三國志X プレイリポート 7

 戦後処理で、すべての武将を盧江に駐留させるも、捕虜は誰ひとり投降しなかったため全員解放し、戦略マップに戻ったところ、赤い都市(孫家一族のマーク)が2つに増えていた。
A「あれ? 分かれた」
F「え? ……何だこりゃ? 盧江から撤退した先が、戦った連中とそうでない連中とで違ったのか?」
 盧江の西には劉表領の江夏だが、南には空白地の予章・鄱陽。この空白地ふたつに、孫策軍は二手に分かれて撤退しでかした。
F「……それ自体は問題じゃないンだが、人選がまずいな。鄱陽は盧江・予章としか接してないが、予章は劉表領の江夏・江陵を含む6都市に接している。それなのに、兵を持っている孫策の云わば本隊は鄱陽に、兵を持たない孫権たち非戦闘員が予章に移動しちゃってるよ」
A「えーっと……この場合、どっちを攻めればいいンだ?」
F「先に予章を攻めて鄱陽に合流してくれればいいが、西の長沙に逃れる事態もあり得るからなぁ。まずは鄱陽から孫策本隊を追い払い、合流させるのが先決だろう。劉表との同盟期間がどれくらいか判らんが、自発的に兵を移動させて合流するのを待っていたら、劉表に漁夫の利を持っていかれるかもしれん」
A「急がないといかんのな……」
 かくて曹操軍は鄱陽に侵攻。
A「……何だこりゃ」
F「ああ、ここの戦術マップは、ド真ン中に巨大な湖が立ちはだかってるンだ。盧江からにせよ予章からにせよ、水陣がないとまず攻略は不可能だぞ」
A「無茶苦茶なマップだな!?」
F「幸い、甘寧たちだけでなく、関羽や楽進も水陣をもっている。うまく使って倒そう。敵の総兵力は?」
A「6万と……2022」
F「何だ、22って?」
A「黄蓋の兵士が2022なんだ。他は孫策・周瑜・呂蒙が2万ずつ」
F「兵の使い方を間違ってるよなぁ。経験値1200、勇名ゼロの呂蒙に2万もの兵を預けるより、黄蓋・程普に分配した方がよほどまっとうな戦果が見込めるだろうに」
A「こうでなければ、水郷地帯で呉将と戦おうなんて思わんよ」
F「ごもっとも。呂蒙はともかく、孫策や周瑜の4マス以内に入るなよ。水上の敵部隊に3000からのダメージを与える、スキル水計の餌食になるから。水神持ってりゃ被害を受けないが、周泰でもまだ覚えてなかっただろう」
A「ないなー。甘寧や太史慈は?」
F「覚えない。いまうちにいる武将で水神を修得するのは……記憶にあるのは厳白虎と周倉かな。内政要員に呉将は少なくないから、探せばもっといるとは思うけど、戦場に出せるのはそのふたりくらいだよ。凌操も覚えないし」
A「周倉くらいは鍛えておけばよかったかなぁ……? ともあれ、陸に上がってしまえば水計は受けないンだな?」
F「ああ、うまく迂回して攻撃するといい」
 移動に手間取ったものの、迂回がうまく行って水計を受けずに接近に成功。当然だが城は水辺だったので、周瑜に突撃したら湖に突き抜けてしまい、水計で太史慈がダメージを受けるアクシデントはあったが、鄱陽の攻略に成功した。
A「誰も降ってくれないのがなー」
F「実入りが悪いよな、被害の割に。ともあれ、これで孫策領をひとつに押しこんだ。自分でプレイするなら、劉表に面するから兵を分散させざるを得ない予章はともかく、鄱陽は初手で領土に組み込んでおかねばならんのだが」
A「ある程度兵士が増えたら予章にも進出し、さらに南で袋小路の盧陵も抑えるンだな」
F「そゆこと。4都市に増えれば劉表に対抗する兵員を集めるのも難しくはないから、南荊州にも進出できるが、その辺りはさておこう。しばらくは大人しくしててくれるといいンだが……」
A「……その気はないみたいだな。孫策・劉表の連合軍が盧江に攻め入ってきたよ」
F「困ったモンだ。孫策軍約5万(全兵力)、劉表軍約7万という陣容から、孫策主導と見て取れるな。孫策軍はともかく、江夏からの劉表軍の目の前にマップ西の城があるから、そっちに本隊。曹洪辺りをマップ北の城に置いて、東の城には劉備チームを配備しよう」
A「あいよー」
 盧江駐留軍は典韋・許褚・曹仁・曹洪・甘寧・周泰・太史慈・劉備・関羽・張飛、鄱陽には楽進・于禁・李典が駐留しているのだから「僕なら孤軍でも鄱陽を攻める」とのこと。劉・関・張に曹仁が孫策軍、曹洪がお留守番、残りが劉表軍の迎撃を担当し、またしても孫策を取り逃がしたものの両軍を撃退した。
A「どうにも逃げるなー。どうする? こっちから予章を攻めてみるか?」
