ドイツ旅行記第6日目
9月23日(木)

起きて、朝食用のレストランへ。
ハムやチーズ、ヨーグルト。
あいかわらずドイツの朝食は素晴らしい。
本当なら窓からはタウバー渓谷の素晴らしい景色が広がるはずなのだけれど、雨が降って霧がかかっており、イマイチ…残念。
チョコレートクリームが美味しいので、なんなんと一個ずつ持って帰る。
きっとスーパーに大きい瓶に入って売っているんだろうけど、そのときは買って帰ろうとは思いつかなかった。
次に行ったときはぜひ買って帰りたい。それに、あの甘いケチャップも!

荷造りをしてから、昨日は入れなかった中世犯罪博物館へ。
雨がしとしと降っていて、なんだか不気味だ…

中は意外に普通の博物館。
しかし、置いてあるものが普通でない…。
中世に使われた拷問や処刑の道具の数々が、図入りで説明してある。

おしゃべり好きの女にかぶせるマスクや、ケンカした人同士を繋ぐ首輪など、「こんなことまで処罰せにゃならんの?」というバカバカしいものから、車裂きの刑などの拷問兼処刑の道具、斬首刑用の剣先の鋭くない剣(突く必要がないので)まで…(もちろん実際に使われたもの)。
人の命を奪ったものだと思うと正視できなくて、説明文を読んでいるなんなんを置いてすたこらと次の展示場へ次の階へと進む。

すると、今までの喧騒が嘘のようにしーんとした展示場へ出てしまい、ぶらぶらと歩いていると、片隅に死刑執行人のマントが立っていた。
緑色のウール(?)で出来たマントは古びていて、映画に出てきそうにカッコイイのだけれど、このマントがどれだけの血を吸ったかと思うとぞっとしてしまい、慌ててなんなんを探しに順路を逆走した。(なんなんはまだ同じ階で説明文を読んでいた(笑))

あまり楽しい気分になるところではなく、この博物館では私は一枚も写真を撮らなかった。なんなんもなんでだか撮れなかったと言っていた。

博物館を出て、さあホテルに戻って出発だ!

・・・と思ったけど、その前にちょっとだけのつもりで「ケーテウォルファウト」へ。

ここでしか買えないのよね〜と思うとどれも欲しくなってきてしまい、ついつい散財してしまう。ついでに時間も刻々と過ぎていく(笑)
私は自分用にオルゴールとスノウマンの香炉人形、友人へのお土産用に眼科医と歯科医のオーナメントを買った。
ふ〜満足v

しかし、ここにいた日本人の店員「イトウ」が最悪でね〜〜〜〜!!
ドイツ人の店員さんはみんな優しくて、「(オルゴールの)音を聞かせてあげましょうか?」だとか、「税金分が戻ってくるのよ、やりかたはね…」と丁寧に応対してくれたのだけど、この女は客をバカに仕切った態度で、慇懃無礼とはまさにあのこと!
おまけに私の渡したクレジットカードを機械に通すのができなくて、力任せに押すものだから、曲がってしまった。
私が「あっ、折れる!」と叫ばなければ、絶対バキッと折ってたね!!
しかもカードにはばっちり機械にはさまって変形してしまった部分があったのに、結局謝らなかった。

ムカムカしつつホテルに帰り、チェックアウトして車に荷物を積み込む。
このホテル、インターネットルームがあったりピアノがあったりして使ってみたかったのに、結局使えずじまいで残念。
帰る前に新潟のおばあちゃんへ葉書を送ってくれるようフロントに頼んだ。

さて車は高速で一気にフュッセンへ向かう。
下道(これがロマンチック街道)でデュンケルスビュールなどの小さな街に立ち寄りながら、とも考えていたんだけど、とてもそんな時間はない。
フュッセンの近くで一瞬ロマンチック街道に乗るのでそれでよしとしよう。

