「24444」番・課題出題者・ミーシェン様へ。



『―――浅はかな策略―――』



京の気が廻り始め、冬が訪れた。
龍神の神子の力は増し、八葉との絆も強くなってきている。もう一つの結界を壊して京の気を整えようとの意気込みは、大変なものである。


そんな士気が上がっている者達の中、不満を募らせる者が一人。

『面白くない。非常に不愉快だ。』
頼忠は、怒りを無表情の奥に押し隠していた。だが、ふつふつと湧き上がる欲求不満は溜まっていくばかり。
このイライラは、ほんの数日前からである。
今の今まで、院に仕える武士団の一員として、帝の信任厚い『龍神の神子』に忠誠を誓えなかった。だが、そんな私を神子殿は許して下さった。それどころか。
「私は貴方が好き。私は貴方の傍にいたい。私は貴方に傍にいて欲しい。」
私の浅ましい想いを受け取り、そして同じ想いを返して下さった。
なのに。

イサト。「おい、山茶花の花がきれいに咲いていたぜ。見に行かないか?」
翡翠。「君の為に琵琶を弾こうか。」
泉水殿。「芋粥を持って来たのですが、召し上がりますか?」
彰紋様。「花梨さんは染物の道具を持っているのですね。やってみませんか?」
幸鷹殿。「和歌に興味がおありのようでしたので、歌集を持って来たのです。」
勝真。「雪が止んだな。作りたいと言っていた雪だるまっての、一緒に作るか?」
泰継殿までが。「神子。このうさぎは式神だ。傍に置いとくと良いだろう。」

貴女の周りには何時も邪魔者がいる。二人きりにはなれない。
花梨を独り占めにはさせない―――みんなの眼がそう言っている。
しかも貴女ご自身が笑顔で応対なさるから、みんなは足繁く挨拶に訪れるし、私は何も言えなくなってしまう。
貴女は私の物ではない。だが、折角想いが通じたのにゆっくり話をする事も叶わないとは!せめて、貴女の瞳にこの頼忠の姿を映して欲しいのに。


「ならば―――貴女の頭も心も、この私の事でいっぱいにして差し上げます。頼忠の事以外、考えられぬように。」
謀(はかりごと)と呼べないようなちょっとした策略を思い付き、そのまま行動に移した。―――それがとんでもない結末を迎える事になるとは、その時は想像も出来なかったのだった・・・・・・。



次の日。
花梨は毎朝、紫姫と八葉からの伝言や今日の予定などの報告、確認をする日課である。
「頼忠殿から、今日はこちらに来られないとの文が届きましたわ。」
「え?頼忠さんが?珍しいね。」
「そうですわね。何でも、武士団での用事を仰せつかったようです。」
「仕事なら仕方が無いね。」
そう言ったが、正直寂しい。今は西の明王の課題をこなさねばならない為、頼忠と外出は出来ない。だから、朝に挨拶に来てくれるのが楽しみだったのに。でも毎夜警護に来てくれているから、顔ぐらいは見られる。我慢我慢。
「じゃあ、行って来るね!」
頼忠の考えている事など知らない花梨、幸鷹と翡翠の二人と元気良く出掛けて行ったのだった。

夜。
「いるかな?―――いた!」花梨が妻戸から庭を覗くと、やっぱりいた。「頼忠さん!」
簀子にひょいと出て、笑顔を浮かべながら頼忠に歩み寄る。
だが。
「神子殿!」頼忠の方は怒った顔で近寄って来た。「このような刻限に外に出られては困ります。早く室の中にお戻り下さいませ。」
「え?ちょっと話がしたい―――。」
え?何で何で?何で怒っているの?
「貴女は今、重大なお役目を背負っておられる事をもう少し自覚なさいませ。お風邪を召されたらどうなさるおつもりですか?」
「あ、あの―――。」
「まだ西の明王の課題は終えられてはおらぬとお聞きしました。」
「そうだけど、でも―――。」
「明日も早いので御座いましょう?」
「・・・・・・・・・。」
「今宵は頼忠が警護をしております。どうぞご安心してお休み下さい。」
「・・・・・・・・・はい。」
何も言えない。すごすごと戻る。だが、泣きたい気分だ。おしゃべりをしたい訳じゃない。朝、逢えなかったから顔を見たかっただけなのに。お休みの挨拶をしたかっただけなのに。何時もなら、笑顔を見せてくれるのに。
「頼忠さんの意地悪・・・・・・。」
昨日までとは全く違う態度に戸惑っていた。