F「うーん……盧陵に引っ込んでくれればそれで済むンだが、南荊州に逃げられたら厄介なことになるからなぁ。現状のままなら劉表に漁夫の利を持っていかれる危険性は低い気もするが、こっちの被害も小さくない……。よし、軍備の再編が済んだら予章を攻めよう」
A「おう、心得た」
 2ヶ月後、盧江・鄱陽から曹操軍が出陣する。劉備を主将に関羽・張飛・楽進・于禁・李典・曹仁・曹洪・馬超・龐徳という、関・張を除けばほとんど二軍なメンバーであった。
F「馬超と龐徳はこれが曹軍デビュー戦だな」
A「馬超はともかく、龐徳は……えーっと、修行が3年か? 勇名1500だから兵士は1万1500。ちょっと不安がなくはないけど」
F「武力97だぞ。武力79、兵士数1万2000の曹洪が袁紹攻めに普通に従軍してただろうが」
A「何度か壊滅したけどなー。つか、典韋たちは抜きで大丈夫かな?」
F「大丈夫かはともかく、典韋の勇名は9000近かっただろ。さすがに、これ以上は自分から功績を稼ぐ必要はないよ。そろそろ後進に道を譲る時期だろうね」
A「その後進が馬超であり龐徳であると。贅沢な人選じゃねー」
 予章も水郷地帯ではあるが、長江は戦術マップの上半分。劉表領から攻めこんだ場合は水に阻まれるが、鄱陽からならほぼ地続きで移動できる。いちおう、マップ下側でも右寄りに川が流れているが、苦もなく超えられる幅でしかない。
A「えーっと、李典を食糧庫に残して、右上の城に陣取る呂蒙をまず包囲して殲滅」
F「配置ミスだよな。右上の城は二方向が水辺だから、こっちに周瑜だったならだいぶ水計を受けただろうに」
A「だなぁ。その周瑜が上の城、孫策は下の城にいる、と。上の城は北側が長江だが、下の城はさりげなく水辺に面していないから思う存分包囲できるな」
F「で、周瑜の進路、つまりふたつの城の中間辺りに馬超・龐徳たちを配置しておく。孫策の本城が危ういとなれば周瑜は城を捨てて救援に向かってくるからな」
A「あいよー。馬超で城を取って、他の武将は周瑜を包囲。いたぶってから龐徳が突撃で仕留める、と」
F「並行して孫策を叩くが、劉表の介入を受けるまでに勝てるかな」
A「んー、ギリギリだと思うが……え、また逃げる!?」
F「おいおい」
 包囲された孫策・周瑜は、こちらに向かっていた劉表軍が到着するのも待たずにあっさり撤退。かなり消化不良で馬超・龐徳・楽進たち3人を残し、呂蒙を解放して戦略マップに戻れば、またしても赤い都市がふたつに。
A「こーれーはー……盧陵と長沙に分かれたぞー?」
F「ほぼ最悪のパターンだな……。孫策率いる本隊は袋小路の盧陵に入り、孫権率いる非戦闘員が長沙に逃れてる。逆ならこのまましばらく放置するところなんだが、いったい何を考えてるンだ、今回のCPUは?」
A「アキラに聞かれましても。どうすンだ?」
F「どうするもこうするも……うだうだ云ってる場合じゃないな。長沙を攻撃しろ。典韋・許褚で攻め入れば、兵士がいない長沙は逃げ出すからそのまま駐留」
A「あれ、攻められるンだな?」
F「Xの戦闘システムでは、典韋たちのいる盧江に直接接していなくても攻めることが可能なんだよ。ただし、援軍のときと同様に1都市を挟むごとに5日かかるので、今回のケースで戦闘が起こるなら6日め(残り25日間)で戦闘が始まることになった。……あ、今度は孫権、ちゃんと空気読んだな。武陵じゃなくて桂陽に逃れてる」
A「あー、よかった。武陵になんて行かれたら、今度は永安の劉璋が絡んでくるからな」
F「とりあえずは甘寧たちを武陵に移動させて劉璋・劉表の介入を防ぐ。宛の紀霊・高順も長沙に送ってくれ。コーソンさん・厳顔は零陵に。これで、孫権の動きは封じられる」
A「南荊州四郡のみっつを成り行きで制圧しちゃったな」
F「仕方ないだろう。長沙に放置なんてしておいたらえらいことになったかもしれないンだから。いまは兵士ゼロだけど、孫権・張紘・黄蓋・程普・徐盛・歩隲をはじめとする15人だぞ。一大勢力だって目指せるさ」
A「これで本隊じゃないってェからなぁ……。ところで、いま盧陵を先に制圧したらどうなる?」
F「ほぼ最悪のパターンだってば。先に君主側を攻めると、最後の都市じゃないから登用コマンドは出ないし、逃げる場所もないから解放コマンドも出ない。要するに斬るしかなくなる」
A「ぅわあ」
F「しかも、おそらく孫権が君主になるけど、その時点で桂陽にいる全員が曹操(および、その後継者)に嫌いフラグが立つ。攻め落としても誰ひとり降ってくれなくなるンだよ」
A「まずは君主がいない都市すべてを攻略しないといかんのなー」
