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ベルギー・オランダ旅行記3日目

3月27日(月)

7時30分起床。
しかしテレビをつけると時刻表示は8時30分。
Rちゃんが、今日からサマータイムだよ、と言う。
そうか、そうだった!
冬から春に変わる日に、ここにいられたことが嬉しい。

早速携帯の時刻表示をサマータイム設定に直すべく、画面を見ると、つい数日前まで働いていた病院のボスからメールが入っていた。
あっという間の3年間だったね、とか、gucciについていきたいと言う患者さんがいたので、次の病院を教えておいたよ(マジ!?だめだめ、遭難するから!(笑))、とか。
3年間、いろいろあったけど、楽しかったなあ、としばし感慨にふける。

さて、今日は特に予定もないので、ゆっくりのんびり支度して、朝ごはん。
さすがに月曜日とあって、スーツ姿のビジネスマンが多く、クロワッサンはもうなくなっていた。
ちなみに、ホテルを予約するためにいろんなサイトを見ていて気づいたのだけれど、ビジネスでの訪問が多いブリュッセルでは、ホテルの宿泊料金は週末が激安。中には、ウイークデイに500ユーロ以上もするホテルが、週末は100ユーロ以下なんてことも。
逆に、オランダのアムステルダムでは、週末の観光客が多いのか、週末料金が高く設定されている。…とここまで書いて気づいたけど、日本でも大抵週末が高いよね。

足早に出て行くビジネスマンを見送りつつ、ゆっくり腹ごしらえしたあと、部屋に荷物を取りに戻って、チェックアウト。
実は、今晩もブリュッセルに滞在する予定なのだけれど、ホテルの予約が間に合わず、一泊だけ、別のホテルを使うことになってしまったのだ。
とはいえ、そのホテルはこのホテルからひとつ角を曲がったところにあるHotel Opera
このホテルのチェックインの時間まで、フロントに荷物を預かってもらうことにする。

昨日と違い、曇ってはいるものの、雨は降っていない。
昨日のグランプラスへ行き(というより、ホテルとグランプラスが近いので必然的に通ることになってしまう)、初日にチラッとだけ見た、ギャルリーサンチュベールへ。
ギャルリーサンチュベールは、ベルギー最古のショッピングアーケード。アールヌーボー風の天井、カフェがおしゃれな雰囲気v

しかし特に購買意欲もそそられず、通り過ぎるだけ。

その後、テクテク歩いてサンミッシェル大聖堂へ。

フーン、というかんじ。
ここ数年、ヨーロッパへ行き続けているせいか、教会を見飽きてきてしまった感がある…;
初めてヨーロッパに来たときは、イタリアとイギリスでは教会の聖人の彫刻の顔が違う!と感動していたものだったけど…(もちろんイタリアはラテン系の顔立ち、イギリスではアングロサクソン系)
ちなみに、gucciが一番好きな教会は、グラナダの大聖堂。
内部はスペインの建物らしく真っ白で、天井がすごーく高くて、床は黒と白のチェス盤みたい。本当に、絵のように美しいのだ。

それはともかく、大聖堂の次は、マンガ博物館へ。
Rちゃんはマンガが好きではないらしく、見なくてもいいからその辺をぶらぶらしてるよ、と言ってたけど、マンガ博物館はただマンガが置いてあるだけじゃないんだな!
ベルギーを代表する漫画、タンタンの銅像やイラストがあったり、実はこの博物館の建物自体がアールヌーボーの巨匠オルタの設計だったりするわけです。
ま、私はもちろん、ベルギーにどんな日本のマンガが置いてあるのかという、オタクな興味を満足させるために行くわけですが(笑)
イタリア・フランスで大人気のJOJOはあるだろうか。きっとあるよね!

しかしよほど日頃の行いが悪いのか、なんと博物館は休館日。
そうか、そうだった。美術館や博物館は月曜日休みなんだった…!!
フランスでも、これでジヴェルニーに行けなかったというのに、ちっとも学習してないぞ、オレ!!(T_T)
慌ててガイドブックを開くと、各時代、各国の軍服や武器がたくさんあるという、軍事博物館ももちろん月曜休み。
あああああああああ…。へこむ。かなりへこむ…。
こんなことなら、昨日、博物館に行っておくんだった。

後悔にまみれていると、Rちゃんが、でも行きたいとことは最初に行っておかないと、雨が降るかもしれないしさ!と慰めてくれる。
ううーRちゃん、いいやつだ!

