三國志X プレイリポート 4

曹操軍領土:主な武将:兵力
・鄴:曹操・張遼・張郃・徐晃:6万:対袁紹本隊
・晋陽:太史慈・甘寧・周泰:4万1000:対袁紹支隊
・陳留:夏侯惇・夏侯淵・趙雲:4万5000:対呂布
・寿春:楽進・于禁・李典:3万3000:東の抑え
・宛:典韋・許褚:3万1000:南の抑え
・長安:曹仁・曹洪:2万2000:西の抑え
・弘農・洛陽・許昌・汝南:太守と内政担当者のみ
A「23万か……兵員の再現はできたが、前線の都市を破られたら内側を蹂躙されるな」
F「鄴と晋陽と宛なら洛陽に、陳留なら許昌に、長安なら弘農に、寿春なら汝南に下がれば、防衛ラインは維持できるよ。寿春がやや遠いのが難点だが、譙を抑えればそれも解決できる予定だし」
A「とりあえずは、目前の平原だろ」
F「ああ、攻略はどうにかなる。ただし、そのあとの呂布戦が先手を打たれるとちと厳しいンだ。とりあえず、平原では可能な限り趙雲の勇名を伸ばすこと」
A「何事だ」
F「戦後の配置だが、平原に張遼・張郃、鄴に曹操・徐晃、陳留に惇・淵、で譙に趙雲だ」
A「ひとりか!?」
F「余力がない。いや、正確には余剰人員がない。鄴が手薄になる以上晋陽の3人は減らせないし、東西南の抑えはこれ以上絞れない。というか、南はともかく東や西の連中では呂布や張飛の相手は務まらん」
A「まぁ、典韋か許褚でもなければなぁ……」
F「つーことで、濮陽攻略の前ターン、および攻略直後のターンが危うい。前ターンならまだ劉備との同盟は生きているから、来るなら呂布だ。地形的にセンターとなる陳留に強行持ちを2枚重ねてあるからいちおう3部隊にはなる。問題は、呂布攻めと同盟期間がちょうど終わるそのターンに、劉備が攻めてきたらどう防ぐか」
A「呂布戦の直後に張飛・関羽か……被害状況によっては陥落やむなしな戦況だな。いっそ、軍師連中に兵を持たせて防衛戦力に仕上げるか? うちにはいま軍師が13人いるから、26万は用意できることになるが」
F「張り子の虎だよ。袁紹軍、というかCPUとうちの軍事力の最大の違いがそこだ。うちは少なくとも武力78(李典)はないと兵を預けないが、コンピュータ君主は誰にでも兵を持たせる。もちろんその中にも優先順位はあるが、まず君主、次に軍師なんだ。どんなに武力が低くても2万の兵を預けるから、きちんと育っていればカモに……ん?」
A「なんだ?」
F「郭嘉・二荀・陳羣・程c・賈詡・法正・張松・徐庶・禰衡・楊修……おい、あとふたりって誰だ?」
A「諸葛瑾と張昭」
F「瑾兄ちゃんと政治98!? どこから手に入れた!?」
A「やー、諸葛瑾は劉表のところにいたから引き抜いた。張昭は諸葛瑾で孫策から」
F「二張の片割れを引き抜くとは……恐るべし、初級の引き抜き成功率。まぁ、それはさておこう。まっとうな戦闘力として期待できる人員でもなければ、兵を預けるのは抵抗があるンだよ」
A「だが、趙雲ひとりってなぁ……」
 珍しく意見が分かれた(というか、アキラが反論した)この状況を打開してくれたのは、意外にも劉璋だった。
A「あれ、下弁が動いた」
F「長安か?」
A「いや、漢中だな。張魯を攻めて……全滅だそうだ」
F「あぁ、よかった。劉璋軍とはいえ、曹仁・曹洪だけで受けきるのは難しいからなぁ。平原攻めの前にいらん被害を出さんで済んだか。念のため、漢中の様子を確認しておけ」
A「あいよー。……厳顔!?」
F「何事だ!?」
 劉璋軍第2位の武力88を誇るおじいちゃんが、捕まって降っていたようで漢中にいた。
F「……計算がずれるのか、成立するのか。だが、逃す手はないな」
A「うん、もちろん! 引き抜き……成功!」
