「ペプロフォロス」は「ディオニュソス」と比べると、真っ直ぐに立った姿は硬い印象だった
日本人の巨乳好きで感じるのだが、ギリシャ・ローマ彫刻の女性に巨乳を見た事がない ミロのビーナスにしても、今の女性と比べたらずいぶん体格はいいが、寄せる必要も垂れる心配もないようなキレイな円錐形のオッパイだ 「ペプロフォロス」もそうだった 日本人から見ると胸の位置がずいぶん高いなと羨ましく眺めた
頭の波模様を見ながら、これが土の中から出てきた時のことを思った この頭がだんだん出てきた時どんな気持ちだっただろうか・・・ まだ土を被った写真の展示もあり、感激が伝わった
これらは2000年も前のローマ人の手で作ったもの 2000年前の彼らがノミをふるい、彼もドキドキしながら上から下から眺め、石のカスを落としながら大切に作ったもの 2000年前の彼らが、撫でて触りながら作った石に触れたかった 2000年前の作家の手のあとに私の手を重ねてみたかった 重ねたら、ローマ時代の人と2000年を超えて手が繋がった気分になっただろう
私は、昔のものが残っているとそれだけで感動する 大切されたから残った、大切にしたくなるから残った そこに幸運が重なって・・
このレポには学術的なことは何も書きませんが、観に来ていた人の殆どは芸術として観ていたのではなくて学者として気になった人のようでした
今回の展示は、日本人が発掘した事へのイタリアの感謝・好意の貸し出し展示です もう日本で観られる事はないでしょう 興味があったら是非観てください 本郷3丁目駅からすぐでとても空いているし無料です
* 「弐代目・青い日記帳」のTakさんのレポは、とても分かやすく良いので、是非ご覧下さい
*ディオニュソスとペプロフォロスの写真は「パンフレット」からお借りしています
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