F「さーて、久しぶりに防衛ラインが楽しいことになったぞ。長江沿岸に沿って5都市にバラけちまった。零陵はさておいても、ここで孫策・劉表が、再び予章に攻め入ってきたら笑いごとじゃ済まんのだが」
A「……いずれにもそんな余力はなかったようだな。何事もなく次のターンだぞ」
F「よし……じゃぁ、厳顔で桂陽を占領せよ。戦闘は起こらないからひとりでいい。ただし、先の長沙攻めもそうだったが、戦術マップで実際に戦闘しなければ勝利勇名200は得られないので注意な」
A「ん、おーらい。……あー、兵士がいないからあっさり無血開城だわ」
 意外にも、歩隲ほか数名が投降を拒んだものの、孫権・張紘・黄蓋・程普・徐盛に孫静(堅の弟)などなど、15人中10人が曹操軍に加わっている。
A「わはは、人材の宝庫じゃね!」
F「ああ、こりゃまた気前のいい。えーっと、予定通り張紘は修行にでも出しておけ。忠誠100の気力80が条件だから、早くても来月にならんと出られんが。孫権は人事担当にでもしておこう。魅力96は惜しい」
A「知力88政治79だから、軍師も狙える数字なんだけどね」
F「その辺は陳寿と同じ数字なのか。黄蓋と程普は戦線に加えていいが……えーっと、人員の再配置が必要だな。いちばん手っ取り早いのは江夏・江陵・永安・襄陽を攻略してしまうことだが。そうすれば襄陽・永安とついでに予章に人員と兵力を集中できるから」
A「……ほぼ劉表を滅ぼすのか」
F「その場合でも、どこからどう攻めるかきちんと計画を立てないといかんからなぁ……とりあえずは、保留しておこう。防衛線は横の連携を欠かさないよう、現状のまま強化する。南荊州4郡に捜索隊を送れ」
A「何を探すンだ?」
F「黄忠、魏延、蒋琬……費禕はまだちょっと先だったかな」
A「そんなモンが出るのに今まで放置されてたのか、この辺りは!?」
F「劉表であれ劉璋であれ、とっとと進出しておかねばならない都市なんだよ、南荊州は。さすがに孫策なら出るのを躊躇うが、実は『武将ひとり送り込む→攻められたら撤退する』で劉表に四郡を制圧させ、捜索させて発見した武将は引き抜くという離れ業もできるが、都市つまり国力がほぼ倍増するという欠点もある」
A「善し悪しだな……あー、韓玄はいらね」
F「いらねで思い出したが、曹豹どこ行った?」
A「……盧陵だな」
F「そっちか。じゃぁ、降らなかったら処分で。南荊州の人材を確保できれば、劉表への防衛線も維持できるよ」
A「うん、納得。確かにこれでは、孫権を野放しにできんな。張紘の政治力と野郎の魅力じゃ、どれだけの人材を集めるか判らん。早めに手を打って正解だよ」
F「拙速は好きじゃないが防御戦は大好きだ。相手が多勢であればなおさらだが、武将の質が低いから、劉表の動員兵力は往年の袁紹より少ないからなぁ」
A「……あ、韓玄が仕官してきた」
F「いらんと云うのに……。馬超・龐徳にコーソンさんたちまで動員したところに黄忠・魏延・黄蓋・程普か。兵を置く必要がない零陵はさておいて、4都市に武将23名、兵員だいたい35万というところかな」
A「劉表と劉璋を合計した兵数よりその時点で多いンだが? 長安の本隊と宛の軍を除いても」
F「孫策のついでに劉表をけっこう叩いたからなぁ。えーっと、劉璋の抑えでもある武陵には、いちおう水陸両方に警戒できる面子で、甘寧たち3人とコーソンさんたち4人。一方、すでに動員兵力が4万を割り込んでいる孫策の抑えとなる予章には曹仁・曹洪・馬超・龐徳・魏延でいい」
A「武陵には7人で10万超えてるのに予章には5人で6万6000か」
F「長沙には典韋・許褚に楽進たち3人で兵数8万1000。盧江には劉・関・張に黄忠・黄蓋・程普で兵数9万4000。防御線としては以上だ。で、下弁攻略と並行して劉表軍の弱体化を図る」
A「下弁はさておいて、何をするンだ?」
F「引き抜きだ。劉表軍の武将は、忠誠100と血縁の息子ふたりを除いて全員引き抜くくらいの覚悟で行くぞ」
A「いや、20人以上いるンだが!?」
F「劉表軍を弱体化させこちらを強化する、いちばん効果的な策なんだよ。軍事力としては脅威になる武力の持ち主がいないとはいえ、やはり数を出されると鬱陶しい。それに、先の袁紹、至近の孫権の事例もある。有為の人材を野に降らせるくらいなら、その20人中15人は引き抜いておくくらいのことはしてしまおう」
A「いいのかなぁ……?」
F「とりあえずは下弁だ。天水・長安から兵を出すぞ」
 下弁の戦術マップにはマップ右上から中央にかけて侵入不能な高山があるが、その高山に沿ってマップ右上から左上→左下→右下へと川が流れている。マップ右下にも高山があるので、長安からの軍は上下を高山に挟まれた平地を進行できるが、天水からの軍は川を下って高山を迂回しなければならない。
