画面の告白

<STAGE1> まだ「画面」が無かった頃


 そういえば、物心ついてから、ゲームばかりやっていたような気がする。

 最初は幼稚園時代のボードゲームだった。
 当時はほとんどの家にあった「人生ゲーム」にはじまって、「億万長者ゲーム」「黒ひげ危機一髪」(あのゲーム、黒ひげを飛ばした人が「勝ち」だったんだなあ…)「オセロゲーム」など、ありとあらゆるボードゲームをやったような気がする。

野球盤もだいぶやったのだが、あれは子供同士が本気でやるとあまりまともなゲームにならない。
 バネを極限まで引っ張って玉を投げると打てたものじゃないし、「消える魔球機能」なんて、卑怯以外の何物でもなかったし(でも、あんまり剛速球を投げると、消えなかったりもしたんだけど)、打った球がフェアグラウンドに入るとヒットというルールだと、限りなくヒットが量産された。

僕は内向的な子供だったので、メンバー表やルールを作って、実況しながらひとりで野球盤をやっていた記憶がある。
 おかげで、付属の金属のバットを2本折ってしまったくらいに。

うちは兄弟が多かったから、比較的ゲームの相手に困るようなことはなかったのだが、それでもいつも同じ相手というのはつまらないものだ。

 そこで、ボードゲームを次第に小学校の友達とうちでやるようになったのだけど、あまりに毎日家でやっているものだから、親から家の外でやるように言い渡され、縁側で遅くなるまでやっていた。ゲームの紙幣が擦り切れ、ボロボロになるくらいに。

 なかでも、僕たちを夢中にさせたのが、「大富豪ゲーム」(はなやま)

 このゲームは、あの「モノポリー」のアレンジ版のような感じで、小学生の僕たちには、最初はちょっと難しかったのだけど、慣れるとその「ちょっと複雑なところ」が背伸びしたい僕たちには魅力で。
「これに比べたら、人生ゲームなんてガキがやるものだ」なんて語り合う小学生。
 でも、本当に面白かったんだって、このゲームは。
 株を買い占めると地代(他のプレイヤーが自分が買っているマスに止まった場合にもらえるお金)が2倍になったり、「アスコット競馬場」とか「ラスベガス」なんて施設では、止まったプレイヤーにも勝てるチャンスがあったり。

 ちなみに、「大富豪ゲーム」は、こんなゲームでした(7月28日「めざせ大富豪!」参照)

 こういうものを探すとき、インターネットではちょっと古いものというのが悲しいほどみつけにくくて悲しくなりますね。

 というわけで、今日はこのへんでSAVE。

 「画面の告白」は、僕が実際に体験してきたテレビゲームというものの進化について語る、超巨弾連載(予定)ですので、よろしくお願いいたします。


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