-Diary-

満桜。

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2010.04.27

風の日。


2010.04.25

蛍光性アゾベンゼンのフルペーパーのページ番号が決まりましたのでお知らせいたします。

  • Junro Yoshino, Akiko Furuta, Tetsuya Kambe, Hiroaki Itoi, Naokazu Kano, Takayuki Kawashima, Yuzuru Ito, and Makoto Asashima, "Intensely Fluorescent Azobenzenes: Synthesis, Crystal Structures, Effects of Substituents, and Application to Fluorescent Vital Stain", Chem. Eur. J. 2010, 16, 5026.

    また、Chemistry - A European Journal誌の掲載号表紙にもなりました。どうぞご覧ください。

    このフルペーパーは、2007年、2008年に速報で報告してきた、ホウ素置換基を導入して配位結合をつくることで、通常蛍光を示さないアゾベンゼンに蛍光特性を付与する研究のまとめになります(論文一覧を参照ください)。新しい合成法、多彩な蛍光色調など置換基効果の検討、そしてこれまでのアゾベンゼンの蛍光量子収率の最高値も更新しています。そのほか、共同研究の、生体の蛍光染色をカエル(正確には、アフリカツメガエル(Xenopus)の胚を用いて検討した結果も報告しています。

    オンラインでアクセスできる方、雑誌で読める方は是非にお読みいただけますようお願いいたします。オンラインではアクセスできない方々も、表紙を眺めていただけますと嬉しいです。また、Supporting Informationの方はアクセス制限がないようですので、ごらんいただきますと、Figure S1にXenopusを蛍光染色したときの様子が写真でごらんいただけます(本文記載の実験の別溶媒バージョンになります)。

    この研究は、蛍光性イミンよりも前に始めた話だったので、本来であればそちらの話よりも先にまとめてしまう予定だったのですが、諸般の事情によりイミンの論文のほうを先行させたため、だいぶ遅れての発表と相成りました。ただ、時間をかけたことでプラスの効果-私以外のメンバーによる、更新された研究成果を盛り込む猶予が生まれた面もありました。

    古田さん、神戸君、糸井君には新しく面白い結果をたくさん増やしていただき、また私がこの論文を完成させるのを手伝っていただきました。とてもありがとうございます。また、伊藤博士(AIST)および浅島先生(AIST, 東大)にはXenopusを用いた生体染色実験を行っていただきました。あつく御礼申し上げます。共同研究のお話をいただくことができたおかげで、本研究の内容が格段に広がることとなりました。そして、狩野先生には在学中は研究指導いただき、また学校を出た後も本論文をまとめるにあたり非常に多くのご協力をいただきました。心より感謝いたします。最後に、川島先生には在学中から今に至るまでずっと、本研究の遂行にあたって万全の環境をご用意いただき、適切なご指導ご助言をいただき、また研究室を私が離れてからも暖かく見守っていただきましたことを心の底から感謝いたします。ありがとうございました。本論文は企画が上がってから最終的に決着するまでにだいぶ長い時間を要したために、さぞご心配おかけしたかと思いますが、(acceptは)ご退官に間に合いましたので許してください。ほかにも感謝すべき方々は多数おりますがここはdiaryであって学位論文の謝辞ではありませんので、共著者のみなさまへの感謝だけにとどめさせていただきます。

    川島研での私自身の実験結果に属する範囲では、あともう1報分論文化の予定が残っています。近いうちにみなさまのごらんに入れられるよう鋭意努力いたしますので、今しばらくお待ちください。それと、富山での成果もそのうち形にしなければなりませんね.....


    2010.04.19

    Cygwin環境にjoke softであるところのsl(1)を入れてみる。所謂ミスタイプ矯正ソフトで、lsコマンドを打ち間違えてslと打ってしまうとターミナル上をASCII artのSL (steam locomotive)が走るというもの。

    豊田先生(東大生研)のサイトからソースを落としてきて適当に解凍し、make...すれば良いはずなのだがコンパイルエラーが出る。

    $ make
    cc -O -o sl sl.c -lcurses -ltermcap
    sl.c:30:20: curses.h: No such file or directory
     ... ...
    

    まずはcurses.hが見つけられないよう。いまのcygwinのセットアップではncursesがインストールされるようなので、curses.hは/usr/include/ncursesにあるよう。なので、-Iでヘッダファイルのパスを追加してみると、

    $ make CFLAGS='-O -I/usr/include/ncurses'
    cc -O -I/usr/include/ncurses -o sl sl.c -lcurses -ltermcap
     ... ...
    /usr/lib/gcc/i686-pc-cygwin/3.4.4/../../../../i686-pc-cygwin/bin/ld: cannot find
     -ltermcap
    collect2: ld returned 1 exit status
    make: *** [sl] Error 1
    

    最初の問題は解決されたが次にまだ問題がある。libtermcap.aが見つからないらしい。termcap自体はインストールされた状態なんだけどな。いろいろあさっていると古いtermcapのバージョンのパッケージがセットアッププログラム用のフォルダから見つかって、それを解凍するとusr/libにlibtermcap.aがあった。今回は運良く見つかったのでよいのだが、最新のバージョンのパッケージを解凍してもそんなものは出てこないからなあ、本来はどうしたものだろうか。ソースを落としてきてそっちもコンパイルしないとだめなのかしらん。ともかく/usr/local/libあたりに放り込んで、-Lでパスの追加。

    $ make CFLAGS='-O -I/usr/include/ncurses -L/usr/local/lib'
    cc -O -I/usr/include/ncurses -L/usr/local/lib -o sl sl.c -lcurses -ltermcap
     ... ...
    

    まだ何やら警告は出るけれどとりあえず実行ファイルは生成。できたsl.exeは/usr/local/binあたりにおいておくとよさげ。無事SLが走りました.....


    2010.04.17

    蛍光性アゾベンゼンについてのフルペーパーがon line版に載りましたので、ここに紹介させていただきます。

    Junro Yoshino, Akiko Furuta, Tetsuya Kambe, Hiroaki Itoi, Naokazu Kano, Takayuki Kawashima, Yuzuru Ito, and Makoto Asashima, "Intensely Fluorescent Azobenzenes: Synthesis, Crystal Structures, Effects of Substituents, and Application to Fluorescent Vital Stain", Chem. Eur. J., DOI: 10.1002/chem.201000258.

    後日、掲載ページが確定した際に詳細はコメントいたします。


    2010.04.11

    ポーランドのカチンスキ大統領が事故で亡くなられたとのこと。ご冥福をお祈りいたします。追悼式典に出るために行った人々が事故にあって追悼が必要になるとは惨い話。それにしても、世界中には未だにスターリンの残滓が山のように残っていること。


    2010.04.09

    研究室で花見。松川沿いの桜もいいですが、五福公園の桜もまた素晴らしい。


    2010.04.03

    今月の衝動買い: 「帝国の双美姫 3」(ひかわ玲子著)、「お釈迦様もみてる 自分応援団」(今野緒雪著)、「ガジェット 3」(九重一木著)、「石霊と氷姫 上」「石霊と氷姫 下」(西魚リツコ著)


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    This document is updated at June 14 2010 01:33
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