2014・1・21(火)~27(月)
台南 国立台湾文学館周辺
スケジュール 旅行費用と感想
1/20(月) 前泊 東横イン中部国際空港
1/21(火) 名古屋→桃園空港→台南 国立台湾文学館 台南 鉄道大飯店
1/22(水) 台南滞在 台南文化中心 鄭成功文物館 安平・億載金城 〃
1/23(木) 台南滞在 新営文化中心 国立台湾歴史博物館 〃
1/24(金) 台南→嘉義→台北 嘉義市立博物館 台北 緑峯大飯店
1/25(土) 烏来へ日帰り 〃
1/26(日) 台北滞在 林安泰古厝 台北故事館 客家文化主題公園 〃
1/27(月) 台北→名古屋 国立故宮博物院
1/20(月) 前泊
今回も前泊することにし、ゆとりのある旅を心がけることにしよう。
9回目の台湾訪問、主な目的は、陳澄波の絵を見ること。2014・1・18~3・30に台南近辺の4つの会場で生誕120年記念展が開催されるのだ。
何度目かの正直でようやく念願のオリジナルに面会できるという次第。
ミュースカイで16:46にセントレア着。シャトルバスで東横インに向かう。歩いたほうが早い。
チェックインはすぐにでき、17:25には再び出かける。
空港ビルのまるはで夕食。潮騒定食1280円とビール、まあまあ。
1/21(火) 国立台湾文学館
6:00起床。6:30朝食へ。ごはん味噌汁おかず3品にコーヒーとパン。付属の内容としては十分だ。
ゆっくり支度して7:40チェックアウト。5分歩いて空港へ。曇りだがまずまずの旅立ち日和だ。
JALエコノミーカウンターで5組の後チェックイン。カートは8.1kgといつもより軽い。7日間だからね。
手荷物検査も出国審査も待ちなじで、8:10にはスタバでコーヒー購入。
Travelexのレートをのぞくと、1台湾元は3.9円台。ほとんど4円という厳しさだ!
9:30JL821の搭乗開始、けっこう混んでいる。
10:40食事が出る。ついつい白ワインを頼んでしまった。時計を1h遅らせる。
定刻12:20あたりに桃園空港着陸。曇りで12℃と、意外と低温だ。
ロビー銀行脇のATMでVISAのキャッシング。10000元を借りた。 帰国後の返済が34743円だった。1元=3.4743円、まあ3.5円だね。
バス乗り場へ向かい、総統客運の705番で高鐵桃園駅へ。30元。
肌寒い中、13:10ころに高鐵桃園駅着。
窓口で高鐵台南への指定席、1305元。クレカ購入。
13:21発で14:43に台南着。おととしと同じパターンだ。
沙崙駅15:00発で台鉄台南駅15:24着。気温は上がったけど空はやっぱり曇っている。
予約している駅前の鉄道大飯店へ。大きなビルにいくつかホテルが入っているようだ。
1Fレセプションで780元を3泊クレカ払い。コーラのミニ缶を2個くれ、奥のエレベーターで14Fの部屋前まで案内してくれた。
部屋は23㎡だけあってとても広々している。改装済みのようでまあまあきれいだ。素泊まりとはいえ780元は安い。
難は浴室が暗いこと、背の低いクローゼット以外にハンガーを掛けるところが無いこと。(洗濯物を干すところが皆無)
台南で3泊したホテル鉄道大飯店
16:00外出。中山路の段差歩道の人ゴミをかき分けて、ロータリーにある国立台湾文学館へ。無料。
波光瀲灎と題して油絵が展示。撮影禁止。
1934「嘉義街中心」は電柱の影が印象的。
1934「展望諸羅城」は遠くの煙突にたなびく雲。
1938「古廟」、1941「新樓風景」 など、上海から嘉義にもどった時期の大きな作品がよかった。1947年までしか存命でなかったことがほんとうに惜しまれる。
17:30くらいまでいた。
若い人がたくさん鑑賞に来ていた。熱心にメモをとる学生もいたのは戸外学習の一つなのかも。
国立台湾文学館と陳澄波展のポスター
17:40ころ上海華都小吃城で早めの夕食。民権路2段28号。
小籠包70元と炒飯40元にビール50元で計160元。小籠包は味はいいが冷めかけだった。
三越前のフードコートで小豆湯圓35元のデザートを食べる。甘さ控えめのやさしい味、ちょっと水っぽいが。
1/22(水) 台南文化中心と鄭成功文物館へ 安平の億載金城
6:50起床。フロアにある給湯器でスティックコーヒー(日本から持参)を入れ一息。
7:30外出。朝食無しの宿泊で、たまには外に食べに出るのもよいかと。けっこう寒い。TVの予報では台南は9~19℃とのこと。体感温度は9℃以下だ。
少し歩いて、公園路169の阿憨鹹粥へ行き、虱目魚肚粥100元を食べる。