 長安を発した本隊は曹操(兵数2万)を食糧庫の上に残し、馬騰・惇・淵が呉蘭ら劉璋軍前衛と激突。武将数に勝る劉璋軍だったが、6部隊いてもまともに兵を持っているのは呉蘭くらいで、それも1万2000。馬騰が1万5000、惇・淵は1万7000という経験の差は大きく、次々とクリティカルヒットで壊滅していく。
 さらに5日後、劉璋軍の増援が駆けつけると同時に宛から呂布・趙雲が到着。趙雲1万7500、呂布に至っては1万9000という軍勢では、か細い抵抗は無益だった。
A「なんか、弱い者いじめしてる気分だ」
F「張魯に勝てない軍事力ではそうもなるよなぁ」
 主将たる鄒靖はそれでも1万3000を擁して、高山のふもとの城にこもっていたが、前衛・増援が壊滅し、他の勇名が勇名なのでここまでの7部隊すべてを叩き潰し城もひとつ占領してきた馬騰が近づいたタイミングで、川向こうで待機していた張遼たち天水勢が一斉に渡河。逃げようとした鄒靖も馬騰に捕えられ、劉璋軍は全滅した。
F「もう何日か待てば、蜀最後の武勇たる張任も到着していたンだけどなぁ」
A「アレは見逃してやろうよ……。えーっと、呉蘭ほか数人は降ったけど鄒靖ほか半数は降らず」
F「降らなかった連中は解放しなさい。で、天水勢をそのまま下弁に駐留させる。これで涼州も安全地帯になったな」
A「だな。……じゃぁ、劉表から引き抜きな?」
F「ああ。能力は考えずに、応じる者はひとり残らずだ。場合によっては流言の使用も解禁する」
A「兵員の輸送か3ヶ月に一度の内政しかやることがなかった計略担当者が、ついに本来の職務を遂行するのか……あまり嬉しくはないけどなー」
F「敵に接していないのがよりにもよって本拠の襄陽ただひとつの5都市で20人しかいないというのは、僕に云わせれば少なすぎる。それも、甘寧を欠いては守り抜くのは至難だ。ちゃんと人材を確保しなかったのが劉表の敗因」
A「劉璋・劉表・孫策・張魯の武将全員を合計しても、うちの半数に満たないからなぁ……いま計算したら、在野武将足してもギリギリ足りない」
F「人材こそがシミュレーションゲームの根本だからね。勝ち易きに勝つのが兵法だよ。ちなみに、劉表の相手がひと通り済んだら劉璋にも同じことをするから」
A「ぅへーい……」
F「もぉ、返事は」
A「あい、おーらい。……おい、張魯が攻めてきたぞ」
F「どこに?」
A「下弁。えーっと、兵数は8万とか云ってるな」
F「下弁には張遼・郝昭たち4人だが約6万の兵が詰め、長安の4人は馬騰も含めて全員強行持ちだから、実質8人13万で守っているような状態なのに……よくこんな都市に攻めこんでくるものだ」
A「かつて、下弁の劉璋軍が動くたびにビクビクしてたのが嘘みたいだな」
 しかも、張魯軍は君主を含む6人で総兵力を叩きつけてきた。戦術マップ右下に布陣することになるため、曹操が城に入り、他7人が襲いかかる。食糧庫の上に陣取った張魯はスキル治療を駆使して必死に抵抗するが、連発するクリティカルと追いつめての一斉攻撃で、呂布・趙雲が到着するのを待たずに壊滅。
 張魯こそ落ち延びたものの、他5人は捕縛しての勝利となった。
A「どうにも、君主がうまく逃げるな」
F「何だろうね? 包囲効果って逃亡判定にも影響するはずだから、包囲しちゃえば逃げにくいはずなんだけど……初級だからその辺りも緩いのかな?」
 そんなアクシデントはあったものの、劉表軍への引き抜き攻勢は順調に進行。勢力トップの武力82を誇る文聘、数年がかりで落ち延びてきた田豊、知恵袋の蒯良まで引き抜いた結果、蒯越・蔡瑁・韓嵩に劉表の息子ふたり、君主を含めてもわずか6人を残し、全員の引き抜きを達成している。それも、一度も流言には頼らずに。
A「蔡和・蔡中まで引き抜いたからなぁ……」
F「蔡瑁自身が劉表の親族と扱われていないから、その蔡瑁の親族だからって引き抜けない道理はないよ。さて、ここまで来れば劉表勢の切り崩しは難しくないな」
A「今度は軍事的に、だな」
F「そゆこと。攻める順番は以前触れたように、まず江夏。ここを落とせば盧江には兵を置かないで済む。同様に、長沙軍で江陵、武陵軍で永安を攻略していけば、敵と接する都市は増やさずに領土は増やせる」
A「永安攻略のタイミングが問題だな。北でならまだしもこっちで戦端を開いたら、劉表が絡んでこないとも限らん」
F「そうだな。さらに、もっと大きな問題が孫策」