そして次の日。
「頼忠殿から、今日もこちらに来られないとの文が届きましたわ。」
「え?今日も?」
「はい。何でも武士団の棟梁から使いの指示を受けたそうですわ。」
「そうなんだ・・・。仕事だから仕方が無いよね。」
今日も逢えないのか・・・・・・・・・。八葉の役目が一番大切だとは言っても、今は頼忠と出掛ける事は無い。だから武士としての任務を優先して大丈夫、するべきなのだけど。
『毎日逢っていたから、寂しいな・・・・・・。』

その夜。
「頼忠さん!」
今日こそは軽い挨拶を交したい。笑顔が見たい。妻戸から簀子へと出て行く。だが。
「神子殿!」今日も怒った顔で近寄って来た。「このような刻限に外に出られては困ります。早く室の中にお戻り下さいませ。」
「今日ね、西の明王様の課題が終わったの。」
にっこりと微笑み掛けるが。
「さようで御座いますか。」
「だから―――。」
「西の札を取りに行く日が近う御座います。体調を崩さぬように、早くお休みになった方が宜しゅう御座います。」
「え?」
「今宵は一段と寒う御座います。暖かくしてお休みなさいませ。」
一歩下がり、深々とお辞儀をする。
「・・・・・・・・・。」
問答無用とばかりに追いやられてしまった。これはもう寂しいと言うよりも、違和感。褥に座り込んだまま御簾の外を眺めていると、花梨の心の中に不安が広がっていく。


その次の日。
「頼忠殿から、今日もこちらに来られないとの文が届きましたわ。」
「え・・・・・・?今日も?」
「何でも、泉殿の警備だそうで。」
「・・・・・・そう。」
避けられている?私、嫌われちゃった?

その夜。
「・・・・・・・・・。」
妻戸から出て行く前に、格子の隙間から外を覗く。と、頼忠の姿は無かった。
「あれ?違う武士さんがいる・・・・・・。」廂にペタリと座りこんだ。「どうしよう?どうしたら良いんだろう?」
頼忠の冷たい態度が辛い。もしかしたら、もしかするのかも。眼からぽたりと涙が零れ落ちた。


その次の日。
「頼忠殿から、今日もこちらに来られないとの文が届きましたわ。」
「そう。」
やっぱり避けられている。眼を逸らしたい現実。だが、もう認めるしかない。
「棟梁の使いで、京を離れられたそうですわ。」
「すぐに帰ってくるの?」
「三日後の夜遅くのご予定だとか。」
「三日後と言うと、確か・・・・・・。」
「西のお札を取りに行く日ですわ。」
「じゃあ、それまでお役目を頑張ろう。」
自分のやるべき事はしっかり果たそう。でも、その後は後悔しないように――――――。



三日後の夕刻、花梨は一人、室の中で考え事をしていた。
今日、西のお札を手に入れた。
シリンの言葉も深苑くんの言葉も気になるけど。問題も疑問も山積みだけど。何はともあれ、お札は無事に手に入れられた。だから今は、私の個人的な悩み事を解決しよう。

―――頼忠さん―――

好きな人と両想いになって嬉しかった。でも、浮かれていたのだろうか?甘えすぎてしまったのだろうか?優しかった頼忠さんの態度が、急に冷たくなってしまった。避けられている。
どうしたら良いのか解らない。解らないけど、このままではいけないと言う事だけは解る。心が離れていくのを、ただ見ているのは嫌。頼忠さんにとって私に嫌だと思う所があるのなら、直せる所は直したい。その為に話を聞きたい。頼忠さんの気持ちを。
「でも、避けられているんだよね。」
どうすれば逃げられないですむのか?
「・・・・・・・・・。」じっくり考える。そして、頼忠の性格から一つの案が浮かんだ。「これなら・・・・・・。うん、大丈夫。そうしよう。」
筆と大きな紙を用意して貰う。そして、字を書き始めた――――――。