丸々のサバヒーや牡蠣がいっぱい入って味わい深い味だ。臭みはほとんど無い。おばさんたちが魚の下ごしらえに忙しく働く店だった。客も次から次へと入店。
ホテルにもどり、9:00ころ再び外出。
ホテル前ロータリーの南駅からタイミングよくやってきた3番バスに乗り、18元を払う。安いわ。
路線図をプリントしてきていたので安心。車内の電光表示でバス停名もわかる。10番目くらいで台南文化中心に着いた。
9:30台南文化中心の陳澄波展会場へ。
ここは1Fが世界座標、2Fが巴黎想像と銘打った展示だった。
1Fには静物画、そして印象的な自画像が2点。
1928バックがひまわりぽい花、ゴッホを連想させる眼差しだ。
1930の自画像も雰囲気がゴッホ的、筆致などまさに。 じっさいゴッホの絵ハガキ、夜のカフェテラスや怖い自画像などもケースに展示されていた。
また、クールベヤボナール、モロー、ロートレックの絵ハガキもあった。さぞかしパリに行きたかっただろう。
1934年8月に石川欽一郎氏(陳澄波が絵を習った)が陳澄波に宛てた手紙があり、現時点のパリ行は為替のこともあり勧めない、と書かれていた。東洋美術の研究がよい、と。
1931「我的家庭」はピンクぽい暖色でまとまった仲のよさを感じさせる絵。机上にはプロレタリア云々の日本語の本や封書が描かれている。
2Fにあった1934「嘉義公園一景」がとてもよかった。
白い檻の中には8匹の猿が動き回り、それを見る4人(たぶん家族)の後ろ姿。手前には花が咲いている。なんとも平和な空気が漂う幸せな絵だ。
1時間くらいいた。
見学者はぼつぼつで、説明担当の人が数回声をかけてくれた。中国語はさっぱりなので申しわけない。
台南文化中心
なんとかタクシーを拾い、延平郡王祠の敷地内にある鄭成功文物館へ。タクシー105元。(初乗りは85元)
東方情緒が主題。
1933「嘉義中央噴水池」は白っぽくのどかな画面だ。今じゃバイクやクルマが飛ばすが、80年前はのんびりしたものだ。物売りや日傘の人々。
2Fにある1930上海時代の「梅園」がよかった。
ここで3会場目だが、すべて無料だった。いいのかしらん? トランプ150元を購入。絵ハガキがあれば買うのだが、画集は重いし。
12時前までいた。
延平郡王祠 鄭成功文物館
南門路に出ると偶然猪脚飯を発見し、すかさず入店。南門路41号で孔子廟のすぐ東。
猪脚飯70元と苦瓜スープ40元を注文。骨が太かったが、高菜や豆腐に味がよく染みて美味しかった。苦瓜はやっぱり苦かった。
台南駅まで歩く。これまたタイミングよく13:00の14番バスに間に合った。ミニバスで電光掲示は無い。5元の持ち合わせがなくて、20元を支払った。
一駅乗り過ごし、歩いてもどった。
億載金城は入場料50元。まあなんてことはない。大砲などを見て回る。天気がよくなって気温も上がってきた。30分くらい滞在。
台南安平の億載金城
安平に向かって歩く。2kmとあったが、もっとある感じ。
安億橋下の川底を見学し、15:00前に安平老街へ。平日だというのにあいかわらず観光客でいっぱいだ。若い子が多い。
前回閉まっていた海山館へ入ってみる。ふーん。
安平老街
古堡街51-4の安平金華六一鴉片緑豆蒜へ入り、綜合の温45元を頼んだ。熱いともっと美味しいのに残念。
安平天后宮からゼーランジャ城を望む
頭痛もしてきたことだし、そろそろ引き返そう。16:00前に天后宮前から2番バスに乗り、台南駅へ。通学の学生で途中から激コミ。
16:40にホテルにもどりちょっと休憩。
18:00再び外出。ダウンジャケットでちょうどよいくらいの寒さだ。
チェックしていた店が見つからず、結局度小月担仔麺へ。中正路16号。
タンツーメン50元と茹で青菜50元で計100元の夕食。美味しくてスープも飲み干した。青菜もとてもあっさりで美味。
中山路のベーカリーでサンドイッチを購入してホテルにもどった。
今日は陳澄波の2会場と億載金城も見学できて十分満足。
1/23(木) 新営文化中心 国立台湾歴史博物館
6:30起床。部屋でコーヒーとミックスサンドの朝食。予報は台南曇りで13~19℃。
8:25出かける。
台鉄台南駅窓口で新営への8:33自強号チケット87元を購入し、列車に飛び乗った。
一駅で8:56新営着。以前にも来たことがあるが、のんびりムードの駅前だ。徒歩10分くらいで、新営文化中心へ。
建物には陳澄波展のディスプレイが派手に施されていた。ここも無料。
新営文化中心
1F美育前線
㈠ 1933「戦災」は、2点あった。上海?商務印書館の正面と裏。戦災とは上海事変だろうか?