A「あー……うん。予章でフタだけ閉じて身動きさせてないのは、やっぱり降伏させたいからか?」
F「殺したくないのが本心だからね。降ってくれればそれに越したことはないよ」
A「同感だ。軍師に持たせてる兵士も順調に増えてるから、もうちょっとで総兵数が70万に達するしな。……司馬懿は孫策への脅迫コマンドが失敗すると発言するけど」
F「……あまりやりたくはないが、孫策育てるか」
A「つーと?」
F「いま予章にいるうち、勇名の低い方から3人で予章に攻め入る」
A「ふんふん……馬超・龐徳・魏延だな」
F「その中でいちばん高いひとりを食糧庫の上に残して、他2名は向かってくる呂蒙・周瑜を倒して、戦術マップ中央の城を占領する。マップ下側の城にいる孫策はスルー」
A「龐徳と魏延で……城の上にいるなら、自分では動いてこないからなー」
F「で、退却」
A「え?」
F「呂蒙・周瑜を倒したのと城を占領した勇名で魏延・龐徳の低い方を育てつつ、孫策軍の総兵力を削いでいく。これを毎ターン繰り返すのね。そうすれば、相対的にも絶対的にも兵力差は広がっていくから」
A「けっこうえげつない手段もあるンだな……つーか、孫策を育てるってのはどういう意味だ?」
F「そのままだよ。これをやると孫策、および戦場で生き残っている孫策軍の武将には毎回200の勇名が入るンだ」
A「あー」
F「いま孫策の勇名は4000弱だけど、武力が100を超えている武将では唯一うちにいない男だからねー。下手に成長させるのは厄介だよ。武力90以上に格下げしても、現役武将としては唯一だ。在野には顔良・文醜がいるが」
A「何度戦っても取り逃がしてるせいで、まだアイテムを持ったままなんだよなぁ……」
F「……おや、その顔良が劉表のところまで到着したな」
A「引き抜きまーす」
F「そうしてくれ。江夏攻略前にそんなモンが加わっては洒落にならん」
 ということで、引き抜いた顔良は宛に配備して、盧江の軍が江夏に侵攻。やはり水郷地帯だったが、城3つに対して守っているのは武力7の劉g(表長子)だけという惨状では、水上戦に強い黄蓋・程普の相手は務まらず。援軍到着前に劉gを蹴散らし、江夏を占領している。
A「もう、戦闘は作業に近い段階だな」
F「そうだな。ついでだ、江陵も攻略しておいてくれ」
A「おーらい、と云いたいところだが、こっちも水郷じゃないのか?」
F「いや、戦略マップでは長江のド真ン中に位置しているが、戦術マップはほぼ平野だ。少なくとも、3つある城は水辺に面していない」
A「……それじゃ典韋・許褚が主戦力でも問題ないな」
F「あるぞー。勇名が高いそのふたりは、戦場に出しても前進はさせるな。楽進・于禁・李典に武陵からのコーソンさんたちをメインで戦うように。永安での戦闘には典韋・許褚がいないのを意識して戦功を積ませよう」
A「敵は蔡瑁ひとりだから、意識しようにもなぁ。こっちも、5日とかからずに城3つ抑えたよ」
F「じゃぁ、長沙軍は江陵に駐留。次のターンには武陵軍の全部と楽進たちで永安を攻略する」
A「おう。……あ、また張魯が下弁に攻めこんできた」
F「またか? 何ヶ月か前にだいぶ叩いたはずだが、兵員の回復速度が尋常じゃないな。徴兵をしたならその旨のメッセージは流れるのに」
A「それが兵力は約5万って云ってる」
F「……3部隊くらいかな?」
A「正解。これじゃ、こっちに馬超たち置いておけばよかったかもな……うん、呂布たちの到着前に、今度は張魯までちゃんと倒したぞ」
F「お帰り頂くンだぞ? 張魯にはいずれ、そのまま漢中の太守となってもらわなければならないンだから」
A「えーっと……張魯軍の総兵力は3万を割り込んだな。そろそろ降伏するンじゃないか?」
F「張魯ひとりじゃ漢中の抑えは難しいから、襄陽を抑えてからだよ。荊州戦線が落ちついてから劉備たちをこっちに寄越そう。順番としては永安が先だが」
A「劉璋本人が永安入りしてるから、激戦になりそうだな」
F「ちょっとはホネがある、くらいだと思うけどなぁ」
 永安の戦術マップは移動可能な山の中に城がちょっとずつ離れて3つ。張任・呉懿・馬岱・李厳らに加え、君主劉璋自らが出陣し、数は10万を数えた。侵攻メンバーは、武陵からは甘寧・太史慈・周泰・コーソンさん・厳顔・高順・紀霊、江陵から楽進・于禁・李典の10名、兵数は15万4000。
F「数は有利だな。向こうさんにも張任やら馬岱(武力84)がいるから、質では有利と云いきれないし」
A「だな。劉璋軍には後続接近中だが、こっちは援軍がなし。5日以内に勝つのはちょっと難しいだろうな」
