「ふぅ・・・・」

漸く狭い鮨詰めの列車から降りて。
オトコは溜息をつく。

コレはいくら経験しても慣れる物ではない。
これだけの精神攻撃を幾ら受けてもビクともしない訳だから。
暑い、臭い、苦しい、キツイ。
その他諸々の苦行。
コレを毎度の度に行っているこの国の住人は実は隠れた兵なのでは?
と、どうでもいい事を考える。

さて。
ズレたツバ広の帽子を被り直す。
改札の人込みを漸く抜け出し、人の波から少し離れる。
ホンの少し開けた場所を見つけて、徐にコートのポケットから
煙草とジッポを取り出し、一本取り出すと火を点ける。

フゥ〜と紫煙を吐き出し、空を仰ぎ見る。
雲一つ無い晴天。正に快晴と言う奴だ。
今日もいい天気だ。
こんな日は煙草が一段と美味い。

最近ではこの嗜好品を何やら邪魔者扱いしてるが。
こんなに時間を有意義に使え、精神面でも役に立つものは無いと言うのに。

っと。
そんな事は今はいいか。
今降りて来た駅名をもう一度も見て
間違った場所に来ていないか確認する為、手に持っている地図に目を落とす。
随分と時代がかった古ぼけた地図を眺める。

・・・・・・・・ここは、どこだ?

じっと地図を見るが。
考えてみたらこの地図の時はまだ鉄道すらなかったし。
こんな地図じゃ、まったく意味が無い。

ま、何とかなるだろ。

吸っていた煙草を一瞬で燃やし尽くし。
もう一度、駅名を仰ぎ見る。

「三咲町」
そう駅の看板には書かれていた。





無用になった地図を無造作にポケットに突っ込むと。
口笛を吹きながら歩き出す。


黒いコートが男が歩くのに従って右に左に揺れる。
よく見れば、それなりにいいオトコだろう。
スラリとした長身痩躯で、ファッションも全て黒一色で統一されている。
黒のコートに、黒の帽子、上から下まで全て黒。
そして特徴的なのが、黒く長い髪。
長い髪の毛は無造作に後ろで束ねてあるだけ。
只惜しむべくは顔の半分を前髪で隠してしまっている事。
その所為でオトコの表情が読めない。
もし見えていれば十人中九人は振り返るかも知れない。


実際男が町を歩いてるだけで、道行く人々は目でその男を追っていた。
だが、そんな秋波も男はまったく気付かずに、飄々と歩いて行く。






オトコが逢いに来た人物は三人。

その三人とも、この町にいてくれているのは
何とも僥倖だった。

三人とも、世に言う「三角関係」とか言う奴らしいので。
いなくなる可能性は皆無だろうが。

だが
出来れば三人別個で会いたいもの。
一片に話せれば手間は済むが、多分会話にならないだろうし。

まったく困ったものだ。

ふぅ。
又溜息が出る。



とりあえず一人目に逢いに行こう。






















我らが死徒の敵。

金髪の吸血姫に。





















この時間は・・・・と。
まだいるか。
その人物がいるマンションまで行って見る。


歩いてほんの数分でそのマンションまで着く。
徐にエレベーターに乗り、その部屋の階までのボタンを押す。

ごぅん、と機械が作動し。
俺の体を上階へ運ぶ。


しかし、何の気配もしない場所だな、ここは。
当然、か。

ここにはその人物しかいない、無人と言っていいマンション。
その人物の為にあるマンション。

やがて
エレベーターが止まり、自動でドアが開く。
そのままの人物のいる号数まで歩く。

一つ咳払いをして。
軽くノックを二・三回。

・・・・・・・・
返事がない。

おかしいな。

この時間はいる筈だ。
もう一度ノックする。



・・・・・・・・・

やはり反応がない。



いないか。
不在とは思わなかったな。



少し、探って見るか。
気を集中して人物がどこにいるか探って見る。


段々、氾濫している気の中から目当ての気を見付けだす。
この場所、は。

学校?

目的の人物が三人とも同じ場所に?


