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CHICK COREA plays Solo
昭和音楽大学 テアトル ジーリオ ショウワ
2007.9.21 18:30
Chick Corea チック・コリア : p
◆ 「ボクのリビング・ループにようこそ(笑)。残念ながら、私は英語だけで、日本語はゼロです(笑)。ここは良い会場ですね。皆さんは音大生で、ミュージシャンですか?(多くの年配者を含む一同、爆笑)」
◆ 日頃から傾聴している Chick Corea であるが、今回は何とソロ・コンサート。2時間という長時間のコンサートを、中だるみせずに完遂する事が可能なのか?しかし、それは杞憂であるどころか、Chick Corea というミュージシャンの底知れぬ技量を見せ付ける、驚くべきライブ演奏であった。最近のライブでのような、歳相応の、還暦を過ぎたミュージシャンの余暇とも言うべきレイドバックしたものではなく、全盛期と全く変わらない溌剌として緊張感を保った演奏は実に見事であった。多少シェイプ・アップしているようで、スタミナも十分だったかも。
◆ 選曲に関しては、多くは既存のCDで聴けるもので意外性は少なく、個人的にはもっと多くのオリジナル曲を演って欲しかったところ。
- set list -
* IMPROVISATION 1
Cm を基調として、例によってリズミックな展開。
* DARN THAT DREAM
ソロなどでしょっちゅう演っていると思ったが、そうでもないかも。CHICK の得意のハーモニーを頻発させていた。
* IT COULD HAPPEN TO YOU / BUT BEAUTIFUL
"PIANO SOLO STANDARDS" と同様の展開。このあたりから、CHICK の今日の好調さが目だってくる。かなり強力に弾いていて、荒い演奏一歩手前という印象。
* GLORIA'S STEP / WALTZ FOR DEBBY
BILL EVANS TRIO の演奏曲のメドレー。WALTZ FOR DEBBY は、CHICK COREA 的色彩が濃厚な演奏で、BILL EVANS のオリジナル演奏とは大きく違った。
* DUSK IN SANDI / OBLIVION
BUD POWELL の楽曲のメドレー。CHICK の DUSK IN SANDI は相変わらず素晴らしい。OBLIVION では、ピアノと CHICK 自身による "エア・ドラム" との4バースを見せた(笑)。思えば CHICK COREA のスタンダード曲のソロ演奏というのは、ベースとドラムの入ったトリオなどでの演奏とのコンセプトの差があまりなく、リズミックな展開になると特に顕著。
* PRELUDE (1)
* PRELUDE (2)
クラシックの譜面をインプロビゼーションに発展させる手法で2曲。
* CHILDREN'S SONGS
お馴染みの CHILDREN'S SONGS を#1から始めて幾つか演奏。市販の譜面(多分)を見ながら、若干のインプロビゼーションを交えて。2時間のコンサートをここで時間調整したかも??
(ec1)
* IMPROVISATION 2
例によって、聴衆との掛け合い。男で2声、女で3声のハーモニーを指示するというのが面白かった。Am でのインプロビゼーションに掛け合いを交えて、今まで数多く見た聴衆との掛け合いの中でも格段に複雑な構成で、CHICK COREA の才覚には改めて驚かされた。また、この日の聴衆の音程が驚くほど正確で、やはりサスガに音大生(と関係者)が多いだけのことはあった。
(ec2)
* SPAIN
引き続き聴衆との掛け合い。例のユニゾン・フレーズの掛け合いもトライしたが、サスガにムリだった。それでも、非常に盛り上がって、めでたく終演。
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