F「援軍が劉表軍の可能性は?」
A「……同盟したとは聞いてないが、どうだろう? えーっと、となると速攻で勝っておかんと」
F「メンバーがよかった、というところかな。武陵から永安に攻め入った場合、マップ右上から下寄りを横断する川辺に布陣することになる。通常、その川を越えるのに手間取るけど、今回の主力たる甘寧たちはもともと呉将だ。川下りして、そのまま劉璋のいる本城に向かってかまわんぞ」
A「目の前の城にいる馬岱は無視してか?」
F「スルーでいい。本城を衝かれそうになったら引き返すからうしろから倒せ。山中の城にいる張任も同様。念のため楽進(水陣持ち)も川下りさせておこう」
A「甘寧たち3人だけで5万以上なんだけどな」
 目の前を素通りして疾った水陣に、馬岱は城を捨てて追いすがるが、川に入っては水陣とマトモに戦えるわけがない。コーソンさんの騎射に射すくめられたところに紀霊が突撃して、あっさり捕縛。
 楽進の合流を1ターン待って、水陸で歩調を併せ本城に迫れば、張任も城を出て劉璋のもとに駆けつける。山道を走ってきた厳顔・高順・于禁がそっち側から接近し、本城を上下から挟撃する態勢を作った、ところに、鄒靖ら2部隊の劉璋軍の援軍が到着した。
 馬岱が落ち、山道をこっそり空き城に向かっている李典は戦列に加わっていないので9部隊同士での乱戦に突入する。
A「あっはっはー! 久しぶりに、まっとうな数の敵部隊と戦闘だぜえ!」
F「効率だけで考えるなら、こっちのがいいんだよね。倒せば倒すほど勇名にも経験値にもなるから。ただ、乱戦になると手違いとかも起こりやすいから。こっちの被害も小さくないし」
A「冷静なご意見で」
 突撃・火矢・騎射・一斉と多彩な攻撃が繰り広げられるうち、武将スペックに勝る曹操軍が次第に押し気味に。雍闓を倒して開けたスペースに突出した、高順に一斉攻撃が加えられるが、それを受けきった偃月陣での奮迅でクリティカルヒットが炸裂すれば周辺3部隊が返り討ちに。
F「一撃で3つ潰した!? 幻術か水計でもなければ見たことなかったな」
A「その分、高順も死に体だけどな……」
 だが、高順隊が生き残っているうちに奮戦していた張任も倒れ、残るは兵数を半減させた劉璋のみ。例によって逃げられる前にスキル速攻で本城に張りつき、届かない武将は矢を射かける。逃げようとした劉璋だったが厳顔に捕縛されて、永安の戦闘は終結した。
A「あー、やっぱり戦闘はこうじゃないと……抵抗する敵部隊をねじ伏せるこの爽快感がなー」
F「動員した15万のうち5万近くが死んでるけどね」
A「云うな。やっぱり、張任とか馬岱が相手だとけっこうキツいな。……その張任は拒んだが、馬岱や李厳が降ってくれたな。どうする? 勇名ゼロの李厳(武力87)はともかく、馬岱は」
F「張任(3000超)ならまだしも勇名2000未満ではなぁ。魏延も育ちきってないのにいまさらそのレベルが増えても、正直使い道がない」
A「だよなぁ……武将としては残念だが、内政担当に回そうか」
F「そうしてくれ。で、武陵の兵はそっくり永安に残す。江陵とそれぞれで兵の補充をしておくように。終わったら、今度は襄陽だ。江夏・江陵の兵をひとつにまとめられるぞ」
A「えーっと、それはいいンだが、今度は劉表が動いたぞ。宛に攻めこんできた」
F「正気か?」
 劉表軍は4名、約7万。宛には兵を持っていない軍師が5人ほどいて、ちゃんとした武官となると呂布・趙雲・顔良のみ、兵数は約5万というところ。ただし、長安の4人が強行を持っているので、戦闘開始時点では約6万が駆けつけていて、兵数は逆転する。
 曹操は城に陣取っていたが他の武将は獰猛に襲いかかり、息子ふたりが駆けつけることを許さずに劉表を倒していた。
A「これだけ圧倒的にねじ伏せても『さすがは我が好敵手よ』とか云うンだよなぁ」
F「袁紹にしか云われたくない台詞だな」
A「劉備と孫権なら大目に見てやれよ。……お、文醜が新野に到達して、劉表に登用されたな。さっそく引き抜こう」
F「劉備軍への警戒が足りなかったから、袁紹配下の回収に手間取ったなぁ。本来なら、袁紹の配下は劉備に拾わせ、劉備の配下は孫策なり劉繇なりに拾わせ、というかたちで次の敵に引き受けさせ、それを引き抜いては倒し、とやりたかったんだが。嫌いフラグ立っちゃうと在野からは登用できないから、いちど余所の君主に拾わせないといけない」
A「事実上、最初で躓いたモンなぁ。……ほい、文醜も手に入ったぞ」
F「ん。でも、この段階だとほぼ出番はないけどね」
