バランスのとれた食事とは・・・栄養学的条件を、すべてクリアした食事のこと

医者や栄養士はよく、バランスのとれた食事が大切であると言います。しかし、これほどあいまいに使われている言葉はありません。バランスのとれた食事が大切であると言う医者や栄養士自身が、それが実際にどのような食事を指すのかが分かっていないのです。具体的な指示を出さずに、どうして患者に食生活の改善を指導することができるでしょうか。それでは口先だけのきれいごとになってしまいます。平和、平和と言っていれば、戦争がなくなるかのように考える観念論と大差ありません。「バランスのとれた食事」とは、どこまでも具体的な内容によって示されるべきものです。

現代栄養学は、病気と健康についての徹底した科学的な探求に他なりません。この最新の栄養学の立場からは、バランスのとれた食事とは――「これまで明らかにされた栄養学理論を、すべて満たす食事」ということになります。

具体的に言えば、ビタミンやミネラルなどの必須栄養素・食物繊維・薬理効果の高い植物栄養素を十分に含み、オメガ3とオメガ6の摂取比率が適正で、抗酸化栄養素・解毒栄養素・酵素をたっぷり供給できる食事のことです。

しかし、こうした栄養学的条件をすべてクリアした食事を栄養学理論に基づいて組み立てようとすると、それがいかに難しいことであるかがすぐに理解されます。あまりにも諸条件が複雑に入り組み、現実にどのようにメニューを立てたらよいのか分からなくなってしまうのです。現代栄養学の理論を忠実に実践しようとすればするほど、食事の組み立ては困難をきわめ、絶望的になってしまいます。

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