義妹と俺様 ―Introduction―

跡部

私立 氷帝学園中等部2年

ベタベタの神戸弁で、頭は悪いし勘も悪いし面もまずい。
その上たまに意味不明の行動を起こす。

が、側においておくと面白い、俺様の義妹。



今これを見てる奴はもしかしたら、前にうちに義妹が
俺様のことを書いた文章を読んだことがあるかもしれねぇな。
ほら、あいつが俺との暮らしをいちいちふざけた口調で書きなぐってたアレだ。
まさかてめぇらアレを丸々信じちゃいねぇだろうな?
言っておくが、俺はあいつを邪険に扱った覚えはねぇ。
ちゃんと世話してやってるってのにあの我侭娘がわかってないだけだ。

あ?何で俺様がんなこと知ってるかって?

ついこないだ、あのバカをからかってやろうと部屋に行ったんだ。
そしたら本人は部屋にいなくて机の上のパソコンが開きっぱなしになってたんだよ。
ちょっと覗いてやろうと思って見てみたら、あの始末だ。

ったく、誰が俺様でナルシストで勝手だと?
あのバカ妹、随分と好き勝手書き散らかしやがって。
後でぜってぇ一発叩いてやる。

と、最初は思ったがどうせそんなことをした所であいつは
性懲りもなく色々書き立てやがるだろうからな、やめておく。
代わりに俺様が、如何にあのバカガキの面倒を見てやってるか
教えてやろうじゃねぇか。

ま、暇つぶしと思って読むこった。

………。
言っておくが、別に照れてんじゃねーからな。


作者の後書き(戯れ言とも言う)

とうとうやってしまいました。前作『義兄と私』シリーズの続編、
それも跡部少年視点です。
前作ではコメディータッチで行ったので今度はもうちょっとほのぼのを
強調したいなぁ、と思う今日この頃。
ともあれ原作より2割り増し人が良い(笑)跡部少年を
お楽しみ頂ければ幸いです。

2006/05/07


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