この、すばらしき御殿!

この21世紀の未来社会ではありますが、首都・東京と申しましてもまだまだ昭和の痕跡が残ってございまして。

ここでは、「えー!人が住んでいるの?!」という「御殿」をご紹介いたします。

田無御殿

 首都・東京都下である西東京市。現在はマンションになってしまいましたが、2008年まではこのような御殿が存在いたしました。

 もともと何かの商売をやっていたかのような造りですが、当時2階にこのお殿様がおひとりで住まわれていました。武蔵野荘以上に強度不足を感じさせる外観ではございますが、お殿様は元気にすごしておられた様子。

 表から拝観させていただいても、結構な広さとお見受けいたします。そこにおひとりでお過ごしとは。なにかと不自由ではございませんでしょうか。階段・手すりの傘は何なんだ。

 さらに良く拝観させていただきますれば、窓の手すりは木製でございます。しかもなにやら鳥居のような構造物が、手すりの上に乗っております。何かのまじないかなあ。

 写真は、階段を上ったあたり(西側)のものです。流しでもあるのでしょうか、そうなると洗い物(食器類かなあ)をかけて干すためのデバイスかなあ。

 1階の扉(北側)のアップです。何かの荷物が詰まっているようです。お殿様のものか、以前のお仕事の物かは定かではございません。割れたらしいガラスの代わりに、ベニヤ板が打ち付けられていますが、種類と大きさがちがうな。

 ここは商店街のはずれです。駅前の大規模ショッピングセンターによる過疎地なのでしょうね。どんな商売も厳しいでしょう。時代の流れは、ここでも見ることができます。

 階段の反対側@東側です。手前の部屋の雨戸は、年中閉まっていて、奥の2部屋で生活されている様子。外観から想像すると、いわゆる「出窓」なんでしょうね。部屋から少し表につきだした形の窓で、その手前には僅かながらのスペースがあって、小さい鉢植えなどを置く方もいらっしゃいましたね。

 雨戸用のふくらみは、実際の必要量よりも大きくなっています。こちらも部屋の内側にスペースがあるのでしょうね。少しでも面積を増やすというか、広く見せるための工夫でしょう。

御殿の住人、がんばれ!

その3はこちら。

(2009年11月28日)