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旅のエッセイ |
2009年香港マラソン2月8日(日)開催 |
「スタンダードチャータード・第12回香港マラソン
ついに参加者が5万人を突破した香港マラソン。主催者は10万人規模の大会にしたいと息巻いているとか? この大マラソンイベントはフル・ハーフ・10キロの各部門があり、例年、旧正月の2週間後あたりの日曜日に行われる。今年(2009年)は農暦新年が1月26日だったので開催は2月8日だった。 地下鉄駅はランナーだらけ 午前7時、宿泊先のワンチャイから地下鉄でチムシャツイ駅に着くと、普段は会社員や買い物客でごった返す駅コンコースがランナーに占領されている。着替える人、荷物をまとめる人、準備運動している人も。 生まれて初めてのマラソン大会だった2004年の香港10キロレースから6年、今年はフルマラソンに挑戦する。フルは日本で一度経験しているものの、この香港は高低差のある独特のコース、足がついていくかと不安を抱えて午前8時スタート。スターターは、行政長官ドナルド・ツァン氏だ。おおっ、貴賓席みたいなスタンドにお姿が見えたので思い切り手を振る。完走危ういへっぽこランナーは、いろいろと自分を盛り上げていかないと、とても42キロはもたない。 ネイザンロードのミラホテル(旧ミラマーホテル)前をスタートして高速道路に入り、大きな橋を通り、海底トンネルを抜ける。普段走れない自動車道路を占領する、香港好きにはたまらない魅力のコースだが、公道の通行規制解除の関係でポイント毎のタイムリミットが設定されている。制限時間内にチェックポイントに到達できなければ、リタイア者収容バス「チンマー号(青馬號)」に乗せられてしまうのだ。せめて香港島まではバスに乗ることなく走りたい! 今回の自分の目標だ。 ■タイムリミット 15.4キロ(青馬大橋の折返し) 2時間 20.3キロ(汀九橋の折返し) 2時間40分 25キロ(長青トンネルの九龍側出口) 3時間15分 33.6キロ(西区海底トンネル九龍料金所) 4時間25分 37.3キロ(林士街の立体道路…マカオフェリーターミナル辺り) 4時間55分 39.2キロ(ハートコートロードの立体道路) 5時間10分 ゴール(ビクトリア公園)の時間制限は5時間半。 フルマラソンはさすがに黙々と走る人が多いが、キロ表示ごとに、記念写真を撮っている人の姿も見える。折り返し地点は撮影の順番待ちが出るほど。やはりどこかほのぼのしていて楽しい。 当日は好天に恵まれたので、青馬大橋から見る景色が素晴らしい。抑えて抑えての前半戦だったので、最初のポイントで「あと10分でリミット、頑張れー」というハンドマイクの声を背にしてひやひや! 青馬號とのたたかい 青馬大橋を往復し、ほぼ半分を走った汀九橋の折返しで、停車中の黄色いシティバスが目に入った。あっ、青馬號だ!ランナーの横をしずしずと超低速で進んでくる。 スピーカーを持った係員から「時間制限内でも、つらい人はバスに乗りなさい。よく頑張った」というような声。シティバスはヨロヨロのランナーを見逃さず、スーッと追いつき、弱ったランナーを誘惑する。バスを停めて乗り込む人もちらほら出てきた。 車に向かって手を上げると青馬號は止まり、ランナーを迎え入れる。「シティバスをミニバスのように停めるというのも稀有な体験かもな」という弱気を押さえ込みながらひたすら走る。青馬號との追いかけっこ状態だ。 忘れてはならないのが給水。特に、今年は気温が20度を超える中でのレースでもあり、水とスポーツドリンクは各所でしっかり取った。20キロ過ぎてバナナやチョコレートが出たのもうれしかった。 コース高低差表によると一番きついと思われた、2本の橋の勾配はさほど気にならなかった。やはり辛いのは西区トンネルの出口から、香港島のアンダーパス、オーバーパス。歩く人も増えてくる。こちらとしては最後の関門も無事通過、ここまできたら最終リミットの5時間半以内に銅鑼灣ビクトリアパークに滑り込むしかない。昨年のコース変更でオーバーパスが1本増えた、それを降りるといよいよ銅鑼灣、沿道の歓声が聞こえてくる。 ロックハート道からそごう前の東角道〜記利佐治街は沿道の人たちからの応援で力がよみがえる不思議なゾーンだ。知らない人に走りながら手を振ると、「わー、加油(がんばれー)」と大きな声が返ってくる。もうすぐだ、告士打道の高架が見えるともううれしくて、意味もなく笑ってしまう。 笑ったまま一気にビクトリア公園に駆け込んで完走。5時間16分のタイム、「香港島までは走りたい」という目標だった自分は、十分に満足だ。 香港島開催の10キロレース 10キロレースは去年からコースを変えて九龍サイドは走らず、北角のシティガーデンから東区走廊を走る、これまた興味深いコース。自己目標タイム別に4組に分かれて出発し、2時間の時間制限で10キロを走る。これはのんびり楽しむこともできるし、「友だちみんなでウォーキングと記念撮影」と割り切っているグループもあるようだ。すごい量の参加人数で、カテゴリーによっては最初の15分ぐらいは走るに走れない、という状態にもなっているらしい。頑張りたい人は最初にスタートする「挑戦組」にエントリーすればよい、ただしスタートは午前5時15分。早起きが最大のポイントかも。香港の海沿い、闇の中を駆け抜けるのもドキドキする体験だろう。 ここで気付いた。「挑戦組で5時15分に東区走廊を走り、ゴールしたその足で銅鑼灣から地下鉄に乗り、九龍サイドに行けば、フルマラソンのスタートに間に合うじゃないか!」 ……ものすごい気力体力の持ち主に、ぜひ挑戦してほしいなあ。半日かけて香港を走り回るなんて、こんなときでなければできないし…… |
香港マラソン情報 | |
大会オフィシャルサイト | http://hkmarathon.esdlife.com/marathon/chi/home/default.jsp |
日本事務局HP | http://www.sports-info.co.jp/index.html |
交通情報 | 当日の朝マラソン列車運転 |
過去の情報 | 2006年香港マラソン 2006年2月12日(日) 2005年香港マラソン 2005年2月27日(日) |
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