浙江省の省都である杭州市は、西湖と絹織物で有名な古都。

西湖の東側に繁華街が位置し、南から東へ銭塘江が悠々と流れ、杭州湾にそそいでいる。

年間を通じて温暖な気候が杭州一帯を穀倉地帯にしている。

杭州といえば西湖というぐらいに西湖は有名。

春秋時代の美女西施にちなんで名付けられただけあり、いつ見ても美しい。

とくに日の出と日の入りが絶景で、湖畔に座って西湖に日が落ちるのを見ていると、旅の疲れを忘れてしまう。

白居易や蘇東坡の詩に詠われたとおりの姿を今に伝えている。

13世紀末頃、杭州を訪れたマルコポーロは、杭州の規模と繁栄ぶりに驚嘆し、

「世界でもっとも美しく華やかな街」と絶賛している。


観光案内  場所の確認


杭州行きの列車の改札は、ある時間前にならないとしてくれないので、しかたなく無錫駅前で待つ。

付近にいる人達の服装や持ち物には貧しさを感じる。

みんなボロをよく着ている。

ようやく列車に乗り込む。無錫から杭州までの列車は二階立てで座席は通路を挟んで二列と三列だ。

感心したのは喫煙比率があれだけ高い割には駅構内や列車の中は禁煙であった。

構内では、たまに喫煙している人がいるくらいで、列車内は皆無だった。

上海までの350キロを5時間半で行くので割合ゆっくりのペースである。

時々流れるBGMもいろいろで、ローカル的かと思えば、日米欧の定番ポップスが流れたりする。

終着駅近くになって、列車の服務員が今まで回収した生ゴミや発泡スチロールなどの

ゴミ類をまとめて窓から捨てているのには驚きだった。
ひえー、そんなアホな。

翌朝、宿泊した友好飯店を早めに出て、一周15キロの西湖を凡そ4時間かけて散策する。

一人で歩いていると色々と声を掛けられる。

特に湖ということもあるので乗船や、定番の物売りさらには子供を抱いた金乞いなど。

西湖の景色は素晴らしい。

これを見ただけでも杭州に来て良かったと思う。

昼食後、今度は船で湖内の島に渡る。これもまた良かった。

船内で色々な中国人と筆談した。みんな親切だ。

朝のうち心配していた天気もだんだん晴れてきてむしろ暑いくらいだ。

蘇州でもこちらでも、ウェディングドレスを着た花嫁を多く見かける。

ビデオ撮影している仲間もいる。

偶然にも、披露宴会場であるレストランの前を通ると、

爆竹が凄まじく鳴り、大きいのでは直径5センチ、長さも30センチもある花火を

直接手に持って何本も打ち上げている。

翌日はバスに乗って六和塔に向かった。

今日は日曜日なのでいつもより家族連れが多い。

六和塔は見掛けは13階だが内部は9階だ。

最上階から眺める鎭江大橋も雄大だ。

その後、雲隠寺と岳王廟に行った。

雲隠寺では案内するというおばさんがしつこくつきまとい、断るのに苦労した。

霊隠寺では建物も良かったが中の仏像も良かった。

また僧侶15人程が読経しており雰囲気がとても荘厳だった。

登り口を見つけるのには苦労したが、やっと念願の宝石山に登った。

頂上からは湖がよく見えると期待したが、あいにく靄がかかりはっきり見えない。

異国で小高い丘に登るのもまた格別だ。

湖畔の西冷(本当はサンズイ)印社へ行き、掛け軸を買った。

昼食はそこの社員お薦めの近くにある楼外楼で食事した。

川魚のアンかけが絶妙な味だった。

後でガイドブックを読んだら、楼外楼で食事せずして杭州料理を語るなと書いてあった。

(1993年10月 当時)