数字で立証する・混迷技工業界
>日本の健康保険制度には歯科技工士の存在はない!ならば原価計算を<
保険技工のクラウン製作料で立証し、技工生活ができない理由を洗い出す
ケース・スタディー
*クラウンだけを製作するラボ
1 月売り上げ100万円(諸経費50%引き後の粗利益50万円―年収600万円)
2 ワンマンラボ(家族やパート等なしですべてを1人で作業)
3 ラボはテナントで2室
4 1日8時間労働 週休2日 冬季休暇 夏季休暇
5 金属は12%金銀パラジューム合金
6 技工料1歯2,500円
これらの条件で1日の製作を数字で表すと
100万円(月売り上げ)を20日で割ると1日あたり50,000円になる
2,500円が1歯の値段なので5万円を売り上げるには
50,000円÷2,500円=1日の製作数20歯(すでに異常な数値が出てしまった)
では、
1歯にかけられる時間の数字は
1日50,000円なので
50,000円÷8時間=6、250円(1時間あたり)
1時間で何歯製作すればいいか。
6,250円÷2,500円=2,5歯
60分÷2,5歯=24分(また、異常な数値が出てしまった)
結果 「1歯にかけられる製作時間は24分」
これから営業「時間」割合を売り上げの20パーセントとするとして、引くと
24分―4分(営業時間分―受注・納品・事務処理・ラボの保守点検)=20分
技工製作時間→20分
この数字と時間が、消化できない技工士は、今の日本の保険クラウンでは存在できない
しかし、現実存在しているのは、残念ながら、手抜きと長時間労働でカバーしているのです。では、次に現状の1歯の技工作業を「工程分解と時間割」で立証しましょう。