プラート美術の至宝展

                    

 2005年11月下旬に岐阜県美術館へ出かけた。
 JR西岐阜駅から歩いても15分くらい。無料の市内バスもあるようだったが。

 主にプラート市美術館からの出点だった。
 それぞれの絵は横に解説パネルがはられていて、わかりやすく観賞できる。

 まず、ベルナルド・ダッディ作の「聖帯の伝説」はなかなか興味深かった。
 プラート大聖堂に伝わるマリアの帯の伝説を描いた連作。
 一見ジオット風だ。色もきれい。
 ベルナルド・ダッディは1290〜1348とあるので、ほとんどジオットと同時代だ。

 目玉のフィリッポ・リッピ作は2点あった。
 「身につけた聖帯を使徒トマスに授ける聖母」はすばらしい。
 左に横顔を見せて佇んでいる女性マルゲリータのモデルが、ルクレツィア・ブーティらしい。
 1456年にフィリッポ・リッピと駆け落ちした尼僧だ。

 もう一点は「受胎告知」だった。

 そして、カラヴァッジョか?!と思ったらバチステッロ・カラッチョーロ1578〜1635というナポリの画家の絵だった。
 「キリストと聖女マグダラのマリア」
 案の定カラヴァッジョの影響を強く受けたと説明されていた。
 暗い画面に帽子をかぶって手をかざすキリストが印象的だ。

 そして、出口に近い壁にはプラート大聖堂(サン・ステファノ聖堂)の内部説明がパネルにしてあった。
 また、後陣にあるフィリッポ・リッピのフレスコ画について詳しい説明展示があった。

 フィリッポ・リッピ1406〜1469は、1452年から13年かけて、このフレスコ画を描いたらしい。
 左壁には聖ステファノ伝。
 右壁には洗礼者ヨハネ伝。下部分に描かれた「ヘロデの宴」にも尼僧ルクレツィアがモデルだというサロメが踊っている。これは是非実物を見たい。
  ※ このフレスコ画は修復中のようだ。土日に予約で定員のみ観賞できるらしい。
     見学できるかどうかは運しだいかなあ・・・。


 このプラートのドゥオモというか大聖堂というかサン・ステファノ聖堂というか、の説明はとっても参考になった。
 メモを取った。


またまたのイタリアへもどる