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六経辨証  1.000  2001.10.30

 六経辨証は張仲景の『傷寒論』に『素問・熱論』を基礎として、傷寒病の証侯や特徴から体系化
したもので、主に外感病の辨証方法の一つとなっている。

 六経辨証は外感病を大きく陰陽に分け、更にそれぞれを三つに分類して三陰三陽の六つの
証に分類している。外感病の病理変化をあらわしているのが特徴。

1.太陽病証 外感病の初期で、外邪が侵襲したばかりの状態〔表〕

 〔1〕太陽中風証 発熱、悪寒、頭痛、汗が出る、脈浮緩
 〔2〕太陽傷寒証 発熱、悪寒、頭項強痛、体痛、無汗、脈浮緊

2.陽明病証 太陽病証が治癒せず、病邪が裏に入った状態

 〔1〕陽明病経証 大熱、大汗、大渇飲水、面赤、心煩、舌苔黄燥、脈洪大
 〔2〕陽明病腑証 日哺潮熱、手足に汗をかく、臍腹部の脹満や疼痛、大便秘結、せん語、狂躁、
           不眠、舌苔厚黄乾燥、舌尖紅棘、甚だしくは焦黒苔等

3.少陽病証 太陽病証〔表〕の時期は過ぎているが、陽明病証〔裏〕に入っていない状態、半表半裏

 口苦、咽乾、目弦、寒熱往来、胸脇苦満、食欲不振、心煩、嘔吐、舌苔白または薄黄、脈弦

4.太陰病証

 腹満、嘔吐、食不下、下痢、口渇しない、腹痛、舌苔白膩、脈沈緩弱

5.少陰病証

 〔1〕少陰寒化証 悪寒、脈微細、四肢厥冷、未消化物を下痢、食べると吐く、脈微
 〔2〕少陰病熱化証 心煩、口や咽喉が乾燥する、舌尖紅赤、脈細数

6.厥陰病証

 消渇、気上傷心、心中疼熱、飢えても食欲なし、食べると回虫を吐く等

 六経辨証は、どちらかというと中薬〔漢方薬〕の処方で重視されている傾向があります。また、
外感病の辨証に限られる為、臨床的には三陽〔太陽、陽明、少陽〕の辨証までが一般的です。
三陰〔太陰、少陰、厥陰〕については外感病が原因でも、それぞれ太陰-脾陽虚、少陰-心腎
陽虚〔寒〕・心腎陰虚〔熱〕、厥陰-寒熱交錯として、言い換えられていることが多いと思います。

太陽中風証という名称は聞きなれませんが、中風と混同する為に最近では使われなくなって
きているようです。 

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