| THE BENOIT - FREEMAN PROJECT 2 (PEAK RECORDS) |
MUSICIANS / DAVID BENOIT:p,key , RUSS FREEMAN:g,g.synth , VINNIE COLAIUTA:ds , LUIS CONTE:perc , PETER ERSKIN:ds , and others
● DAVID BENOIT と RIPPINGTONGS の RUSS FREEMAN による、スムース・ジャズのコラボレーション。アメリカ西海岸的なメロディアスなテーマと、それに呼応するアドリブで構成された楽曲は、喫茶店や六本木のバーでのバックグラウンド・ミュージックに最適?だが、楽曲は全て緻密に構成され、入念にレコーディングされ、高いレベルをキープしている。VINNIE COLAIUTA まで参加しているが、地味な仕事に徹している。
(記2005.1.23)
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AVISHAI COHEN / LYLA (RAZDAZ RECORDZ) |
MUSICIANS / AVISHAI COHEN : b,p,key,vo , DIEGO URCOLA : tp , YAGIL BARAS : b , CHICK COREA : p , and others
● CHICK COREA の NEW TRIO の強力ベーシスト、AVISHAI COHEN のリーダー作。CHICK COREA とのデュオで"ETENAL CHILD"を再演しているので入手したが、それ以外の楽曲が極めてユニークで素晴らしい事に気付いた。COHEN はアコースティック・ベースだけでなく、エレクトリック・ベースやキーボードやボーカルまで手がけ、何とピアノ・ソロも一曲手がけている。ピアノのプレイも素晴らしく、ベースでのプレイのように、とてもリズミックで独自のカラーを持っている。自分の音楽を表現する為にこのアルバムを制作する方法として、それぞれの曲で自分の担当楽器を特定していない。自分で自分の楽曲を歌ってしまうというのも、ジャズ・ミュージシャンとしてはユニークな感性である。確かにジャズ・アルバムではあるのだが、アドリブの印象があまり残らないのも不思議。個人的には非常に好みで、一度聴いてもらいたい作品だが、この感性を共有出来るリスナーは少ない気もする。
(記2003.12.7)
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DAVE WECKL BAND / LIVE -and very plugged in- (stretch records) |
MUSICIANS / DAVE WECKL:ds , STEVE WEINGART:key , TOM KENNEDY:b , GARY MEEK:sax , and others
● DAVE WECKL の最新のバンドによるライブ。WECKL のドラムのプレイぶりは以前と比較して大きく変化している。以前は、Chick Corea Elektric Band で代表された、超絶テクニックを主体としたダイナミックなプレイであった。だが、現在もテクニカルではあるが、楽器のサウンドの陰影の強調とポリリズムの限りないバリエーションの披瀝へと志向が移っており、一層独自色の強い前人未踏のドラミングの境地へ向かっているようである。STEVE WEINGART のキーボード・プレイは、リズムはシャープ、タッチが正確でミス・が少なく、アドリブ・ラインにオリジナリティがあり、マルチ・キーボードでのプレイも素晴らしく、非常に知性を感じさせる。ライブならではのダイナミックな演奏と一言で片付ければすれまでだが、演奏のクオリティが高く、バンドが完全に一体化していると同時に各メンバーの演奏上のオリジナリティも十分に発揮されている。
(記2003.12.7)
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上原ひろみ / ANOTHER MIND (TELARC) |
MUSICIANS / HIROMI UEHARA : p,key , MITCH COHN : b , DAVE DiCENSO : ds , ANTHONY JACKSON : b , and others
