レディ・キラーズ(原題:THE LADY KILLERS)
予告編を観た時は「なんじゃ、この愉快そうな映画はー」と思いました。
しかしこの映画、予告編以上には楽しめないと言うか、本編は予告編ほどにも楽しめない映画の典型でした。
なんだろう、この映画。どうしてこんなにつまらなかったのかな?
変わり者の紳士である“教授”をリーダーにした犯罪者グループのお話し、と言うだけで勝手に面白そうな作品が出来そうなのですが、どうしてこうなっちゃったのかな?そもそも、“教授”以下メンバーが皆、チームワーク無しで喧嘩ばかりしているし、キャラクターに特に魅力が無い。このまとまりの無いメンバーを“教授”が上手い事まとめる訳でも無し。だいたい、過去に大きなヤマを切り抜けてきたメンバーって訳でもなさそうだし、チーム自体にも魅力が無いのですよね。こう言ったメンバーは、ある程度は素性が知れていなくてもそれが魅力になるのでしょうが、あまりにも素性が分からないのも問題かと。
物語の方でも、特に波瀾も無く金庫に到達してしまう辺り、面白くない。多分誰も意識していなかったでしょうけど、同じ要素を含んで公開時期の近い『死に花』の方がよっぽど面白かったですね。ま、パンフレットやチラシを見ると、この映画は金庫破りには主眼を置いておらず、“教授”に部屋を貸している“マダム”をいかに殺すかが見せ場らしいのですけどね。そちらの方も到底見せ場とは感じられず、あーあーと思っている間に全て完了。これ、脚本ちゃんと考えてあるのかな?途中で脚本作りを放棄しちゃったのじゃないかと思うほど。
名優、トム・ハンクス演じる“教授”はクセが有って良いキャラクターでした。これは「さすが」です。しかし、この「さすが」を生かす場面などほとんど有らず、空回りを続けて終わりです。う〜ん。本当に残念。“教授”は良かったのになぁ。
2004年5月23日鑑賞