夜、頼忠は四条の屋敷に向かいながら、後悔していた。
この数日、少女の気を引こうと冷たい態度で接していた。避けていた。だが、輝くような笑顔を見られないのは辛い。可愛らしい声で頼忠の名を呼んで貰えないのが、こんなにも淋しいとは思ってもいなかった。
「はぁ・・・・・・・・・。」
大きなため息が唇から零れ落ちる。
三日間まともにお逢いしていなかった。そして更に三日間、京を離れていた。気配も感じられず、声を漏れ聞く事の叶わぬその三日間、気が狂いそうだった。
「はぁ・・・・・・・・・。」
他の七葉がずっと側にいるのだろう。今頃、頼忠の想いを受け取った事を後悔しているのではないか?他の男に、心変わりをしたのではないだろうか?焦燥感だけが募り、任務を放り出して京に戻って来たかった。
「はぁ・・・・・・・・・。」
気を引こうとして、反対に己の方が少女の事で頭の中を一杯にしてしまった。他の事は何一つ手に付かず、考えられない。
「はぁ・・・・・・・・・。」
己のあまりの愚かさに、ため息が尽きる事は無い。

少女の室の前に着き、警護を開始する。だが、眼は自然と寝ている筈の格子の奥へと向いてしまう。
「今宵は出て来られないのだろうか?」あれだけ冷たい態度で接していたのだ。わざわざ怒られに出て来る筈が無い。それが解っていても、ついつい願ってしまう。「一目だけでも、お逢いしたい・・・・・・。」
この数日の態度を謝罪したい。呆れられるだろうが、笑顔で許して欲しい。未練がましい思いを抱いて妻戸を見たのだが。
「ん?あれは・・・・・・・・・何だ?」
妻戸に紙が貼ってある。そしてその紙には何やら文字が書いてあるようだ。
「・・・・・・・・・。」
神子殿に対する悪戯か呪いか―――緊張して確認しに行ったのだが。
「なっ!?」

『 果たし状
   源頼忠さん。
   二人の思い出の場所でお待ちしています。
      高倉花梨 』

「・・・・・・・・・は、果たし状?」意味が解らず、口がぽかんと開く。「果たし状?果たし合い?神子殿と私が?」何故?どうして?何を戦うというのだ?―――いや、そんな事を考える前に。「み、神子殿を探さねば!」
あまりの驚きで頭は働かないが、それでも必死に考える。
「二人の思い出の場所・・・・・・思い出の場所・・・・・・。」簀子でぐるぐる廻る。「・・・・・・まさ・・・か、あそこ、か?」
頼忠にとって少女との大切な場所は沢山あるが、二人にとっての思い出の場所と呼べる地は一つしかない。走って行くのでは遠すぎる。馬を借りようと、厩に向かって走りだした。



「くしゅんっ!」
頼忠が馬で駆けている頃、花梨は後悔していた。
「さぶい・・・。」腕で自分の身体を抱き締める。「袿を着て来れば良かった・・・・・・。」
今の頼忠では、話し合いに応じてくれないだろう。花梨が安全な場所、屋敷の中にいては、逃げられてしまう。だったら、屋敷以外の場所だったらどうだろう?室の中に居なければ、探しに来る筈。そして帰り道でだったら、逃げられない。花梨を夜道に放り出す訳にはいかないのだから。―――浅はかな考え。
「武士団に押し掛ければ良かったかな?」女の子に責められている姿は、武士団の仲間には見られたく無いだろう。
「勝真さんか誰かに間に入って貰えば良かったのかな?」仲間内での恋愛問題は気まずいか。
「紫姫には相談出来ないよね。」神子としての役目が疎かになるのではないかと心配掛けたくない。
そうするとやっぱり、頼忠を連れ出すしかないのだ。だが。
「くしゅんっ!―――雪だ。」今は冬。それも夜。少々、ではなく多少の多、無茶だったか。「頼忠さん、早く来てよ・・・・・・・・・。」
半分涙目で周りを見回す。建物の側なら雪宿り出来る。だが、二人が想いを交し合った場所、かわらけを一緒に投げた場所なら解り易いだろうし、その時の気持ちを思い出してくれるのではないかと期待を込めて、其処に居るのだが。
「くしゅんっ!」物音一つ聞こえず、ただ雪が降り積もっていくのを見ていると、悪い方向へと考えてしまう。「・・・・・・・・・神護寺だと解らなかったらどうしよう?」
抽象的な言葉じゃなくてはっきりと場所を書くべきだったか?紙をもっと解り易い場所に置くべきだったか?それより、頼忠が警護に来るとは限らなかったのだ。他の武士では――――――。
「・・・・・・・・・どうしよう?」
頼忠は来るかもしれない。でも、来ないかもしれない。万が一行き違いになったら――――そう考えると帰る事も出来ず、雪が降る中、ただ立ち尽くしていた・・・・・・・・・。