● 既にメディアにも取り上げられて知名度が急上昇している HIROMI UEHARA 。やはり、誰がどのように聴いても凄いものは凄いのか。初めて聴いた時点では情報量が極めて少なく、大変な新人が現れてもんだと、ただひたすら驚いていた。筆者のバンドのベーシストの勧めが無かったら、日本人の女性ピアニストなどと下手な先入観から、未だに聴いていなかったであろう。兎に角、CDの最後まで全曲を何度聴いても聞き飽きないというのは大変な事だ。レギュラーのトリオでのリーダー・シップも見事なものである。願わくば、急激なメディアの露出に起因する諸々の悪影響を受けて、純粋で高度な音楽性に陰りを見せないで欲しいところである。何としても、今後も素晴らしい作品やパフォーマンスを披露して欲しい。
(記2003.12.7)
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MICHAEL BRECKER QUINDECTET / WILED ANGLES (VERVE) |
MUSICIANS / MICHAEL BRECKER : ts , JOHN PATITUCCI : b , ANTONIO SANCHEZ : ds , ADAM ROGERS : g , ALEX "SASHA" SIPIAGIN : tp , ROBIN EUBANKS : tb , and others
● ホーンに、バイオリンやチェロを加えた15人編成のバンドによる大作。ほとんどの楽曲を MICHAEL BRECKER 自身が手掛ける。アレンジャーは、キーボード奏者の GIL GOLDSTEIN であるが、演奏はしていない。楽曲はいつもの BRECKER サウンドではあるが、特異なバンド編成での綴れ折りの様なカラフルな演奏であり、極めて斬新なイメージを聴き手に与える。MICHAEL BRECKER が偉大なミュージシャンである事は周知の事実であるが、このスケールの大きな作品で、偉大さのスケールを更にアップさせた感がある。
(記2003.9.14)
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WEATHER REPORT / LIVE & UNRELEASED (COLUNBIA/LEGACY) ● WEATHER REPORT の未発表ライブ |
MUSICIANS / WAYNE SHORTER : ss,ts , JOSEF ZAWINUL : key , JACO PASTORIUS : b , PETER ERSKINE : ds , ALPHONSO JOHNSON : b , OMAR HAKIM : ds , and others
● 筆者が WEATHER REPORT をCDで購入するのは、何と今回が初めてである。所有するのはアナログ・レコードで、ここ暫くは WEATHER REPORT 聴いていなかった。当時は斬新だった WEATHER REPORT がもたらした、バンド全体がインプロビゼーションしながら曲を進行させる方法論も、既に過去のものになったと思っていたが、完全な思い違いである事を思い知らされた。最も初期の MIROSLAV VITOUS (b) 在籍の時期はないが、ALPHONSO JOHNSON 加入以降の各時期の、最高のライブ演奏が収録されている。彼らは、やはり時代を超越して偉大であったのだ。
● 曲順は、演奏時期の順番ではなくランダムになっているが、特に違和感はない。サウンドのコンセプトが一貫しているのが分かる。核になっているのが JOSEF ZAWINUL のキーボードのサウンド、そして欠かせないのが WAYNE SHORTER の圧倒的な存在感である。
● JACO PASTORIUS (b)、ALEX ACUNA (ds)、MANOLO BADRENA (perc) が在籍した演奏には、やはり全盛時の勢いが感じられる。"TEEN TOWN" での WAYNE SHORTER の凄みには目を見張らされる。"PORTRAIT OF TRACY" は JACO のソロだが、ライブならではの即興性と、どこから出てくるのか本当に不思議な尽きる事の無い創造性、ついつい収録してしまった選曲担当者の選択には納得させられる。
● OMAR HAKIM が在籍した最後期の演奏も、予想以上に凄い。一新されたリズム・セクションのパワーが、楽曲の難易度を超えてオーディエンスにダイレクトに伝わっている。このメンバーでのライブは1983年だから、20年前。年月の経過を全く感じさせない。
● このアルバムの出来なら、各時代の演奏をそれぞれ2枚組で出しても許される。"BIRDLAND"を削らなくとも済む。
(記2003.1.22)
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DENNIS CHAMBERS / OUTBREAK (ESC/EFA) |
MUSICIANS / DENNIS CHAMBERS : ds , MICHAEL BRECKER : ts , RANDY BREACKER : tp , JOHN SCOFIELD : g , GARY WILLIS : b , and others
