FUJI29です。シルバーアローから現代風に外観が変化したモデルですね。前ページのモデルは3型。これは2型なんです、紆余曲折のね。

1958年4月発表のCLスタント用エンジンです。

 こちらも入手先はネットオークション。左写真の有様でした。

 ビスは無く、外観はすすけておりまして。写真ではきれい?に見えますが、結構でーじキモス。もちろん手間ヒマかけてみがいておきました。

 この時点では分かりませんでしたが、本来このエンジンはラッパ型のインテークマニホルドになっていたのだそうです。友人たちからのアドバイスや、古い雑誌の広告写真から判定できました。まるで考古学だな。

 コンロッドはお得意のキャストロッドです。099のそれをそのまま拡大したような感じで、ちょっと弱くなあい?

 取り付けラグ面は、おきまりの「ガタガタ」でした。ちゃんとフライス加工ね。外観にはサンドブラストをかけましたが、気が付くとこのエンジン、元々はシャイニング加工だったみたい。古い広告って、絵みたいなのでわっかりっませーん。きれいになったから、いいや。

 「おいおい」のデータです。クランクシャフト径は、なんと11mm。19サイズと見まごうサイズですなあ。これからすると、UEDA19やUEDA45なんか、正しい寸法に感じますね。

 全体的にはENYAだかOSだかと対して変わらない外観ですね。特徴がないじゃん。

 これには当時異議を唱える方がいらっしゃいまして、しかし社長の意志には逆らえなかったみたいですなあ。

 そうそう、右写真の吸気マニホルドが正しい外観みたいです。ラッパ状なのですね。

 シルバーアローの余韻でしょうか、ノーマフラーが前提であれば、排気口はこのようなカットでも良いことになります。しかし、ここにマフラーをつけないと、実際に使用できません。こまったなあ。

 困った時に「やらない言い訳」を作っても仕方ありません。良く考えてみれば、バンド止めにすればマフラーは前後に動かないのですね。もちろん、エンジン側排気口にあわせた「ずれ止め」を、内部に作ってありますけどね。

 写真は改修途中の物ですので、カービュレーターがストレートになっています。元の持ち主が、RCスロットルを付けやすい様に切り取ったのかもしれません。

(2010年7月3日)