ウォルター少年と、夏の休日(原題:SECONDHAND LIONS)
ウォルター少年は夏休み、母親が速記学校に通う間だけの約束で、テキサスに住む見知らぬ2人の伯父の所へ預けられてしまう。
しかも、伯父達は莫大な現金を隠し持っている噂が有るので、その在り処を調べておく事と母親は言い残しさっさと去ってしまう。突如無愛想な伯父のもとへ預けられたウォルター少年と、突如子供を託された伯父、ハブとガースは途惑うばかりで馴染めない。しかしある事をきっかけにガースは2人の過去を話し始める。
思い切り母親に騙されたのに、伯父の奇想天外な昔話をすんなり信じてしまったり、何もしていない(ように見える)のにライオンと仲良くなってしまったり、思いの外すんなりとウォルターと伯父さんが馴染んでしまったりと、要所要所に説得力に欠ける場面が目立った上に、男について学んだはずのウォルター少年があんな仕事をする様になるとは思えないのですが、基本的に良い作品です。軽く笑いも心得ていますし、2人の伯父さんが非常に魅力的。あんな気ままに生きていられたらきっと楽しいんだろうなぁ。CGも特に使わず、単純といえば単純なストーリーが展開するだけですが、観ていて「どうしてこういう映画がヒットしないのだろう?」と疑問に思いました。公開当初から観るつもりでいたのですが、なかなか時間がとれずに今になってしまいましたが、なんとシネコンでは1日1回ぐらいしか上映しないのが普通な状態。僕はよっぽど『ハリー・ポッター』よりも魅力的だと思うのですけどね。ま、『ハリー・ポッター』を真剣に見る世代にはこの映画の主人公達の心理など分からないのかも知れませんけどね。
到底本当とは思えない様な自分達の昔話を聞かされるストーリーと言えば『ビッグ・フィッシュ』が思い出されるのですが、この映画の昔話は『ビッグ・フィッシュ』よりもうんと信じたいお話しだったなぁ。真偽の程はあのラストで判断しても良いのかな?
上にCGを特に使わないと書きましたが、実はエンディングのスタッフロールではかなり駆使しています。別に必見!って訳ではありませんが、まったくどこに最新技術が使われているか分からんもんですな。
2004年7月31日鑑賞