途中、SAのようなところでお昼にする。
コーヒーとドーナツ、クロワッサンとチョコ3つ。
こんなに買い込むつもりはなかったのだけれど、既に手持ちの現金がつきてしまい、カードしかなかったのにもかかわらず、このSAでは10ユーロ以上じゃないと使えないらしい。
早く現金を手に入れなければ…(といっても強盗するわけではありませんよ)。
変わったトイレ(おしりを上げると便座が回転して水ぶき掃除される)で用を足し、ついでにガソリンを入れて出発。
走りやすい道で制限時速もないので、調子に乗って150キロまで出して走る。さすがスマート。中身がベンツなだけある(笑)

しばらくして、下道におりて、ロマンチック街道を走る。
緑の草原、実のなった並木の間をゆるやかにカーブした道が続いていて、なるほど、ロマンチックな風景だー!とちと感動。
たくさんの大型のバス(ヨーロッパのものであったり日本のものであったり)とすれ違う。ロマンチック街道は日本人に大人気とあって、看板もドイツ語、英語、日本語表記だ。

さらに道はアルペン街道へと続く。
アルペン街道では、とてもとても美しい景色が広がって、半端じゃなく感動した。
白いジェラートのような高い山々の裾に牧草の丘が延々と続いていて、その中を走る細い道、牛が草を食んでおり、赤い屋根の家がポツリポツリと立っている。
ときどき山の間に湖が現れ、一度なんて、山の間に虹がかかったのが見えたのだ!!
まるでハイジの世界。
細い道のくせに標識まで貧弱なので、行きたい方角への曲がり角を見逃してしまい、ちょっと道に迷った(小さな農村へ迷い込んでしまい、ひげの怖いドイツ人の牛追いに遭遇した)。
おかげでナビゲーターのなんなんはこのへんの景色を十分に堪能できてないかも…すまん(汗)

なんとか現在地を把握し、世界遺産に登録されている「ヴィース教会」に寄る。

牧草地の間にあるせいで、大変牛くさい…というか馬糞(?)くさい。
中に入ってみると、バロック様式の絢爛豪華な装飾がてんこ盛り。
あまりにも豪華すぎて、どうなの?というかんじ…。
(本当は中で写真を撮っちゃいけないのだけど、みんな撮ってるので便乗して一枚だけ撮らせてもらいました)


ここらでガソリンが限界に。
付近のガススタでガソリンを補充。
二人とも現金がなかったのでカードで支払おうとしたところ、おっちゃんが身振りで(もちろん英語は話せない)カードは使えない、と言う。
うおお、今どきカードが使えない店があるとは…!さすが田舎だ。
困りつつも、私たち、今ホントに異国の観光地じゃない田舎にいるんだな〜!と内心わくわくしていることは内緒(笑)
こういうちっちゃなトラブルを乗り切るのがアドベンチャーってかんじで楽しい!

そのまま下道をひた走り、途中現れては消える湖や牧場や美しい景色に車を停めて写真を撮りつつ、フュッセンへ。夕暮れが迫っていた。
ノイシュバンシュタイン城、今日行く予定だったけど、どうやらこの時間では無理そうだ。
フュッセンの街のロータリーで苦労させられつつ、ホテルに到着。

今日のホテルは「ツムヘッヒテン」。
チェックインをすると部屋へ案内されたが、一階のこの部屋、なんとドアが外側に面している。普通のアパートのような構造だ。
駐車場に近くていて便利なのだけど、窓もドアもヨーロッパによくある頼りないものなので、安全面は大丈夫なんだろうかと思ってしまう。
まあドイツは全体的に安全そうな雰囲気が漂っているけど…。

荷物を置き、壁に窓やなんかのだまし絵が描いてあるホーエス城を見に行く。
残念ながら、時間も遅かったので中を見ることはできなかったけど、疲れていたのでまあいいかというかんじ。
手近な郵便局でUFJカードを使って現金を引き出す。

