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害虫と病気、生理障害  07.1.28

害虫...尺取虫、イラガ、ヨトウムシ類、カイガラムシ、コガネムシ

病気...(細菌病)Stem canker、(糸状菌)Leaf spotMummy berry、さび病、すす病、花腐れ病

生理障害...クロロシス、マグネシウム(Mg)欠乏、肥料焼け

ブルーベリーの栽培に付き物の害虫と病気、生理障害に関して、判ってきたことを写真と共に掲載したいと思います。
情報ソースに関しては、『A Pocket Guide to IPM Scouting in Highbush Blueberris』 他を参考とさせていただきます。
病気に関しては国内では資料が乏しく、正確な情報の取得や検証が難しいため、紹介程度に止めさせていただきます。

得意の☆(笑)で危険度を表してみました。☆☆☆☆☆は枯れ死の可能性あり〜☆はほぼ影響なしです。

○害虫 

害虫は目に見えるもので少数なら捕殺、肉眼で見つけにくいものや大量発生では薬剤の散布が基本です。
出来る限り発生し難いように、栽培している苗木の密集を避けたり、忌避資材を使ったりするのも効果的です。
薬剤の散布に関しては農薬取締法も関係しますので、ご自身で確認の上で使用して下さい。


尺取虫...葉や冬季の花芽をかじります。ショック度☆☆☆
 
(左)(右)共に尺取虫です。単独で行動しますが一匹いるだけで葉にかなりの被害がでます。見つけ次第捕殺します。

イラガ...刺されると凄く痛みます。タメージ度☆☆☆☆
 
(左)葉の表面がこのように透けて見えるときには・・・(右)こんな危ない連中が葉裏に隠れているかもしれません。
刺されると数日痛みます。大きくなると樹全体に散らばりますので、まだ集まって行動している時に捕殺します。

ヨトウムシ類...姿は見え無いのに、葉や花芽が無くなっていきます。卑怯度☆☆☆
 昼間はマルチの下に隠れています。見つ次第捕殺します。

葉や花芽にかなりの被害を出します。特に剪定して残した花芽を食べられると収穫に影響します。我が家では
ニームペレット(パウダーも可)を使い始めたところ見かけなくなりました。マルチの下が住み難くなったのでしょう。

カイガラムシ...弱った樹とり付きます。不気味度☆☆
 弱っている樹に取り付きます。見つけたら捕殺します。

コガネムシ...最強・最悪の害虫です。危険度☆☆☆☆☆


2006年にブルーベリーでは初めて遭遇しました。インテリアバーグでかなり防げる印象ですが、薬ほどの完璧さは
期待しない方が良いです。成虫は葉とかを食べますが、幼虫は大量の根を食害し、鉢植えでは致命的なダメージを
受けます。秋頃に調子を崩した苗は一度調べてみた方が良いでしょう。

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○病気

病気に関しては発生前に予防することが基本です。苗木の密集は避けること。病気の付いた部分は切除した上で
他への感染を防ぐよう処理します。予防として殺菌剤の散布や切断面への薬剤塗布も必要に応じて行いますが、
ウイルスや菌の特定と効果的な薬剤、農薬取締法との関係もあり、適切な薬剤の選択は難しいものがあります。

病気に効果のあると思われる薬剤名を記していますが、農薬取締法により使用可能な薬剤は制限されています。
ブルーベリーの病気への対策は、ベンレート水和剤(ベノミル剤)やオキシラン水和剤(キャプタン・有機銅水和剤)の
散布が適していると思われます。使用できない薬剤を使った場合には営利栽培だけでなく家庭での趣味栽培も、
取締りの対象となりますので注意してください。記載は参考に調べたものであり、認可されていない薬剤の使用を
推奨するものではありません。

Stem canker (細菌病)...枯れ死に至る可能性のある細菌病です。勘弁して欲しい度☆☆☆☆☆
 Stem canker の一種と思われます。対処法は調査中。

Stem canker は枝枯れ病と呼ばれ、夏〜秋にかけての高温期に発症し幼木では枯れ死することもあります。

○発生しやすい品種にバークレー、ブルーヘブン、アーリーブルー等とされます。

○抵抗性を持つ品種としてはブルータ、コビル、エリオット、ランコーカス等とされます。

幼木期はフジコカム菌、成木の古枝にはポモプシス菌が原因で発症します。枯れ込んだ枝は切除します。
ハイブッシュ系(含むサザン)の幼木で、果実を付けた後に枝が枯れ込んだり枯れ死してしまう原因の多くは
結実と夏の暑さで弱っている状態で、この病気に罹るためと思われます。防除には果実を収穫後、早めに
オキシラン水和剤(キャプタン・有機銅水和剤)を散布することが必要と思われます。