A「コレクターズアイテムというか、敵に渡したくないだけだな。じゃぁ、宛と長安の事後処理が済んだら襄陽攻めか」
F「先のターンが先のターンだから、今度もあっさりだろうなーと思うが」
 劉gの守る襄陽は、守りにくいことに城5つ。戦術マップの上寄りを横に、右寄りを縦に川が走っているのに、陸地の大部分が森林。このため、いちばん上の城にこもった劉gは黄蓋・程普・関羽によって2日めに壊滅したが、残りの城4つはギリギリ5日めで占領に成功している。
F「あと1ターンで劉表の本隊が到着していたな」
A「来ても問題なかったンだけどな。もう、完全に作業で勝てるから」
F「そう云うな。じゃぁ、黄忠・黄蓋・程普に楽進たちを残して、劉・関・張に典韋・許褚は宛に移動。念のため、曹仁・曹洪も襄陽に詰めよう。これで、宛も襄陽も攻められることはないと思うが」
A「CPUはどっかおかしいからなぁ。今回だけなのか?」
F「僕もこのゲームやって長いが、こんなアホなCPUははじめてだよ。そっちはさておいて、孫策側はどうだ?」
A「龐徳・魏延・馬超ともに勇名3000には達したよ。1ターンで300だから戦争するより数字がいいな」
F「よし、ちょうどいいな。来月、張魯に降伏勧告。降り次第、長安の本軍は漢中に移動。張魯にも兵を持たせて、改めて孫策に降伏を勧告してくれ。降らなかったら攻めていいよ」
A「ん、おーらい。けど、今月の行動回数はまだ残ってるぞ?」
F「いま、206年の8月なんだよ」
A「……あ、来月でちょうど10年か」
F「記念日にしよう。できれば、孫策にも祝ってほしいところなんだが」
A「……張魯は降ったな。勇名は4110とあんがい高い」
F「劉璋相手に稼いだのかな。人事担当に回してくれ。こっちが降るのは既定路線だったからいいとして、次だ」
A「ああ、次が問題で……うん、司馬懿は成功しないって云ってる」
F「……念のため、試してくれるか?」
A「ん。……ダメ、拒絶するわ」
F「じゃぁ、攻めろ。やむをえん」
A「予章の部隊だけで充分だけど……」
F「襄陽からも、勝利名声のために人数は送っておけ」
 孫策こそ2万の兵を確保していたが、周瑜・呂蒙はいずれも兵数1000未満。一蹴し、そのまま孫策こもる本城に近づいてから、襄陽からの黄忠たちが到着するのを待った。
F「黄忠、楽進、于禁、李典……おや? 黄蓋と程普はどうした?」
A「あー……人数の都合で」
F「そうか」
 包囲しての一斉攻撃に孫策も奮迅で抵抗するが、大勢は覆りようもなくそのまま壊滅。
A「……ん、孫策・周瑜・呂蒙・魯粛、いずれも降伏したよ」
F「ほしい面子は確保できたか。じゃぁ、孫策は軍事担当で永安の太守に。予章で抑え張ってた連中は、襄陽と永安に配分するが、軍師3人は内政担当で」
A「内政?」
F「周瑜も含めて、経験値が2万とないだろうが。呂蒙に至っては4000だぞ。使いものになるか、こんな連中。他の軍師にしても、経験値が2万に満たない連中は内政担当に切り替えてどっかの都市に送り込め」
A「人材の無駄遣いな気もするが……」
F「いや、人材を有効活用するにはある程度経験を積ませ、スキルを覚えさせておく必要がある。どんなに有為な人材でもなーんもスキルがないでは使いにくい。で、経験値をいちばん効率的に稼げるのが内政コマンドなんだ。失敗しないのに、内政1回で経験値250稼げるから」
A「計略や外交だと失敗することがあるか」
F「捜索は毎年1月か、都市を新たに占領したときしか必要ないし、やはり成功するか判らん。募兵や訓練は1回で経験値200、こちらも失敗はしないが、内政は複数の武将がまとめて従事できるというメリットがあまりに大きい」
A「複数の武将に、まとめて経験を積ませることができるって話か」
F「そうだ。徐晃は一斉、許褚は突撃を最初から使えるし、何より武力が高いから、戦場で鍛えることができるけど、曹仁や楽進ではそれが難しい。ある程度スキルを身につけさせてから戦場に出す必要があったワケだ」
A「えーっと、武力90以上なら戦場で、そうでないなら内政で鍛える?」
F「このシナリオの曹操ならそれでいいけど、他の君主なら状況に併せて数値を下げること。求める数字は君主に併せて変えろ、と最初の段階で云った記憶があるな」
A「あー……その辺りは一貫してるのか」
F「ひと通り試して、ある程度の君主までは統一できるのが確認できてるからね。ともあれ、これで残るは劉表・劉璋の2名のみ。ま、作業だね」
A「だよなぁ。1都市まで減らして降伏させる、簡単な天下統一です」
