだ。

 すると、時間が早く進む星間物質はその時間にあった速度で、おとめ座銀河団に向かって飛ぶことになる。中性子星は、重力が大きいから、時間の経過が遅くなり、ゆっくり進むことになる。もちろん、時間が止まっているブラックホールは動くことができないと思われる。

 銀河系ができて100億年といわれている。その間に、時間の早い星間分子は、さっさとおとめ座銀河団のほうに進み、それに続いて、小さい岩や星が追いかけ、だんだん大きい星になり、白色矮星、中性子星となり、ブラックホールが最後に控えているという、1列とか、3列とかに並んでしまいそうだが、そんなことはない。今の銀河系は、ちゃんと渦巻きになって、そろって、おとめ座のほうに移動している。 時間がずれても、銀河系の重力のほうが時間のずれに勝るから、銀河系は崩れたりしないとでもいうのだろう。まあ、小さなことなど、気にしないのが相対性理論のおおらかさだから、これくらいは大目に見るか。

 なんにしろ、重力による時間の進み方が違うことによって現れるだろう現象は、銀河系の中には何一つ現れていないのはたしかなようだ。

 {なんとも不思議ですね}まあ、小さなことなど気に病まないほうがいいのかも。

 

6 結論

{なんとも不思議ですね}なのは当然だ。一般相対性理論が間違った考え方だから、事実と合わなくなっているだけなのだ。

 どこが間違っているかというと、ブラックホールの時間が止まるという考えである。すなわち、重力で時間が伸び縮みするという考え方が間違っているということである。

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