● シンプルなファンク・ビートをキープし続ける、DENNIS CHAMBERS 。超人的なテクニックを披瀝するのは控えられており、音数は予想されるよりも少ないが、ハッとするようなクリーンなシンバルとスネアのサウンドに、徹底的に主張が込められている。だが、単なるシンプルなグルーブを聴かせるだけのアルバムではない。ソロを繰り出すのが、MICHAEL BRECKER や JOHN SCOFIELD といった、各楽器の名人なのである。
(記2003.1.15)
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THE RIPPINGTONGS featuring RUSS FREEMAN / LIVE ACROSS AMERICA (PEAK RECORDS) |
MUSICIANS / RUSS FREEMAN : g , KIM STONE : b , and others
● アメリカ西海岸的なフュージョン・サウンドを延々といつまでも保ち続ける THE RIPPINGTONGS の、2作目のライブ。音の良さも相変わらず抜群に良く、ライブとは思えない。硬派なジャズのスリルとは、また異なった音楽世界。
(記2002.3.24)
LED ZEPPELION / THE SONG REMAINS THE SAME (1976, WARNER HOME VIDEO)
(DVD)
安かったので、つい買ってしまったツェッペリンの映像。当時のロック・バンドのサウンドとしては、やはり群を抜いて洗練されている。演奏自体に関しても、ナゼこんな事が可能か?!と驚く部分もある。ジミー・ペイジの12ギターのテクニック、ジョン・ボーナムのスティック・ワークなど。しかし何と言っても、ロバート・プラントは凄い。メンバーのファッションも、ハードロックの定番とすら言えるある意味での普遍性を持っており、あまり古臭く感じない。
(記2001.7.5)
FRANK ZAPPA / ZAPPA IN NEW YORK (1977, RYLODISK)
MUSICIANS
/ FRANK ZAPPA : g,vo
, RAY WHITE : g,vo
, EDDIE JOBSON : key,violin,vo
, PATRICK O'HEARM : b,vo
, TERRY BOZZIO : ds
, RUTH UNDERWOOD : per,syn,others
, DON PARDO : narration
, DAVID SAMUELS : tinmpani,vibes
, RANDY BRECKER : tp
, MIKE BRECKER : ts,fl
, LOU MARINI : as,fl
, RONNIE CUBER : bs,cl
, TOM MALONE : tr,tp,piccolo
やっと入手できた。難解で複雑な構成の曲に、FRANK ZAPPA のテクニカルなロック・ギターと、健全な婦女子にはとても紹介できない歌詞(モチロン笑える)が、フューチャーされている。ご丁寧に、完全な日本語の訳詞も添付されている。
(記2001.5.26)
DEAN BROWN / HERE (2001, VICTOR)
MUSICIANS / DEAN BROWN : g , MARCUS MILLER : b , DAVID SANBORN : as , JAMES GENUS : b , and others
BRECKER BROTHERS にも参加した、フュージョン系セッション・ギタリスト、DEAN BROWN の、遅すぎた初リーダー作。レコーディングされたバンドの音は、非常に良い。セッションをベースにしたと思われる、シンプルな曲が多い。
(記2001.2.26)
A LOVE AFFAIR = THE MUSIC OF IVAN LINS (2000, TELARC)
MUSICIANS / STING : vo , VANESSA WILLIAMS : vo , CHAKA KHAN : vo , DEAN BROWN : g , WILL LEE : b , VINNIE COLAIUTA : ds , IVAN LINS : vo,key , and others
IVAN LINS へのトリビュート。本人も登場。MICHEAL BRECKER のソロなども聞ける。
(記2001.1.2)
DAVE WECKL BAND / TRANSITION(2000, STRETCH RECORDS)
MUSICIANS / BRANDON FIELDS : sax, alto fl , STEVE WEINGART : key , TOM KENNEDY : b , DAVE WECKL : ds