ガラスケースの中に1923,24の東京での西洋絵画展の絵ハガキがたくさん並べられていた。ユトリロ、ドガ、ルノアール。影響を受けたと推測。
🉂 は水上公学校や上海での教師時代の写真パネル、また赤島社の1927年の写真やその後の台陽美術協会などの集合写真。陳澄波がいろんな活動をしていたことがわかる。
また、ケースには1947・3・25の遺書があった。なにかの用紙の裏に鉛筆での走り書きのような・・・・・。
2F現代の眼
㈠室はヌードのデッサン。
🉂には絵の道具が展示され、東芸時代の裸婦像、東京の風景など。
壁に、1934台湾新聞「ルノワールのダイナミックな線とゴッホの筆致や動きに東洋の色彩手法をプラスしたのが、自分の絵」との陳澄波の言葉。
新営文化中心には油絵は少なかったが、画家としての歩みがよくわかって、それなりに興味深い展示だった。
11時すぎまでいて、ゆっくり新営駅へもどった。
11:48の自強号で永康へ。73元。タクシーを利用して国立歴史博物館へ。130元。
帰りの台南行きのバス時刻をチェックすると、14:20、15:50と平日は少ない。
併設のティールームに入り、蔬食拌飯100元のランチ。陳香普洱茶が付いた。あっさりで美味しかった。
国立台湾歴史博物館
入場料80元で博物館へ入る。
まずは2Fの常設展へ。マネキンやデカい船の模型を駆使してかなり昔からの台湾の歴史を描いている。面白い。
日本統治の50年間もけっこう詳しく、理蕃教育とか。町の商店の様子、また太平洋戦争へ参加させられる時代の様子も述べられていた。
宜蘭座と東門派出所 中国大陸からの移民船
異文化遭遇 港辺風情 媽祖辺境
日本統治時代
14:20のバスは早く行ったか中止になったかで、乗れなかった。15:50まで待った。
昨日安平からのバス車内で出会った日本人も言っていたが、ほんとに運が悪いとバスはあてにならない。
晴れているし風はあるが、寒くも暑くもないので待つことができるものの、(自転車で)巡回する警備員の目が気になる。
この博物館は見学者が多かったが、みんなマイカーか団体バスのようだ。路線バスを利用したのは私一人だった。
15:50の18番バスは数分遅れでやってきた。18元は安いけど。
ウネウネ走って16:35ころ台南駅へ着いた。精神的に疲れたのでホテルでコーヒーブレイクだ。
17:40再び外出。手近な中山路のフードコートエリアへ。
周氏蝦捲で炸蝦捲55元、青菜40元、タンツービーフン45元で計140元のディナー。まあまあかな。
隣りの同記安平豆花で紅豆豆花30元。あっさりして美味。
コンビニで明朝用にサンドイッチとライチゼリーを購入。60元。
台南は3泊といえどもあっという間だ。
今回は陳澄波120年記念展が主な目的なので、4会場とも訪問で来てとても満足。撮影禁止が残念だが。
ようやく彼のオリジナルを目にすることができ、幸せな気分。彼は与えられた境遇でせいいっぱい画業に向かったと、あらためて実感した。
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