おしゃれさんたち御用達のヌーヴ通りをトボトボ歩いて、ホテルへ帰ることにする。
途中、地図を広げたら、親切なおじいさんが「どうしたの?教えてあげるよ」と話しかけてきてくれて、嬉しかったけど、ちょっと困った。
実は、行き先が決まってなくて、ただ地図を眺めてただけだったから(笑)
思いつきで一番近いトラムの駅を教えてもらって、お礼を言ってそっち方面に向かう。

トラムに乗って、プチサブロンという駅へ。
小さな広場と、ノートルダム・デュ・サブロンという教会を見学(かび臭かった)。
この近くにある、ブリュッセルで一番おいしいというケーキやさん「ウィタメール」に併設のカフェでランチをすることにする。
しかし、地図を頼りに見つけてみれば、またしても、closed…。ガックシ。

仕方がないので、一階のケーキやさんで、キッシュやサンドイッチ、チーズスフレを買って、外で食べることにした。
キッシュは温めて包んでくれる。
フランスでよくやったように、オープンカフェのテーブルに陣取って、コーヒーでも注文して、そこで食べようとしたのだけど、Rちゃんが恥ずかしがったので、座れるベンチを探して小一時間歩き回る;
が、結局見つからず、はじめのカフェに戻って外のテーブルに着席…(笑)
「コンバンワー」と声をかけてくるウェイターに笑顔で「こんにちは」と挨拶し、コーヒーを注文し、おもむろにキッシュを食べ始める。
う、うまー!
苦労したかいがあったよ!(笑)
おなかも満たされて、二人ともほんのりしあわせにvv

さて、食事の後は本日の目玉、王立美術館へ行きますか!
と、ガイドブックを調べると、休館日…。

そ、そうでした…。大ショック。ああーもう、私のバカバカ!
じゃあどうしよう、他にめぼしい観光名所は…とガイドブックを探しても、ブリュッセルは小さな街。興味を引くものは他にない。
仕方ないから映画でも見るか、と話がまとまり、映画館のあるギャルリーサンチュベールに向かって歩き出す。

途中、アンティークショップが並ぶ通りを歩いているとき、わりと身なりのいいおじいさんが話しかけてきた。
どこから来たの?ベトナム?(ベトナム人に間違えられたのは初めてだ(笑))
日本だと答えると、トーキョーか?ナゴヤ?…知らないけど、ヒロシマは知ってるよ、と人懐こい。私たちの歩く方向に一緒についてきて話しかけてくる。
フランス語訛りがきつくて、ほとんど聞き取れないけど、アンティークショップを3つ持っているんだよ、とか私もWW2のときは戦争に行ってねえ…とか。おしゃべりなかわいいおじいちゃんだった。
よい一日を、あなたのお友達にもよろしく(Rちゃんは例のごとく、おじいちゃんが話しかけてきたときに遠くへ行ってしまった)、と握手して別れる。

うーむ、なんだかちょっと気づいたことがある。
今まで、海外で現地の人に話しかけられたり助けてもらったりするのって、よくあることだと思ってたけど(そしてそのたびに友達と二人で「みんなすごい優しいよね〜!」と感動していた)、実は私にスキがありすぎ、もしくは頼りなさそうに見えるからなのか!?
前のほうでスタスタ歩いていくRちゃんには、誰も話しかけてこない。
私ももうちょっと気を張って歩くべきだろうか。うーむ…

そうこうするうちに、ホテルに到着。
あ、あれ?映画館のはずでは?…歩いているうちに、Rちゃんの中で、映画館に行く案は却下されたらしい;
まあいいか;
ホテルのフロントに預けてあった荷物を受け取り、1ブロック先のhotel operaへ。
団体さんとかち合って、チェックインに少し時間がかかったけど、鍵を受け取って部屋へ向かう。

部屋は303。
小さなエレベーターに乗ると、外側のドアは閉まったものの、内側のドアがない。?と見ていると、そのままスルスルと上に上がっていく。
うおー!画期的!
動いていく壁が手で触れるのだ!
面白いけど、誰か手や洋服のすそを挟んだりしないんだろうか…;

部屋は例のごとく安っぽい感じだけど、今度はベッドも2つあるし、天井が斜めになっていて(最上階だから)、窓も光が入るし、居心地のいい屋根裏みたい。

やることもないので、しばらくボーっと日記を書いたり、うたた寝したりする。
窓の外はいつの間にか激しい雷雨に見舞われていた。
部屋の中から見る雨って、いいよね。

夕方4時ごろ、再び青空が戻ったので、街歩きを再開する。
聖カトリーヌ教会あたりをぶらぶらする。
特に感想なし。
スーパーマーケットがあったので、ばら撒き用お土産ゲットのために寄り、クノールのアスパラガススープ(ベルギー名物)を大量に買う。

そろそろ夕飯の時間になってきたので、聖カトリーヌ教会付近(この辺りはもともと運河があったので魚料理の店が多い)のジャックという店に入る。(地球の歩き方に載ってた)
この店、入り口が非常にわかりにくい;
表に面しているところにはドアがなくて、横のビルの中に入り口のドアがあるのだ。
30分くらい迷って、やっと中に入る。

店内は他に誰も客がいなかった。
私は、ホワイトアスパラガスのクリームソース(ホワイトアスパラは春のヨーロッパの名物)、

ビスクドオマール(オマールのスープ)、カレイのムニエル。Rちゃんは魚のスープ、ムール貝のにんにくソースを注文。

どれもおいしくて、値段もリーズナブル。幸せ〜vv

帰る頃には狭い店内はジモティの客ばかりになっていた。
ホテルに帰り、シャワーを浴びて、寝る。

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