あらら。
失敗だったか。
最初からそこへ行けばよかったのか。

まあ、仕方ない。

なら予定変更。

夜にでも又行動を再開してみよう。

何にしても今の内だけだからな。
そんな風にはしゃいでいられるのも。



では、夜までゆっくりと待とうかな。





俺達には時間など何の問題も無いのだし。





やがて
太陽は沈み、月が天空にその姿を現す頃。
俺は又、相手とのコンタクトを取る為、行動を開始する。



この時間だと、今度はどこだ?


今度は別の場所に行って見るか。
夜中だと、皆徘徊癖があるみたいだからな。

街中ぶらついてりゃ、どっかでばったり逢えるか?

ひとまず目的地を設定せずに真夜中の散歩を楽しむ。

夜中だと流石に人の気配が無くて気分が良い。
何の気兼ねをしなくても良いか。
まだ誰にも穢されていない新鮮な空気を吸い込む。

日本は空気が不味いとか言ってたが、まだ捨てたモンでもないな。

ぶらぶら歩いてみたが。
おもらくここだろう。

目星を付けていた公園に入る。

うん、誰もいない。
有り難い、正に予定どうりだ。



「そう言う訳で。
姫さんよ。もう追いかけっこは止めて出て来てくれないか」

公園の中に入った所で声をかける。

「フン、追いかけっこはどっちよ。
ずっと私の事追いかけてたくせに。
で、いきなり何の用?
只の観光で来たんじゃないんでしょう?」


俺の言葉で漸く姿を見せてくれる。

ギンと睨み付ける視線が痛い。
かなりご機嫌斜めだ。

真夜中の散歩を邪魔されたのが余程癇に障ったらしい。


「まあ、観光も用が終わったら良いな。
無事に済めば、な」

互いにな、と言葉にはしなかったが。
姫さんは感じ取れたらしい。

随分人間らしくなったじゃないか。

嬉しいぜ、実際。
機械と話したって面白くないしな。
あの頃のに比べりゃ、凄い進歩だ。


「それで。私とヤるの?
今ここで。
それがどう言う意味か位分かってるわよね」

組んでいた手が解かれる。
自分で言っといて、ヤる気満々じゃないか。


「ああ。当然。
それがこの国に来た理由の一つだしな。
それともう一つあるんだが、それを聞くに足るかどうかは。
少しばかり腕試しさせて貰おうか。
真祖の姫さんよ」

じゃり
踏み締めた砂利が鳴く。

相手がヤる気になってくれたのなら
こっちも本気にならないと失礼だ。

ニヤリと笑い。
瞬間。

お互いの姿が消える。

途端、物凄い音がする。
見れば今まで俺のいた場所に
ざっくりと抉り取られた様な痕が出来る。



おいおい。
いきなり本気モードかよ。
会って早々殺す気か。


地面はかなり大きく抉れてる。
以前あった時よりもパワーアップしてるな。
少し考えを修正しないと、ホントに殺されそうだ。



続け様に横一直線に爪の様なモノが飛んで来る。
それらを紙一重で交わしつつ。
牽制程度にこちらからも剣を飛ばす。
俺の攻撃は完全に効いてないみたいで。
軽く交わされて、更にその場に真空波が打ち込まれて来る。