F「よし、いいだろう。平原の攻略後、晋陽駐留部隊を入れ替えるが、張魯には金……いや、米を1万ほどお送りしておけ。多少は余裕ができてきたぞ」
A「漢中や蜀が恋しくならないよう、褒美もしっかりとねー♪」
 そして、平原攻略は予想以上の戦果を挙げた。先の鄴攻略戦でさりげなく最初に叩き潰した、両軍通じて兵数最低の8000の部隊を率いていたのが、ひともあろうか左慈そのひと。于吉同様降りはしなかったものの、遁甲天書三巻は曹操の手に渡っていた。
F「存分に引きつけろ。敵陣の中心に近ければ近いほどこのスキルは効果を発揮する」
A「見よ、スキル幻術を! てけれっつのぱー!」
 5マス以内にいる敵部隊すべてを混乱させ、3000近くの兵士を即死させるというトンデモスキルが炸裂し、文醜や淳于瓊のみならず田豊まで混乱。ある者は突撃に、ある者は一斉攻撃で次々と討ち取られていく。
 今のうちに叩けるだけ叩いておこうという余裕のもと、混乱したままの袁紹を放置し待つこと2日。戦闘開始5日めにおっとり刀で駆けつけた沮授や顔良も幻術の前に混乱し、次々と壊滅していった。
 曹操軍の被害は1万5000と鄴攻略戦から激減したのに対し、袁紹軍は動員した10万のうち7万近くを失うという惨状で、平原攻めは終了した。
A「幻術は凄いな……」
F「禁じ手にしておくべきかもしれんな。11ではオプションで魔法系のスキルを使わない設定にもできると思ったが、お前が今後このスキルをどうするかは任せる」
A「うぃーっす……とりあえず、再編作業か」
F「うん。鄴の曹操・徐晃、陳留の惇・淵は留任。平原に張遼・張郃・趙雲、周泰・甘寧・太史慈を残しておき、次のターンに周泰たち3人で譙を占領する。で、晋陽には厳顔と紀霊、コーソンさんを送り込め。もちろん、兵もだ」
A「あいよー。……いや、ダメだ。洛陽の予備兵だけじゃ厳顔たち3人の兵を満タンにできないや」
F「順番でいいぞ。もう袁紹軍は、そう簡単には動いてこない状態になったから」
A「そうか?」
F「さっきの話の続きになるが、コンピュータはすべての武将に兵を持たせようとする。このため、武官の勇名の伸びが悪い。理由は判ると思うが、戦功が均一的になるからだ」
A「みんなで戦うから功績も伸び悩むのな」
F「そうだ。しかも、君主や軍師は最初から兵士を2万持てる。袁紹はまだ戦えるレベルだが、田豊や沮授はそんな武力じゃない。対してこちらは武力90以上の面子に集中して勲功を積ませているから、兵力が1万5000くらいあれば、武力30だの40だのが2万の兵を持っていても怖くないンだよ」
A「あー……」
F「袁紹軍の前線はほぼ壊滅させた。これから袁紹は、北平・襄平(占領した)にいる兵士と武将を南皮と代県に集めて、募兵もしながら兵力の再編成をするはずだ。晋陽に侵攻してくるのは早くても再来月だろうな」
A「こっちも3都市で募兵と訓練だから、呂布攻めは次のターンになるけど、向こうの被害はもっと大きいよなぁ」
F「他は手の空いている武将でいいが、平原では張郃で募兵、張遼と趙雲で訓練して、終わり次第周泰たちを譙に送りこむぞ。次のターンには呂布を討つ」
A「おー」
 濮陽にこもる呂布の軍勢は6万弱。呂布と陳宮(軍師)が2万、高順が1万4000というところだが、4都市15万の軍勢には敵しえず、幻術を使うまでもなく滅亡している。
A「2万近い被害は出したものの、呂布・陳宮・高順はいずれも降らず、か。呂布は斬ることになるな」
F「じゃぁロードしようか」
A「ロードかい」
F「ぶっちゃけ、呂布なしで関羽・張飛の相手をしようと思うか?」
A「……ロードだな」