F「劉表は新野を攻略して降伏勧告でいいが、劉璋は江州→成都で降伏勧告だな。成都の南には空白地がふたつあるから、孫策のときのボケを再現されても困る。どっちを先に、というのは任せるが」
A「んー、張任がほしいから劉璋かなぁ。もっとも、その前に引き抜き攻勢しかけるけど」
F「年内は難しそうだな」
A「けっこう連戦してたから、気力がなぁ」
 江州は永安の戦術マップから川がなくなったような地形で、ほぼ山で構成されている。侵入は可能なので、山岳型の陣形で押しきった。
F「続く成都は、城6つの関ふたつだが、江州から攻め入ると川上りになる。で、関を抜けずに城の5つは攻撃できるから、孫策たち水陣持ちが活躍できるぞ」
A「そのための人選か」
F「うん。つーことで、劉璋軍の武将は、多くても防御拠点すべてをフォローできない7人以下に抑えたいが」
A「ああ、それは大丈夫。張任・鄒靖・雍闓に劉璋と息子の5人まで減らしたから」
F「勧めたの僕だがやりすぎだよなぁ」
A「けど、あまりにも効果的だよ。敵の抵抗は弱体化するし、味方の陣容は強化される。都市を落とせば配備できなくなった兵士が予備兵で残ってるしで、一石三鳥」
F「うん、実効があるから勧めたンだよ。成都の南には南蛮に類する空白地があるから、占領したら捜索は欠かせないぞ。自分で妖術を覚える木鹿大王や、弓を無力化する兀突骨も出るからな」
A「南蛮サファリパークは相変わらずで……」
 呆れつつも水陣を駆使し、成都も攻略。劉璋には遠間からの射撃だけでダメージを与えて捕縛せず、梓潼に引き揚げてもらった。成都に残っていた5万近い予備兵を武官と手の空いていた軍師に配分して収容し、使者を送って脅迫すれば、劉璋はあっさり降伏している。
A「うっし」
F「ま、降るだろうな。張任は軍事担当でいいけど、あとは劉表だけだから戦場に出ることもないだろうね」
A「だよなぁ……っと?」
F「どした」
A「ぅわー、順番ミスった。劉表、寿命で死亡。207年1月でーす」
F「実史より1年早かったな。こっちの圧力に耐えかねたか」
A「可哀想に。後を継いだのは劉gだけど、本人のいる新野を攻めるよー」
F「あいよー。新野は、大部分は移動可能な山と森林だが、城はほぼ平地にある。なので、宛からの部隊は山岳型、襄陽からは平地型の陣形で攻め入ると効率的だな」
A「うーっす。……あっさり勝てたな」
F「そりゃ、この段階で手こずることはないだろ」
A「ですねー。で、ついに呂布の勇名が1万に到達しました〜」
F「大将軍、兵2万だな。えーっと、夏侯惇・典韋が1万9000、趙雲1万8500、関羽・張飛・張遼・夏侯淵は1万8000、張郃・太史慈・甘寧・許褚が1万7500、コーソンさん・高順・黄蓋・黄忠1万7000、劉備・紀霊・徐晃・厳顔が1万6500、孫策・馬騰・顔良・程普が1万6000と」
A「在野のままの淳于瓊が勇名5600、このレベルが文醜・楽進・于禁・李典・曹洪で1万5500、曹仁・魏延・馬超が1万5000、張魯・龐徳が1万4000、そんで張任が1万3500と。これに曹操と郝昭が最終的な軍事要員だな。いちおう、張任を除いて韓浩の勇名(3850)は上回ってるぞ」
F「将軍位は数が限られている。実は、韓浩の数字を越えられるかが武官としての評価の分かれ道でな。1万3500の兵を持てる将軍位はひとつしかないから、昇進する際にここがひとつの壁になるンだ。とっとと抜けだすことができればいいが、上の階級が詰まっていて下が育たないパターンだな」
A「あー……」
F「高い奴はどんどん育てていいンだ。ただ、高い奴だけで戦闘をするのは避けたい。なるべく二線級の人員も併せて戦場に出し、トドメや城の占領は譲ってやるような余裕を持つこと。何せ、200年を回ると典韋やコーソンさん、あと郭嘉は寿命が近い。後進を育てておかないとまずいワケだ」
A「そういえば、皇甫嵩も亡くなってるしなぁ」
F「劉表の事例もあるから、早めに育てておかないといけないワケだ。ただ、先に云った内政で経験を積ませるのからどのタイミングで異動させるかが難しいンだが」
A「勇名か、経験か……」
F「肌で身につけろ、としか云えんがね。ともあれ、長々続いた戦乱を終わらせよう。ここは、曹操を使者として送るべきだろうな」
A「おー」
 かくて207年2月、劉gが降伏したことで、大陸全土は曹操によって統一された。



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