■ DEAR MY JEWEL (オマケ)
「ふぇーくしょん! へっくしょん!」
「ああ、うるせー」
「だって、蛮ひゃん、さぶいんだもん」
「オレだってさみーんだ! 黙って歩け!」
「んあ〜! ぶぁっくしょん! 待ってよー」
「さっさと来い! ほら」
「あv 腕組んでいいの?」
「組むんじゃなくて、つかまれっての」
「同じだと思うんだけどー」
「うるせー」
「ねえ、お腹すいたー」
「ったく、オメーはなあ、シリアスモード抜けると、なんでそうもうるさくなるよ!?」
「だって、へへーv」
「妙な笑い方すんじゃねえ! ああもう、おら、さっさと帰って、波児んとこで風呂でも借りてあったまらねーと! テメエ、マジで風邪ひくぞ」
「うん! あ、心配してくれてんの? 蛮ちゃん?!」
「いや、心配はしてねーけどな。なんたって、バカは風邪ひかねーから」
「ヒドイなあ」
「あ・・・・。一つ聞きたかったんだけどよ」
「何?」
「あのチョコってよ、ただの日頃の感謝のしるしだったのかよ?」
「あー・・。夏実ちゃんに聞いたの? だってさ、さすがに恥ずかしくて言えなかったんだよ」
「あ?」
「好きなヒトにあげたいんだ、って」
「・・・・・・・・・・・・・」
「あ、蛮ちゃん赤くなってるv」
「ば、バカ言ってんじゃねえ!!」
「いてー! あ、でもさ、リョウオモイになったんだったら、夏実ちゃんに報告しても・・・」
「だー! アホか、テメエ!! いいか、ぜっっていに言うな!! そういうコトは内緒にしとくもんだ、わかったか!」
「う、うん」
「なら、いーけどよ」
「じゃあさ」
「ん?」
「もっかい、キスして」
「・・・・・・・・・・・テメエなあ」
「約束するから」
「・・・・・・・・・」
なんとなく・・・。
オレの立場が弱くなってる気がすんのは・・・。
どういうことよ・・・?
やっぱ、あんなコト言うんじゃなかった・・。
後悔先に立たず、だ。まさしく。
レンアイってのは、先に告白した方が負けだ。
誰がそんなことを言ってやがったな。
けど、先に告白したのは銀次の方で・・・・・・。
ま、いいか。
オレは、コイツが好きだ。
宝物みてえに、大切なんだ。
今はそれだけでいい。
それきりで。
他には、何も。
何一つ欲しいものはない ――
オレは周囲に人影がないのを確認しつつ、深夜の路上で、そっと銀次の唇にキスをした。
それから数日後。
銀次と夏実が再びタッグを組んで、オレに作ってくれたチョコは。
吐きそうなぐれえ、甘かった・・・。
「ブラックチョコは、どーしたよ?」
と、辟易しながら問うオレに、
「「売り切れてましたー」」
と、ハモりながら、しれっと笑って言いやがる。
・・・・・報復かよ。
「蛮ちゃん、オレの感謝の気持ちだからね、全部食べてねv」
だから、言っただろうがよ!
オレは、言葉やモノで気持ちを言うのは、嫌ぇなんだ・・・・!
だから、そんなものはだな・・・
言おうとした次の瞬間、
オレは銀次の一言に、カウンターに力無く突っ伏した・・・。
「ねえ、蛮ちゃん! ホワイトデーって何?」
END
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
熱の出そうな話を書いてみたいなあと思ってたら、本当に熱が出ました・・。
ぐすぐす。
いやまあ、とりあえず、14日に間にあってよかった・・。
あー喉いたい・・。
よろしければ、ご感想など。げほげほ。
うう。ね、寝ます・・。今日のところは。
読んでくださって、ありがとうv
novelニモドル
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