 濮陽にこもる呂布の軍勢は6万弱。呂布と陳宮(軍師)が2万、高順が1万4000というところだが、4都市15万の軍勢には敵しえず、幻術を使うまでもなく滅亡している。
A「……ロード」
 濮陽にこもる呂布の軍勢は6万弱。呂布と陳宮(軍師)が2万、高順が1万4000というところだが、もう面倒になってブチかまされた幻術の前に屈している。
A「よーし……3度めの正直で呂布が降ってくれたぞ」
F「原告は『もう疲れましたわい、好きにしてくだされ』と供述しているが」
A「やかましいわ! 高順他数人は逃がしたが、陳宮をはじめ4人が降ってくれたしな。えーっと……鄴の武将を濮陽に移せばいいか?」
F「そうだな、とりあえずはそれでいい。次の徐州戦が正念場だぞ。平原と徐州を抑えたら、ちょっと軍を休めて武将の再配置をしよう。呂布には取り上げた方天画戟を与えてご機嫌をとっておけ」
A「あいよー」
 かくて、劉備との同盟期間が終了したその直後、曹操軍は大挙して徐州へと殺到。先頭に立つ呂布(武力110)は張飛(武力108)と果敢な一騎討ちを演じてこれをねじ伏せ、劉備自ら率いる援軍も粉砕。北海から関羽が到着するのを待たずに徐州の占領に成功している。
F「張飛を一騎討ちで捕えたのはまずかったな」
A「てぇと?」
F「兵士がそっくり温存されるンだ。叩き潰せば次の戦闘が楽になったンだが……まぁ、劉備軍と直接戦闘するのは、攻めてこなければ袁紹が片づいたあとになるから、問題ないか。その意味では、関羽から青竜偃月刀を取りあげられなかったのがむしろ痛いな」
A「蛇矛は手に入ったモンな。どうする?」
F「カエサルの物はカエサルに。いずれ劉・関・張には我が軍に降ってもらうンだから、それまで大事に取っておけ」
A「あいよー。じゃぁ、兵員の再配置だな」
F「そうだな。晋陽はそのままでいいが、呂布と趙雲は寿春に合流。徐州には惇・淵に太史慈たち3人。平原を本拠とし、曹操・張遼・張郃・徐晃というメンバー編成で」
A「平原や徐州はともかく寿春の人口は拠点にするにはちょっと心許ないよなぁ。晋陽よりはマシなんだが。後方の都市に回す計略担当の軍師が足りないのはどうする?」
F「最前線の都市でなければ、敵の工作を受けても実害ないよ。人事担当か外交担当が太守でもいい」
A「じゃぁ、劉表から引き抜いたケ芝どうする? 魅力が91なんだよ」
F「……ちょっと惜しいな。よし、人事担当に回せ。それと、そろそろ袁紹軍から忠誠の低い連中の籠絡を始める。いま袁紹配下にいる武将には、実史で曹操に仕えた者も少なくないからな。高順どこ行った?」
A「えーっと……劉備のところにいるな」
F「引き抜いて晋陽に回しておけ。攻略順としては南皮→代県→北平→襄平、だ。代県を陥落としたタイミングで北海を攻略しておけば劉備の横槍も防げるが、袁紹の抵抗具合を見て決めよう」
A「あいよー。……お、らっきー。晋陽で郝昭見つけた」
F「遅かったな? じゃぁ、褒美を与えて修行に出せ。この男は知力89の政治80だから、修行中のイベントで知力が1ポイント上がれば軍師条件を満たして、兵士を2万持てるようになる」
A「武力84の軍師か! いいねえ、やろうやろう」
F「理想を云うなら趙雲も修行に出したいンだけどな。こちらは知力88の政治80。知力が2ポイント上がれば兵士2万なのに武力98と、手のつけようがない状態になる」
A「うわー……出す?」
F「さすがにやめておこう。いま1万6000持てるから、充分だよ。将来張紘(知力89の政治95)が手に入ったらやるべきだが。ちなみに、鍛えて軍師にするのは、やるにしても以上の3人だけにしておくように。以前、シナリオ7で陳寿(知力88政治79)を軍師にしたことはあるが、そんなことしてる余裕があるなら統一した方が早い」
