サギやねん!ハイネス20!!

 ネットオークションで落札したエンジンです。説明文はこうです。「慣らし程度のエンジンです。ヘッドやキャブ周りに多少の傷はありますが、本体は非常に綺麗です。なお、各取り付けスクリュウは新品に交換してあります。写真が全てになります。 」


 で、届いてみると圧縮がほとんど感じられません。当然分解してみましたら、シリンダーに大きな傷!

 これが「傷」と言えるのでしょうか。つまり、前のオーナーが運転中に、ピストンピンのリテーナー(「の」の字リングです)が脱落し、その破片が噛み込んだうえにピンが抜け出し、掃気口から内面をかじったのでしょう。幅4mmもの大きな「溝」がシリンダーに残っていました。

 外観は美しく、説明文を信じるともうけた様な気分になります。しかし中身は再起不能みたいなもんですから、これは「サギ!」と言われても仕方ありませんね。だいたい、出展者の方って、エンジンコレクターみたいですから、分からないわけないと思うのですが。

 文句を言っても仕方ないので、エンジン再生の道を探ります。幸いシリンダーはENYAのコピーよろしく厚いものでしたので、ボアアップして見ることにしました。約0.56mmほど内面を切削し、磨き上げてからピストンを新造します。
 しかし、試運転するとどうもシリンダーのテーパーが少ないらしく、始動はするもののいまいちなので、再加工です。排気量は20クラスを越えますね。
 他のエンジンも同時に加工していますので、完成は来週でしょうか。金曜中に出来ればよいのですが。

 (05年11月3日)

もう、勘弁ね!

 なんとか仕事をさぼれましたので、ピストンが出来ました。FUJI15と同時につくりましたから能率も向上しましたしね。
 各写真の左がオリジナル。真ん中が前回のもの。右が今回のオーバーサイズピストンで、直径は16.62mmになりました。従って、排気量は3.47ccで21クラスになります。
 今までの事件内容とその対処から、スリーブの掃気部分が0.5mm以下の薄肉になっている箇所があり、熱変形が怖かったのでピストン全長の16mmのうち、下部分の10mmほどは1/100ほど細くしておきました。

 (05年11月5日)

 今日、飛行機用ヘッドを造ってきました。材質はおそらく7000系ジュラでしょうね。結構良い材料です。オリジナルはヘッド後方の背がひくくなっているフィンを持っていて、それがハイネスの目印でもあったのですが、まあ、面倒なもんで。
 車用のヘッドの燃焼室を使ったボタンヘッドも考えましたが、出来がひどくてそんな気にはなりません。材料から写真の状態まで、おおむね3時間半くらいです。フィンは1.5mm幅で8本切っていますので、ここで一番時間を食いました。
 人件費なんか考えない方が良いですね。外注するとピストンなんか数万円って、分かりますね。

 (05年11月8日)
 普通の形のヘッドになったもんだから、なんかOSとK&Bを足して2で割ったような感じになっちゃいました。
 外観はさておき、今回分かったのですがこのエンジン、バックプレートのビスはISO。ヘッドビスはJISになっていました。各部品の仕上がりはGマークと同等のようで、ヘッドなんか寸法を採ったあと現物合わせなんかしないで仕上げたにもかかわらず、そのままボルトオンです。通常ビス穴が多少ずれたりして修正が必要なんですが、今回それは全くなし。
 ただし、スロットル取り付けの際に、ニードルラチェットが簡単に折れてしまいました。オリジナルの材質はリン青銅みたいで、しかしあっさりと折れました。仕方ないので、ENYA製のそれと交換したのですが、なんとニードルネジ径が4.5mm!リーマを通してなんとかしましたが、こんどは固定用ナットがはいらない。ネジが首ぎりぎりまでは切っていないんでしょうね。こちらはワッシャをはさんでゆとりを確保しておきました。
 
(05年11月9日)

 やっと本日試運転!ちょっときつめに合わせすぎましたね。ぎゅうぎゅういってプロップが回りません。10インチの重いプロップに変更し、強引にフリックして始動しました。でも、10分も回すとだいぶおとなしくなり、1時間程度のならしで使用可能となりました。スリーブの周りから気密が漏れているのは、「排ネス」だからかなあ?

 (05年11月13日)

飛行したらなんか調子悪!
こちらで事件勃発です!