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PATTI AUSTIN meets GORDON GOODWIN'S BIG PHAT BAND
パティ・オースティン・ミーツ・ゴードン・グッドウィンズ・ビッグ・ファット・バンド
BLUE NOTE TOKYO
2008.2.3 (1st) 18:30

Patti Austin パティ・オースティン:vo
Gordon Goodwin ゴードン・グッドウィン:band leader,p,ts
Bernie Dresel バーニー・ドレセル:ds
Rick Shaw リック・シャウ:b
Andrew Synowiec アンドリュー・シノヴェツ:g
Brad Dutz ラッド・ダッツ:per
Eric Marienthal エリック・マリエンサル:as
Sal Lozano サル・ロザロ:as
Jeff Driskill ジェフ・ドリスキル:ts
Brian Scanlon ブライアン・スキャンロン:ts
Jay Mason ジェイ・メイソン:bs
Andy Martin アンディ・マーティン:tb
Francisco Torres フランシスコ・トレス:tb
David Ryan デヴィッド・ライアン:tb
Craig Ware クレイグ・ウェア:tb
Wayne Bergeron ウエイン・バージロン:tp
Dan Fornero ダン・フォルネーロ:tp
Bob Summers ボブ・サマーズ:tp
Dan Savant ダン・サヴァン:tp
◆ Sexy Dynamite Jazz Orchestra と共演してもらった Andy Martin と Wayne Bergeron と Eric Marienthal がまとめて見れるという超オトクな(?)ライブ。良い席をゲットしようと、降り続ける雪の中を難儀しながら歩き続けて、到着したのが午後3時(!)。その甲斐あって貰った整理券がナンバー3。熟慮の末、座った席が Eric Marienthal の正面。Eric は何と開演前に譜面のチェックの為に登場、我々を覚えているかどうか分からないが取り敢えず手を振っておいた。とても良い人である Eric さんは、にこやかに手を振り返して来た。
◆ 現在最も注目度の高いビッグ・バンド、BIG PHAT BAND のリーダーである GORDON GOODWIN は、サックスやピアノの演奏の他、エミー賞やグラミー賞の受賞歴を持つ作編曲の実力者。アメリカのテレビや映画の音楽は驚くほどレベルが高いが、そのシーンの中で活躍する GORDON GOODWIN というのは世界のトップ・クリエイターなのである。この才能をジャズのビッグ・バンドの作編曲にフルに生かし、明るく楽しく分かりやすく芸術性にも欠けていない楽曲の数々を、これまた業界のトップのミュージシャンが演奏している。耳に心地よい音楽なのでサラサラっと聴き流してしまうが、細かく難しいアンサンブルを完璧に演奏するバンドの実力は驚異的。何と、このバンドが来日して生演奏を披露する。しかも、往年の名ボーカリストであるパティ・オースティンを帯同。
◆ いやー、ウマいの何の、特に凄いのが各セクションのまとまり具合。特に印象的なのがトランペット・セクション。4人共にフル・バンドでリードをとれる実力があるが、リード中のリード・トランペッターの Wayne Bergeron がいるので、大変な事になっていた。淀みのない流麗なセクション・ワークはCD聴かれる通り。サックス・セクションのフルートへの持ち替えも見事で、イヤミにさえ見えた(?)。逆に各メンバーのアドリブについては、期待したほどではなく、無難にまとめるのがウマかった、という印象。Gordon Goodwin のピアノも思ったより地味(前回同じ場所で見たのが CHICK COREA なので、比較するのは気の毒?)。あくまで、ブルー・ノート東京という最高のライブ・ハウスで聴かれるべき極めてハイ・レベルなシチュエーションの中で、という話ではあるが。そんな中でも素晴らしかったのは Andy Martin 、とにかくフレーズ自体が見事。そして筆者と同じ楽器担当、ギターの Andrew Synowiec には当然注目。SAMBA DEL GRINGO で鋭いソロを聴かせ、只者ではないという印象を持ったが、座った席が前過ぎて、ソロの時に立った以外は全く見えなかった、残念!ドラムスの Bernie Dresel は典型的なアメリカのドラマー、やや古いスタイルながら、グルーブしてとても快適。"SAMBA DEL GRINGO" や "THE JAZZ POLICE" でのプレーで本領を発揮したが、彼には BLUE NOTE 東京のステージは小さ過ぎたかもしれない。
◆ 「朝起きて窓の外を見たら、雪が降っていてビックリ!」と喋っていた Patti Austin 。Patti Austin と言えば、筆者にとっては Quincy Jones の例の "THE DUDE" のイメージが強い。大ベテランとなって貫禄もついて、ジャズがウマくても当然と考えてしまうが、やはりサスガという出来のものだったのだろう。ピアノとのデュオで聴かせた "LOVE WALKED IN" もなかなか良かった。BIG PHAT BAND の持ちネタと歌モノの曲数のバランスも良く、エンターテイメントとしては非の打ち所のない完璧なステージ、これだけ贅沢なライブというのはそう滅多に見られるものではない。
- set list -
HIGH MAINTENANCE
SAMBA DEL GRINGO
COUNT BUBBA'S REVENGE
BACKROW POLITICS
I'LL BUILD A STAIRWAY TO PARADISE (vo)
FUNNY FACE (vo)
LOVE WALKED IN (vo + p)
SWANEE (vo)
LADY BE GOOD (vo)
SWINGIN' FOR THE FENCES
(ec) THE JAZZ POLICE
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