「くしゅんっ!」
何十回目かのくしゃみをした時。
「神子殿!」
頼忠が走って来るのが見えた。
「頼忠さん。」ほっとしたのも束の間、怒りの形相が見えた。「っ!―――も、もしかして、余計に嫌われちゃった・・・・・・・・・?」
心配掛けてしまった事に、面倒を掛けてしまった事に、今頃気付いた。心を繋ぎ止めようとしたが、裏目に出てしまったようだ。
「・・・・・・・・・。」
寒さとは違う震えが走る。と。
「神子殿っ!」
「ぐぇっ!」
ぶつかる勢いで抱き締められた。それも、頼忠の必死な想いを込めた力で。
「神子殿。神子殿・・・・・・。」
久し振りに逢えた愛しい少女、全てを忘れてただ想いの限り抱き締める。
「よ、より、ただ、さん・・・・・・・・・。」
「―――はい?」
雪の中にどの位の時間立っていらしたのだろう?冷たい身体を温めようと、更に力を込めて包み込むように抱き締めたのだが。
「ぐ、ぐるぢい・・・・・・。」
「ぐるぢい?――――――はっ!も、申し訳ありませんっ!」
慌てて離れる。
「あ、ありがとう。」すーはーすーはーと深呼吸。そして。「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
二人して顔を見合わせる。
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「あのね―――。」
「あの紙は―――。」
同時に話し出し、同時に黙り込んだ。
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・御免なさい。」
沈黙を破ったのは花梨。
「何故お謝りになるのですか?」
「・・・・・・・・・屋敷を抜け出した事。」
「あぁ。」そう、あのヘンな紙。「果たし状とはどのような意味なのでしょうか?」
「頼忠さんが。頼忠さんが私を避けているから、話し合いをしたくて・・・・・・。」
「話し合いを?」
「うん・・・・・・。」下を向く。「私の何処が嫌なのか、教えて貰おうと思って。」
「は?」
「直せる事なら直すし、そうでなくても努力する。だから・・・・・・だから嫌いにならないで・・・・・・・・・。」
泣いて同情を引きたくは無い。困らせたくない。でも、声の震えは止められない。
「・・・・・・・・・。」そうだった。この女(ひと)は駆け引きや策略とは無縁の人だった。屋敷では話し合いは出来ないと考えたのだろう。「申し訳ありません。」
少々頭を抱えながら謝罪する。私の、この頼忠の心を繋ぎ止めようと、こんな真正面からぶつかって来られたのか。涙を堪えながらも。震えながらも。―――可愛い。この女(ひと)の言動一つ一つが可愛すぎる。
「何で?何で頼忠さんが謝るの?迷惑を掛けたのは私なのに。」
「私が貴女を避けたから、ここへ呼び出したので御座いましょう?」
一人で悩んで考えた末の結論なのだろう。頼忠の策略は成功したようだ。少女の頭も心も、頼忠の事で一杯に出来たようだ。喜びで胸が一杯になる。
「・・・・・・うん。」
怯えの表情が愛しい。そのまま抱き締める。
「嫉妬をしていただけです。」
「は?嫉妬?」抱き締められたまま、頼忠を見上げる。「私が焼き餅を焼くのなら解るけど、何で頼忠さんが嫉妬するの?」
「八葉のみんなと楽しそうに話しておられるから―――。」
「八葉のみんなって、仲間じゃない。」
「そうですね。」
「恋愛対象じゃ、無いじゃない!」
「・・・・・・・・・。」解っていない。何にも解っておられない。あの男達にとってもそうであったのなら、こんなにも心配しなくて済むのに。「そう、ですね・・・・・・。」
しかし、策略が成功しただけでなく、こんなにも可愛い行動を見られるなんて。少女の頼忠への想いを確かめられるとは。―――幸せすぎて苦しいほどだ。
「・・・・・・・・・。」あれ?頼忠さんの勘違いだったって事は。「じゃあ、私の事、嫌ってはいないの?」
「お慕いしております。貴女だけを。」
言葉だけでなくきちんと想いを伝えようと、抱き締める腕に力を入れる。
「良かったぁ・・・・・・・・・。」
「ご心配お掛けして、申し訳ありませんでした。」
「それは気にしていないけど。」上目使いでお願い。「明日からは朝も屋敷に来てね?ちゃんと逢ってね?」
「はい。喜んで。」
ドサクサ紛れでずっと抱き締めていられて、頼忠、天にも昇る気持ちと言うものを体感していた。
「・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・。」
微笑み合い、想いを確かめ合う。幸せな二人、心はポカポカと暖かかった。