1990年の"MASTER PLAN"では、ハイパー・ラテン的な超絶プレイで、ドラムスで可能な音楽表現の領域を、大きく広げた。1998年の"RHYTHM OF THE SOUL"では一転、ルーズなR&B的なバンド・サウンドによる、音楽性の転換を見せた。2000年、DAVE WECKL は更に新しい音楽的発展を見せる事となった。
1990年の初リーダー作以来の作曲のパートナーである、キーボード奏者の JAY OLIVER とのコンビを解消。新たに迎えたキーボード奏者の STEVE WEINGART とのコラボレーションが、このCDのコンセプトに。STEVE WEINGART の楽曲はユニーク。フェンダー・ローズのサウンドを核に、派手ではないが鋭い感覚のインプロビゼーションを展開。
前作では、往年の名セッション・ギタリストの BAZZ FEITEN が、レトロ的とも言えるブルージーな味を出していたが、今回はギターなしの SAX カルテット。このメンバーで、ライブ活動を行なうのだろうか?是非、見てみたいところ。
(記2000.11.23)
BILL EVANS / TRIO T&U (1965, VAP)
(DVD)
MUSICIANS / BILL EVANS : p , CHUCK ISRAELS : b , LARRY BUNKER : ds
1965年の、TV番組(JAZZ 625)用の収録の映像。淡々と演奏するトリオのハイレベルさに、目は完全に釘付けになる。このメンバーでは2年を経過しており、コンビネーションは完璧。トリオにこだわった BILL EVANS の1965年は、キャリアの中でも一つの頂点を造ったと思う。BILL と CHUCK は、定評を得ているが、LARRY BUNKER の至芸、特にブラシ・ワークは見逃せない。
(記2000.9.2)
渡辺香津美 / TO CHI KA (BETTER DAYS)
MUSICIANS / 渡辺香津美 : g , MICHAEL BRECKER : ts , and others
MIKE MAINIERI のプロデュースによる、1980年の懐かしの旧譜だが、香津美の作曲とプレイは、今聞いても驚異。
(記2000.8.27)
STEELY DAN / シークレット・ライブ・イン・NY (2000, Colombia)
(DVD)
MUSICIANS / DONALD FAGEN : vo ・ key , WALTER BECKER : g , and others
今のバンド、なかなか良い。BAD SNEEKERS や FM など、古い曲も演奏。日本公演を見そこなった筆者は、感銘を受けた。
(記2000.6)
MICHEL CAMILO & TOMATITO / SPAIN (2000, LOLA RECORDS)
MUSICIANS / MICHEL CAMILO : p , TOMATITO : g
驚異のラテン・ジャズ・ピアニストと、フラメンコ・ギターのトマティート(この人を全然知りませんでした)、素晴らしいブレンド。"SPAIN"や"BESAME MUCHO"を弾きマクっている。
(記2000.4)
STEELY DAN / TWO AGAINST NATURE (2000, GIANT)
MUSICIANS / DONALD FAGEN : vo ・ key , WALTER BECKER : g ・ b , and others
スタジオ録音の新譜としては、約20年ぶりという事になる。時代・音楽環境は大きく変化したし、"前作"との単純な比較も出来ないが、音楽的アイディアに満ちていることに間違いはない。
(記2000.3)
おすすめCD等
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DAVE GRUSIN AND THE N.Y./L.A. DREAM BAND (1988 GRP)
( CD / VIDEO ) ( DAVE GRUSIN AND DREAM ORCHESTRA LIVE AT BUDOKAN = JVC ) |
MUSICIANS / DAVE GRUSIN:p,key , LEE RITENOUR:g , ERIC GALE:g , STEVE GADD:ds , ANTHONY JACKSON:b , DON GRUSIN:key , TIGER OKOSHI:tp , GEORGE YOUNG:sax , RUBENS BASSINI:perc , and others
● 1982年7月7日に行われた、DAVE GRUSIN のスペシャル・オーケストラのコンサートを収録。
(記2002.3.27)