Leaf spot (糸状菌)...落葉や苗木を弱らせたりします。しつこい度☆☆
 
(左)葉 (右)茎 共にLeaf spot の一種と思わます。対処法は調査中。

Leaf spot は他の果樹における斑点病等にあたり、糸状菌によって引き起こされる葉や茎に発生する病気です。

葉や茎に広く見られる病気で、茎に発症して場合は茎に褐色の斑点ができます。(ウイルス病との鑑別は難しい)
病斑部の菌は越冬し翌春に飛散するので発症部位の葉や茎は切り取って焼却処分にします。防除にはベノミル剤
(農薬取締法では都道府県により一部認可)の散布が必要と思われます。

Mummy berry (糸状菌)...試しに食べましたが美味しくありません。不味い度☆☆☆
 Mummy berry と思われる果実です。対処法は調査中。

Mummy berry は他の果樹における灰星病(モリニア病?)と同属の糸状菌により、果実や新梢に発生します。

○発生しやすい品種にバークレー、ブルーヘブン、ブルーゴールド、ブルーレイ、ブルータ、コリンズ、アーリーブルー、
ノースランド、ランコーカス、ルーベル、シエラ、ウェイマウス等とされています。

○抵抗性を持つ品種としてはブルークロップ、ブルージェイ、バーリントン、コビル、ダロー、デューク、エリオット、
ジャージー、レイトブルー、ノースブルー、ノーススカイ、スパルタン等とされます。

果実の罹る病気としては最もポピュラーな病気のひとつです。降雨が多かったり、空中湿度が高いと発生しやすく
果実は発病して落下すると地表面やマルチの下等で越冬し、翌春に胞子が空気中に飛散します。感染果実や
感染部位は土に埋めるのではなく必ず焼却します。防除は落葉後の休眠期に石灰硫黄合剤、生育期には
オキシラン水和剤(キャプタン・有機銅水和剤)、トップジンM(農薬取締法では非認可)等の散布が必要と思われます。

これに罹ると果実は食べられなくなります。その年の一本の樹が丸ごと感染し、成った果実が全てダメになるイヤな病気。

さび病 (糸状菌)...早期の落葉の原因になり蔓延します。反省度☆☆
 
葉裏の黄色いブツブツが特徴です。風通しが悪く、弱っている苗木から感染が広がります。感染葉は焼却すべきでしょう。

届いた苗木が該当する品種全てで、まるごと感染していました。直ぐに全数に消毒を行い、感染した葉は摘み取りました。
感染の予防には苗木同士の間隔を空けて、風通しを良くすることが第一です。防除は他の糸状菌による病気と同様の
薬剤で対処します。苗木価格の下落に伴って、管理が甘くなっているのではないでしょうか。年々酷くなるような・・・。

さび病のブルーベリーへの影響ですが、米国の資料によると、生産に大きな影響を及ぼすものではないが、早期に落葉
することがあるとのことです。枯れ死を心配する程の病気ではありませんが、苗木の生育に影響が無い訳ではないので、
放置はせず適切な防除は必要になるでしょう。栽培環境が過密過ぎる等、栽培方法を見直すべきかもしれません。



すす病(糸状菌)...光合成が阻害され、やや成長に影響します。防除不足度☆☆
 すす病と思われる症状です。

詳細は調査中。

花腐れ病(ボトリチス菌)...花全体が褐色に枯れ、菌糸に覆われます。剪定不足度☆☆☆
 花腐れ病と思われる症状です。

詳細は調査中。

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○生理障害

生理障害は病気ではなく、土壌PHに問題があったり肥料の偏りが原因で、特定の栄養が不足(あるいは過剰)すると
起きてくる植物からのサインです。すぐに枯れたりする危険は少ないのですが、徐々に成長に影響が起きてきます。
見つけたら対策を立てましょう。家庭での鉢栽培で数本程度なら用土に酸度無調整ピートモスを使用したり、市販の
ブルーベリーの専用肥料を使うことで普通は回避できます。

クロロシス
 

葉色が薄く明るい色になります。土壌のPHが高すぎて、必要な養分が摂取しにくくなっている状態です。樹全体に
見られる場合は土壌のPHを測り、必要に応じて土壌の酸性度を強める対策をとります。ピートモスを再度投入したり、
サンドセットや少量の硫安を使います。樹の新梢部分だけに見られる場合は、成長に伴う一時的な症状なので心配
ありません。

マグネシウム(Mg)欠乏
 水滴で見辛いですが、マグネシウム欠乏と思われます。

葉脈に緑が残り、周辺は焼けた様な色に変わってきます。鉢植えでは肥料の亡失が起こりやすいので注意します。
頻繁に起きる場合には、各種栄養素のバランスがとれた専用肥料やマグネシウムを補給できる肥料を使います。

最も頻繁に見られる生理障害のひとつです。

肥料焼け
 葉の先端部から枯れ込みます。

化成肥料の投与が多すぎたり、根に直接触れてしまうと起こります。鉢植えや幼木では緩効性の肥料を選ぶ方が
安全です。

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