が。



翌朝。
頼忠は約束どおり、花梨の元に挨拶に伺った。
「おはよう御座います。神子殿にお目通りをお願い致したく――――――。」
晴れ晴れとした気分で花梨付きの女房に話し掛けた。だが。
「頼忠殿!」紫姫が走って来た。「神子様に何をしたのです!?」
「は?」
「神子様はお風邪を召してお倒れになりました。」
「あ・・・・・・・・・。」
血の気が引いていく。そうだった。あの雪の降る中、外で私を待ち続けておられたのだ。更に長い時間、私と話し込んでおられた。お風邪を召されてしまうのは当たり前だ。
「夜、室を抜け出したとおっしゃいました。行きたい所があったのだと。」
「・・・・・・・・・。」
何故、そんな事に気付かなかったのか?神子殿をお守りする役目の私が、反対に危険に晒すとは!
「一人で考え事をしていただけ、ともおっしゃいましたが。」涙目でじぃぃと睨む。「頼忠殿とお会いしているのを、見た者がいるのです。」
「・・・・・・・・・。」
浅はかな策略を思い付いた己を恨む。
「どう言う事なのか、きちんと説明を。」
「・・・・・・・・・。」
自己嫌悪という奈落に落ちた頼忠、紫姫の咎める声など耳に届かない――――――。






注意・・・第4章半ば。

花梨ちゃんは嘘を言って誤魔化そうとしましたが、風邪を引いた原因が頼忠であると紫姫は知りました。よって、またしばらくの間、頼忠は花梨ちゃんと逢えないでしょうね。可哀想に・・・・・・・・・、花梨ちゃん。

ミーシェン様。
これでもリクエスト内容に沿うように、一生懸命考えたのです。い、いかがでしょうか?(ドキドキドキ・・・・・・)

創作過程

2005/10/23 19:16:55 BY銀竜草


※ちょっと気になりましたので※

リクエスト内容は『具体的』が良いか『大まかな内容』が良いかは、その時次第です。
『具体的』だと、リクエスト内容に従えば良いのだから悩む事は少ないのですが、反対に出題者様の希望に縛られ、筆が進まない事もあります。
『大まか』だと、出題者様の好みや期待している事が解らず悩む事も多いのですが、反対に作者の裁量で自由に書ける利点があります。
この作品に時間が掛かったのは『大まか』だからですが、除外予定だった『リクエスト1』を書きたいと思ったのも『大まか』だったからです。
銀竜草の妄想がどのように拡がるかは、銀竜草自身、予測など出来ません。運次第で変わってしまうのです。

2005/11/04 23:53:59 BY銀竜草