A「非道いこと云ってるな。それはそうと、武力97だけど勇名200という龐徳を馬騰さんちから引き抜いたが」
F「修行だな、それも。王双(武力89、登用直後の勇名はゼロ)ならまだ諦めがつくが、さすがに97では惜しい。修行である程度は勇名を伸ばしてから戦場に出そう」
A「惜しいよなー。武勇が高くても勇名が低いと多数の兵士は持てないから、いまひとつ使い勝手が悪い。劉備のところの関平も勇名ゼロだし」
F「……え?」
A「ん? 関平。今年配下に加わったみたいで」
F「……しまった! ただちに劉備を叩く!」
A「え、どしたの?」
F「どうしたじゃない! 劉備を野放しにしておいたら関平のみならず劉封・関興・関索・張苞と、次々出現してくるだろうが! 袁紹の血縁はいま(3人)より増えないが、あっちには将来性、つまりは危険性がある!」
A「あああああ、そりゃまずい!?」
F「鄴攻略後になんか忘れてると思ったがこれだった。袁紹攻めは一時中断、兵員を再配置する。まずは北海を……」
A「って、劉備が袁紹と同盟したぞ!」
F「窮鼠同士で結びついた!?」
A「どうする? 先に下邳か?」
F「……いや、まず北海を攻略して袁紹と劉備を分断する。劉備最後の戦いに袁紹の横槍は受けたくない。周泰たちと高順を平原に。3ヶ月だ。3ターンで劉備を滅ぼす。劉・関・張を配下に加えてしまえば、その息子たちも将来我が軍に加わる。敵に回ってから引き抜くよりはそっちのが手早いからな」
 平原から出陣した8部隊は、関羽の守る北海に侵攻。東シナ海に突き出た半島は山がちな地形で、細い道をふさぐように城がふたつ、そして半島の先に最後の城と、あまりにも守りやすい地形だった。
 南皮から沮授と顔良も駆けつけていたため、数ターンおきに幻術が炸裂する激闘となった。5日後には劉備・張飛や文醜・田豊・淳于瓊も到着。攻め寄せる強敵を鶴翼陣を敷いた徐晃や張郃で受け止め、いち部隊ずつ一斉攻撃で潰しながら前進するも、幻術でも混乱しない関羽がこもるふたつめの城の攻略に手間取る。
A「北側が高山で侵入できず、一斉攻撃に3部隊しか加われない。しかも南側は海、こもるは関羽ではなぁ……」
F「あ、関羽は無双持ちだった。一斉攻撃のメリットがほぼないぞ」
A「先に思い出さんとね!?」
F「五虎将は全員無双もちだからなぁ」
 だが戦闘10日め、徐州から長駆してきた夏侯惇・淵がついに到着。この援軍に曹操軍の士気は上がり、ついに関羽をも捕縛し、最後の城へと劉備軍を追いつめた。……ら、劉備あっさり撤退。いかにも野郎らしい幕切れになった。
F「ちぃ、あと少しで劉備も倒せたンだが」
A「ちょっとだけほっとした」
F「お前、どっちの味方だ? だが、これでだいぶ劉備・袁紹の軍事力を削るのに成功した。はっきり云うが、一騎討ちは下策、包囲しての一斉攻撃は中策、突撃を含む打撃戦は上策だ」
A「こっちの被害を考えると逆に思えるンだが」
F「いや、この順番でいい。先に云ってあるように、一騎討ちだとその部隊の兵力はそっくり残っている。一斉攻撃の場合も、一撃で消し飛ばすから意外と負傷兵扱いになって生き残ってる兵士が多いンだ。その点、突撃メインの打撃戦ならしっかり殺せるから、相手への被害はけっこう大きい」
A「だから、こっちの被害はどうなんだって」
F「敵を上回る速度で兵員を補充すればそれでいい。ともあれ、張遼・張郃・徐晃に周泰たちを現地に残し、平原は曹操と高順で守る。次のターンは募兵と訓練と気力回復に努めるが、その次こそ劉備を降すぞ」
A「よし、やろう」
 だが、下邳の戦闘が双方にとって思いもよらぬものになるとは予想だにしていなかった。



次に進む