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KENNY BURRELL / AT THE FIVE SPOT CAFE (1959.8.25 BLUE NOTE) ● ジャズ・ギタリスト KENNY BURRELL のライブ |
MUSICIANS / TINA BROOKS : ts , KENNY BURRELL : g , BOBBY TIMMONS : p , ROLAND HANNA : p , BEN TUCKER : b , ART BLALEY : ds
● KENNY BURRELL は、特に1950年代の演奏で、アドリブ・フレーズが非常に素晴らしい。どのフレーズも、それぞれの場面で非常に有効な、ムダの無いフレーズに聞こえる。この時代のジャズ・ギタリストとしては、非常に洗練されたテクニックを持っている。控え目なギターのサウンドと相俟って、ジャズ・ギターの最も良い面を見せてくれている。
● テナー・サックスの TINA BROOKS は、ブルー・ノート・レーベルのファンにとってはお馴染みの、渋好みのプレーヤー。淡々と、しかも、うねるようなドライブ感のあるフレーズを綴って行く。テーマ部での、KENNY BURRELL とのユニゾンも好ましいサウンド。ドラムスには、ART BLALEY 。ジャズ・メッセンジャーズのメンバー、ピアノの BOBBY TIMMONS も加わり、いつも通りにファンキーに攻めるが、KENNY BURRELL がリーダーであると、ファンキー度が薄くなるように聞こえるのが不思議。
● ピアノの ROLAND HANNA が参加するトラック、"HALLELUJAH"は、当時としては冒険的な曲の解釈であるかもしれない。
(記2002.3.27)
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ALLAN HOLDSWORTH / ROAD GAMES (1983 WARNER BROS.)
● ロック/フュージョン系ギタリスト HOLDSWORTH の最高作 |
MUSICIANS / ALLAN HOLDSWORTH : g , JEFF BERLIN : b , CHAD WACKERMAN : ds , JACK BRUCE : vo , PAUL WILLIAMS : vo , and others
● 1982年に発表された ALLAN HOLDSWORTH の"i.o.u"は、ギタリストに非常なショックと影響を与えた。既に ALLAN HOLDSWORTH はロック・シーンで、流麗なフレーズを弾くテクニシャンとして認知はされていた。ロック・バンドの UK や GONG でのプレイは素晴らしい。だが、ALLAN HOLDSWORTH のプレイは、"i.o.u"で完成した。ギター、ベース、ドラムス、ボーカルというシンプルな編成だが、その音楽はかつて聞いた事のない驚きに満ちたものであった。
● ALLAN HOLDSWORTH の音楽を語ろうとすると、ナゼか箇条書きになってしまう。それは、彼のプレイの特徴が、見て聞けばすぐ分かり、分析が可能なものだからである。理解は出来るがしかし、プレイと音楽の質の面で、常人には到達不可能な境地に達しているのが彼のプレイである。そのキャリアの作品的頂点をなすのが"i.o.u"と、作品のコンセプトとしてはその延長線上にある"ROAD GAMES"であると言える。共演者の JEFF BERLIN と CHAD WACKERMAN も最高で、このメンバーでのライブが見てみたい。
(1) 長い指駆使した、流麗なライン
"ライト・ハンド"奏法というのは、ピックを持つ方の指を駆使して、指板を抑える指だけでは不可能は音程のラインを弾く奏法である。HOLDSWORTH は指が長く、左手だけで複雑で独自のラインを作る。HOLDSWORTH はバイオリンも演奏し、ここからアイディアを得ている様である。
(2) 流麗なピックング
左手の驚異だけに眼が行くが、ピッキングも非常がスムース。ブルース的な荒いピッキングは、全く出て来ない。ハンマリング・オンからフレーズがスタートする場合もあり、ピッキングのパターンそのものも独自の発想で行なわれていると思われる。
(3) 独自のアーム・プレイ
ストラトキャスターなどに装填されているビブラート・アームは、ロック界ではどちらかと言えば、ダイナミックに音程をダウンさせる為に使用されていた。HOLDSWORTH は主に、指でのビブラートの替わりにアームを使用している。これも余りにも絶妙で、他の追随を
許さないものがある。
(4) 複雑なボイシング
長い指を駆使し、常人では不可能な密集和音を作る。
(5) 独自のサウンド・メイキング