逃げる為に一回距離を開き、姿を見せる。
すかさずそこに又も真空波を飛ばして来るが。


そこがまだ甘ちゃんなんだよ。

攻撃すると言う事は。
相手に自分の場所を知らせる事と同じなんだぜ。

姫さんが繰り出した真空波がまともに当たり、吹っ飛ぶ。

が。
吹っ飛んだ俺の姿がすぅ、と霞んでいき
そのまま横たわったまま消えていった。

「え?幻?ニセモノ?」
姫さまから困惑の声が上がる。

そんな事言うから、まだまだだっての。


「何も俺の魔術見たの今回が初めてじゃないだだろうが」
不意に背後で声がする。

慌てて振り向くが。
そこには姿は無く。

「多少、戦い方巧くなっては来たが。
それじゃ、まだ勝てないな」

上空からいきなりの攻撃。
無数の剣が降り注ぐ。
当然一本、二本じゃない。
雨霰とばかりに姫さん目掛けて投げ付ける。

流石に全て交わせないと悟ったか。
弾いたり、薙いだりするが。

「無駄無駄。
そんな事じゃ、防げないぜ」

更に投擲を続ける。

「どっかの誰かと違って俺のは途切れないぜ。
ホラホラ、休んでっと串刺しだぜ」

空中に静止して
ひたすら剣を投げ続ける。

最初は威勢よかったが。
流石にコレが連続だと疲れが見え始めてくる。

「!嘘!」

やはり連続は辛かったらしい。
疲労から、弾いたつもりの剣が弾けず。

顔面に剣が突き刺さる。

クッ。
思わず目を瞑る。
その衝撃に供えて体を硬直させるが。


「それが、甘いってのさ」

ピシ。
額には想像していたよりも軽い衝撃。

姫さんは、はぇ?見たいな顔で俺を見てる。

「よっく、周りを見て見ろって。
どこにそんなべらぼうな数の剣、転がってるよ?」

言われて気付いたらしい。
周りをキョロキョロと見る。
当然そこには夥しい数の剣は無い。

姫さん、ハテナマークが飛んでんぞ。

はぁぁぁ・・・・・

変わったとは聞いてたが。
根本は変わってないんだな。
まぁ、その方がらしいっちゃ、らしいが。

「ま。そんだけの戦闘能力がありゃ多少は持つか。
じゃ、来た目的話すから。
サッサと呆けてないで治れ」

も一回ぺしと、おでこに「でこピン」する。


「む〜。
何よ、勝手に仕掛けてといて勝手に納得して〜。
それじゃ全然分からない〜」

分かるのは後で良い。
こっからが本題だし。

「と言う事で、降りて来いや。
メガネシエル。
高みの見物はそれで仕舞いだ」

上空を見つめて。
そこにいるカソックのエグゼキューターを呼ぶ。


「本当嫌味な人ですね。
気付いていたのならそう言えば良いものを」
上からフワリと降りてくる。

フン、嫌味なのはどっちだ。
この何ちゃって女子高生が。

そんな俺の考えが分かったのか。
ピクリと
コメカミ当たりがひくつく。



とりあえず。
「喧嘩するなよ、お前ら。
俺の話が終わってからなら良いけど」


シエルの姿を見て
一触即発な雰囲気な姫さんを宥めつつ
コートから煙草を取り出し一服する。
ああ。
美味い。
一汗かいた後の煙草もいいなぁ。

「何よ、私にだけでなくて
このでか尻エルにも用があるの?」

「誰がでか尻ですか。
訂正なさい、このあーぱーが」

だから止めんかお前ら。
何だって人の言う事聞けねえんだよ。


「良いから聞け。
出ないと、痛い目見るのお前らだけじゃ済まなくなるんだぜ」


流石にこの言葉に素早く反応するのはシエル。
表情がマジになったし。
元々頭の回転は良いんだよな。

只、いつもこう言う事やってるから
そう思われないだけで。
損な役回りだな、シエルよ。

「んじゃ、話すぜ。
と言っても。用件済ますだけだから簡単だが」

「用件だけならさっさと言いなさいよ。
勿体ぶってないでさ」

腰に手を当てプンプンと言う擬音すら聞こえそうな勢いで
姫さんが俺をなじる。
まあ、待てっての。

あんまり急くと、獲物を逃がすぞ。

「それで。その用件とは私にも関係があるのですか?」

「ああ。お前だけじゃないがな。
前回の吸血鬼騒ぎに関わったメンツ全てに関わる」

シエルはそれを聞いて更に渋い顔になる。
姫さんも漸く事の次第が分かって来たらしい。
腕を組んで俺を睨む。

「あんたが出て来た時点で死徒絡みだとは思っていたけど。
まさか・・・・・・
私に喧嘩売りに来た訳じゃないでしょうね?ルーク」


久し振りに自分の名前聞いたな。
大抵皆、「ナンバーナッシング」とか「闇影」とか呼んでるからな。
でも姫さんは名前で呼ぶか。
こっちで呼ぶのは主に教会のメンツだしな。