夕食はガイドブックにあった、アルプスのダンスや歌が見られるビアホールのような場所へ行くことにする。
フュッセンはヨーロッパの人たちの保養地らしく、温泉やこういった古めかしい(おじいちゃんたちが好みそうな)娯楽がたくさんあるようだ。
途中に、ルートヴィヒ2世の時代から王室御用達だったコンディトライを発見。
もちろんガイドブックにも載っていて、ザッハトルテが有名だと書いてあった。気になっていたお店だ。
食事が済んだらここでケーキを食べよう!と心に決めた。

レストランでチケットを買い、料理を注文して席へつく。
まだ演奏とやらは始まっていないようだ。
ジャガイモのスープ、ハムとチーズ(のみ)のサラダ、カレーブルスト、そしてビール。
味は…そうね、というかんじ(笑)
8時になって演奏が始まり、アルプスの衣装なのか、ハイジとペーターみたいなカッコをした、男女(ちっちゃいのからおっさんまで)がひざを叩いたりくるくる回ったりして踊り始めた。
かわいい…vv
一緒に踊りたくなってしまった。
でも、もっとBGMみたいなかんじで演奏してくれるのを想像していたので、出し物のようなカタチで始まったのはちょっと意外。

それから1時間ほど。
カウベルの演奏や歌が続き、踊り始める客も出始めた。
かわいくて楽しいのだけれど、いい加減飽きてきた。
出口はステージの真横にあるので、このショーが終わってくれないと帰れない。
っていうか帰ってもいいんだけどすごく目立ってしまう。でももう9時半だし、そろそろ帰りたい。っていうかあのコンディトライ(イートインできるケーキや)は10時までしかやっていない。

飲めないビールを飲みながら、どんなケーキがあるのかな〜vと考えていたので、私の心はすっかりケーキが占めている。
いらいらしつつショーが終わるのを待つと、すでに時計は10時を指していた。
小走りでコンディトライに向かったが、やはりというか、店は閉まったあと…。

もう、がっかりというか、なんだか腹が立ってきてしまった。
私は下戸で甘党なので、お酒のかわりにドイツのもうひとつの有名な食べ物、ケーキを食べ比べようと思っていたのに、なんでこうなるの〜〜〜〜〜!

なんなんは、明日出かけるのを遅らせて店に寄ってもいいよ、と言ってくれたけど、それじゃスケジュールが消化できないし、第一、ケーキなんて朝食べて美味しいものじゃない…。
疲れていたせいもあって、誰のせいでもないのに(あえて言えばレストランを選らんだ私のせい)、つい子供みたいになんなんに当たってしまう。
ほんとごめん、なんなん…(T_T)

ホテルに戻り、頭を冷やすため「電話をかけてくるから」とひとりで夜の街へ出た。
ぶらぶらと暗い夜道を歩き、公衆電話を見つけて、昨夜のブルクホテルに電話する。
実は、今朝チェックアウトのときに、コートのポケットに部屋の鍵を入れっぱなしにして返し忘れてしまったのだ(T_T)
ホテルの人に事情を説明し、謝って、明日郵送することを伝えた。

落ち着いたせいでさっきの八つ当たりがすごく恥ずかしくなってきた。
あれで親友を失ってしまったらどうしよう、なんなんはなんて思ってるだろうか。

こそっとホテルに戻ると、なんなんは何事もなかったように部屋で待っていた。
フロントでドライヤーを借り(フロントの女性は帰宅するところで、こんなに遅いのに(11時ですがな…)ドライヤーなんて使わないで、と叱られた)、シャワーを浴びた。
髪を乾かしながら(使ってるよドライヤー(笑))テレビを見ていたら、深夜番組なのか、ハンサムな金髪青年がすっ裸でギリシャ彫刻とキスをしたりカウチの上で寝転んでポーズを取ったりしていた。
どうやら「ホモアイドル、ケルンへ行く」みたいなニュースらしく、ケルンの本屋で青年がぎらぎらした男たちに取り囲まれて、サインや握手をねだられている。

思わずなんなんを起こしたくなったけど、ぐっすり眠っていたのでやめておいた。
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