ディストーション・サウンドも、過度の歪みを避けて流麗。ナチュラル・トーンによるコード・サウンドも、ハーモナイザー等を使用し、広がりを強調している。特に、スイッチングによるサウンド・カラーの素早い切り替えが、余りにも見事。
(6) テクニックを駆使したコンポージング
ピアノ・レスで、HOLDSWORTH のギター・テクニックを全て駆使し、独自色の極めて強い、印象深い楽曲を作る。
● HOLDSWORTH の当時の影響力は絶大で、キャリアのあるプロのギタリストのコピーが目立った。
● "i.o.u"は、そのサウンドの完成度の高さにも関わらず、コマーシャル性が無く、一般的な知名度も低かった為、マイナー・レーベルからリリースされざるを得なかった。"ROAD GAMES"は、WARNER BROS.というメジャー・レーベルからのリリースで、EXECUTIVE PRODUCER に TED TEMPLEMEN を迎えているので、サウンドのクオリティも高い。
(記2002.1.5)
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KEITH JARRETT / STANDARDS, VOL.1 (1985 ECM)
● ピアノ・トリオによる圧倒的なプレイ |
MUSICIANS / KEITH JARRETT : p , GARY PEACOCK : b , JACK DeJOHNETTE : ds
● MILES DAVIS には "天才になった気分はどうだ?"ときかれ、クラシック・ピアニストには "彼はピアノが弾ける" と賞賛される程、ピアニストとしての才能があるとされる KEITH JARRETT 。彼のジャズ・ピアノも確かに素晴らしい。KEITH の音楽的なバック・グラウンドや影響を受けたピアニストに関しては知識があまり無いが、そのジャズ・ピアノは、驚くほど独自色が強いように思う。特定のピアニストをコピーしてスタイルを作り上げたというよりは、ジャズに対する感性そのものをインプロビゼーション化したかの如く。
● このスタンダーズ名義のトリオとして、ECM での最初のスタジオ・レコーディング以降、何枚もアルバムをリリースしているが、この"VOL.1"が一番好みに合う(全ての作品を聴いているワケではありませんが)。スタンダード・ナンバーを素材として取り上げているが、アプローチそのものが"ぶっ飛んで"おり、信じられないほど高度なレベルにあるように思う。和声の取り方は通常のものだが、左手はバップ的なコンビングのスタイルは取らない。湯水の如く涌き出て来る右手によるフレーズが、左手を完全にリードしている。5度7thでのオルタード・テンションを強調したアルペジオ分解のフレーズを強調する事はない。モダンでメカニカルなモード的フレーズも、現れて来るワケではない。だが、このように現代ジャズ・ピアノの基本とも言うべきボキャブラリーから一歩離れている事が、逆に新鮮さを生んでいる。アドリブ時に右手と左手のコンビネーションを活かしているケースでは、クラシックの影響が出ているかもしれない(クラシックの奏法に精通していないので詳しくは分からない)。
● 一般的なスイング感とは異なるが、やはりユニークな方法で十分にスイングしているようである。変則的な JACK DeJOHNETTE のドラミングの上でも、リズムをキープしている。
● "Meaning Of The Blues" のエンディングが興味深い。KEITH のインプロビゼーションの独自性が強く出ていると思う。"God Bless The Child" でのシンプルな音の使い方は、60年代のフォーク・ロックと言おうか、KEITH のバック・グラウンドの広さが伺える。
(記2001.9.26)
NEW YORK VOICES / THEARTS OF FIRE (1991, GRP)
現在は4声のボーカル・グループの NEW YORK VOICES だが、当時は男2人に女3人の5声で、脳天を突き抜ける密集和音が強烈だった。EARTH,WIND&FIRE の "THAT'S THE WAY OF THE WORLD"、JOHN COLTRANE の "GIANT STEPS"等が、
素晴らしい。
(記2001.9.2)
DAVE GRUSIN / THE GERSHWIN CONNECTION (1991, GRP)
MUSICIANS / DAVE GRUSIN : key , JOHN PATITUCCI : b , DAVE WECKL : ds , and others
DAVE GRUSIN、入魂の一作。IRA & GEORGE GERSHWIN へのトリビュート。優れたピアニストでもある DAVE GRUSIN が、生ピアノのサウンドを核に、様々なミュージシャンを配置し、アレンジの技巧を駆使し、内面的ともいえる音楽観を表出している。