っと、そんな事はいいか。
「買う気があるなら売るぞ。
と。
ここでそんな事言ってても埒が明かない。
良いか、聞き逃すなよ」

二人がツバを飲み込む音がする。

「ケモノが蘇りやがった」
紫煙と一緒にその言葉を吐き出す。

それに
二人とも表情が凍りつく。
暫くは何も言えなく。

正に絶句、という奴らしい。

そら、そうだろな。

完全に滅んだと思っていたのが
こうも簡単に復活したって聞けば。
誰だって信じられないだろうし。

「まさか。
そんな事無いわ。
だって、あいつ、志貴の魔眼で完全に滅んだ筈でしょ」

姫さんが熱に浮かされたかの様に呟く。
体が小刻みに震えてるのは
それ程までに奴との戦闘が凄まじかったんだろう。

「ええ。確かに。
遠野君の魔眼によって滅亡したとは聞きました。
が。
その後、私たち埋葬機関が調査したのですが。
灰となり消えてしまっていたので
完全に「イエス」とは言えませんでしたがね」

シエルが苦々しい口調で報告する。
その報告は正しい。
そいつの魔眼ではモノを完全に殺してしまうらしいので。
死体すら残らない。
だから
埋葬機関としても完全封印したとは明言出来ていなかった。

「でも。
なら何であんたが復活した事知ってるのさ。
存在すら完全否定する魔眼で殺されたのよ。
生き残る可能性は無いじゃないの」


「その場にいたネロは完全に死んだんだがな。
まったく教会も面倒な事してくれたもんだ。
俺も後で知ったんだが。

埋葬機関はネロの細胞をサンプルとして取っといたらしいのさ。
何かの研究のネタになるだろうって。
で。
そしたら、その親元が死んじまった。
奴は混沌と呼ばれる死徒だ。
例え一欠けらからでも自己を再生できる。
と言う訳で。
メデタク、そのサンプルさんからケモノは復活したらしいのさ」

ハン
と、肩をすくめる。

シエルはサンプルは知ってはいただろうけど。
まさかそこからもう一度復活するとは思っていなかったらしい。
ギリリと歯軋りする音が聞こえる。

「まあそれでシエルが責任感じるもんじゃないがな。
お前は関係無いとは言わないが。
それに対してはノータッチなんだしな。
だから姫さんよ、それでシエルを詰る様な真似はするなよ」

「しないわよ、いくら私だってそこら辺は弁えてるわ」
フンとそっぽを向く。

「それで。
そのネロは今どこに?」

鷹揚の無い声色でシエルが俺に問う。
完全に戦闘マシーンになりやがったな。

「直、こっちに来るみたいだぜ。
俺が会ったのはドイツだしな」

「ワザワザ、見逃したの、あいつの事」

姫さんが俺を怒鳴りつける。
だが俺はそれを一笑に付す。

「当たり前だろ。
俺と奴は目的こそ違うが枠は同じだからな」

それは流石にカチンと来たらしい。
二人から殺気が膨らみ始める。

「だが」
声のトーンを落として呟く。

「野郎、俺だけにしときゃいいものを。
復活した事を印象付けようと。
俺の親にまで喧嘩売りに行きやがったらしい。
だから
俺はその事を伝える為にここまで来たのさ」


「では、今の所。
あなたはネロを殲滅すると言う事では私たちとは
敵対関係には無いと言う事ですね」

シエルが確認する様に聞いてくる。

「奴を殺すまではな。
それ以後は知らんぜ」

そっけなく言い返す。

「分かりました。
まだ本国からその様な連絡はありませんが。
今の所あなたのその情報を信じましょう。
尤もあなたがワザワザ暇潰しにここまで嘘付いてまで来たと言う
可能性も否定出来ないのですが」