(記2000.11.25)
DAVE HOLLAND TRIO / TRIPLICATE (1988, ECM)
MUSICIANS / DAVE HOLLAND : bs , STEVE COLEMAN : as , JACK DEJOHNETTE : ds
ピアノレスのトリオ。主役はベースだが、各楽器のサウンドをリアルに聞かせる。
(記2000.11.25)
STEVE KHAN / PUBLIC ACCESS (1990, GRP)
MUSICIANS / STEVE KHAN : g , ANTHONY JACKSON : b , DAVE WECKL : ds , MANOLO BADRENA : perc,vo
異色のユニット、"EYEWITNESS"の再演と言うべき作品。実験色の濃い、独自の音楽空間。
(記2000.11.25)
MARVIN "SMITTY" SMITH / KEEPER OF THE DRUMS (1987, CONCORD JAZZ)
MUSICIANS / MARVIN "SMITTY" SMITH : ds , STEVE COLEMA : as,ss , ROBIN EUBANKS : tb , MULGREW MILLER : p , RALPH MOORE : ts , LONNIE PLAXICO : b , WALLACE RONEY : tp
超絶テクのドラマー、MARVIN "SMITTY" SMITH は、作曲もこなす。しかも、4管のアレンジ。
(記2000.11.25)
DAVE SAMUELS / NATURAL SELECTION (1991, GRP)
MUSICIANS / DAVE SAMUELS : vib,marimba , RUSSELL FERRANTE : key , JIMMY HASLIP : b , WILLIAM KENNEDY : ds , and others
SPYRO GYRA の(現在は"元")、DAVE SAMUELS が、YELLOW JACKETS のメンバーをバックに作った、リーダー作。タイトル通り"NATURAL"で、SPYRO GYRA に通じるものも感じる。
作曲ぶりは、見事。
(記2000.11.23)
BILL CONNORS / STEP IT (1984, EVIDENCE)
MUSICIANS / BILL CONNORS : g , TOM KENNEDY : b , DAVE WECKL : ds
CHICK COREA の RETURN TO FOREVER の"初代ギタリスト"だが、ここでのプレイは驚くほど、ALLAN HOLDSWORTH に似ている。キャリアのあるギタリストが、ここまで他のギタリストのプレイをコピーするものだろうか?DAVE WECKL の初期のプレイが、聞ける。
(記2000.11.23)
EDDIE DANIELS / NEPENTHE (1990, GRP)
MUSICIANS / EDDIE DANIELS : cl , CHUCK LOEB : g ,
JOHN PATITUCCI : b , DAVE WECKL : ds , ( ADAM NUSSBAUM : ds , )
SAMMY FIGUEROA : perc
クラリネットの EDDIE DANIELS が、コンテンポラリー・ジャズに果敢に挑戦する。しかも、キーボード・レス。ギターの CHUCK LOEB は、参加するセッションの質を上昇させる。
MICHEL CAMILO / ONE MORE ONCE (1994, EPIC/SONY)
MUSICIANS / MICHEL CAMILO : p , ANTHONY JACKSON : b ,
CLIFF ALMOND : ds , JOH FADDIS : tp , PAQUITO D'RIVERA : as , and others
MICHEL CAMILO が、過去の自分のコンポジションに、ビッグ・バンドアレンジを施し、強烈なラテン・ピアノのフレーズを、ホーンに容赦なく移し替えた。"SUITE SANDRINE, PART V" "WHY NOT !" が秀逸。
DIANNA KRALL / ALL FOR YOU (1996, IMPULS)
MUSICIANS / DIANNA KRALL : p.vo , RUSSELL MALONE : g , PAUL KELLER : b , and others
"A Dedication to the Nat King Cole Trio" 。DIANNA KRALL を中心としたユニットのコンビネーションは、完璧。ギターの RUSSELL MALONE は、硬派ジャズ・ギターの俊英。