あっそ。
疑いたきゃ勝手に疑ってろや。
俺は別にお前らに肩入れする気は毛頭無いんだから。
只、親にまで喧嘩売って来た野郎を殺せればいいんだし。

「それで、話はそれでお仕舞い?」

「ああ。こんだけ。
後はそっちで好き勝手にやりな。
手ぇ組みたいってなら呼んでくれても良いし。
そっちで何とかするってなら、俺は高みの見物と洒落込むし」

さっきの戦闘で飛んでしまった帽子を被りなおし
体に付いた埃を払う。

シエルは目を瞑って考えてるみたいで。
一方
姫さんはむ〜とは唸っているが。
どこまで考えてるのかは分かったもんじゃない。

「もう一人、この話をする必要のある人がいるんじゃないですか」
目を瞑ったまま、シエルが聞く。

ビンゴ
やっぱ勘が良いな。


ニヤリと咥え煙草のまま笑う。
「ああ。
当然言いに行くぜ。
遠野の坊ちゃんとこにも」

「ですね。
彼抜きではこの事態は収拾出来ませんし。
もう一度彼を闇の世界に連れて来るのは賛成出来かねますが」

「だったら俺と組むか。
組めば、ボンは少なくと、平穏に過ごせるが」

答えは、否。
しかも即答された。


「それも出来ますが。
遅かれ早かれ彼も気付きます。
予め情報を持ってる時と完全に不意を突かれた時とでは
対応する速度も違ってきます。
あなたが行かなくても、明日、私が遠野君に話します」

まあ予想された答え。
でも
はいそうですか、こっちも引けないんだな。これが。
ガキの使いじゃあるまいし。

「俺も会いには行くぜ。
一度見て見たいしな。稀代の殺人貴って奴を」

そう言って
煙草を放り投げる。
煙草は空中で又も一瞬の内に燃え尽きる


そして二人に背を向け、そのまま声をかけずに
俺は二人の前から姿を消す。
暫く二人は俺の去って行った方向を見ていたが。
顔を見合わせると。
力強く頷いて各々思う方向へ足を進め始めた。



















NEXTSTORY
_______________________________________
後書き
月詠:ここまで読んで下さいまして有り難う御座いました。
アルク:にゃ〜。今回のコレは何にゃ?
シエル:見て分かりませんか、化け猫。コレは身の程知らずなオリジナルSSです。
月詠:酷ぇ言い草だな、又。
アルク:いいにゃ。月詠にはこれ位言わないと聞かないにゃ。
シエル:その通りです。何を血迷って今更コンナモノヲ。
月詠:当人を目の前にして良くソコまで言えるな、お前ら。
アルク:関係無いにゃ。あちしの待遇をもう少し良くしてくれたら考えるにゃ。
シエル:私も同意見です。何ですかアレは。アレでは私は説明役ではないですか。
月詠:だって、ルークの物語だもんさ。仕方無いでしょ。
アルク:でさ。ルークって死徒?
シエル:死徒ですよ。説明してるじゃないですか。
アルク:そうだっけ?でさ、親って誰?どうして死徒になったの?
シエル:ネロ等とは違います。親は有名な死徒です。
月詠:待て、ストップ。ソレは次回に話すからここでは言うな。
アルク:にゃー。ケチ、いけず。
シエル:我侭言うんじゃありません、タマ。
アルク:誰がタマにゃー。あちしにはアルクって名前があるにゃー。
月詠:誰がどう見たってタマだろ、お前。
シエル:タマですね。ホラ、マタタビですよ?
アルク:そんなものはいらないにゃー。
月詠:完全に話が逸れたぞ。
シエル:失礼しました。
アルク:でもさ、月詠のSSであたし達がメインてのは珍しいよね。
シエル:そう言えばそうですね。ここではもしかして初ですか?
アルク:私は前に出た事あるけど。シエルは初めてじゃない?
月詠:いんや。一回は出てるよ。当人は忘れてるみたいだけど。
シエル:(感動してるらしい)
月詠:感動中悪いけど、〆るぜ?
アルク:はーい。私はいいよー。
シエル:(感動中)
月詠:完全にトリップしてるな。
アルク:余程嬉しかったんだね。
月詠:このまま放っておいて〆るか。
アルク:だね。
月詠:それではここまで読んで下さって誠に有り難う御座いました。
アルク:良かったら感想とか送ってねー。
シエル:(感動しっぱなしのままフェードアウト)

TOPへ