大航海時代2 プレイレポート 3

F「じゃぁ再開するが、リスボンかセビリアの造船所にヴェネツィアン・ガレアスが売ってないか見てきて」
A「ガレアス……あぁ、売ってた」
F「買えるな? 一隻でいいから買って旗艦とし、水夫を300人積めるよう変更。大砲は不要だ」
A「何か云いだしたー!?」
F「喜ぶと思ったんだがなぁ。海戦するんだよ、いよいよ」
A「冒険家じゃなかったのか!? いつになったらナイル川に向かうんだよ」
F「ちょっと先だ。話を戻すが、船内配置では運航に20パーセント回して、残りはすべて甲板。ただし、首都港の酒場でも一回では水夫を集めきれないかもしれないから、その場合はもう一方にも回って確保すること。また、軽ガレーの5人の方は売って足しにする」
A「視界の確保は旗艦じゃやらないワケだな」
F「そゆこと。できれば軽ガレーじゃなくてそっちもガレアスに乗り換えておきたいんだが、それは金を稼いでからだな。水夫がそろったらロンドンに向かうぞ」
A「初陣はイギリス艦隊か?」
F「オスマンの艦隊は、商船隊でも戦闘レベルが高くてな。えーっと、NPCの艦隊は大きく商船隊・戦艦隊・海賊と別れる。商船隊と戦艦隊はどっかの国に所属していて、これを潰すと所属国ににらまれる。海賊はフリーの、そして強力な艦隊だ。基本的には手を出さないのが無難」
A「他国ににらまれるのも避けるンじゃなかったのかよ……で、イギリスか」
F「イギリスやオランダは、戦艦隊でもそんなにレベルが高くないからな。とはいえ、まずは商船隊を相手に勝手をつかむが、こっちのレベルが低いうちは獲物も低いレベルの相手を選ぶこと。また、戦闘の直前に2番艦と3番艦の船長をチェザレーとジャンに変更する」
A「それは?」
F「戦場にいれば、実際の戦闘に参加しなかった船の船長にも戦闘経験が入るンだ。レベルが上がると能力値も上がるから、航海術の低い方から2人を積極的に戦場に出す。また、もちろん戦闘前にはセーブするように」
A「はいいンだが、ジャンよりアロンソの方が航海術低いぞ」
F「忠誠度が低いと船ごと逃げるンだよ……」
A「あー……じゃぁ、ファンやアフメットも戦場に出さないのが無難か」
F「賃上げ詐欺に応じないくらいの忠誠度になるまではな。勇気って能力値もあるンだが、忠誠度さえ高ければコレが低いアントニーでも逃げやしないから考えなくていいよ。ともあれ、商船隊を見つけたら重なるのではなく、半ドットずれたうしろから戦闘をしかける。これなら、相手の旗艦に背後から喰いつけるかたちで戦闘を始められるから」
A「お、おぅ……よし、届く位置から戦闘になったぞ」
F「ちなみに、届かないようならロードしてやり直した方が安全だ。で、旗艦に喰らいついたら一騎打ちをしかける。こっちの水夫が300人いれば相手の水夫に邪魔されることはないから、喰いつくのを最優先するように」
A「邪魔されると、どうなる?」
F「互いに水夫と船の耐久力を消費しての乱戦になる。こっちの艦隊は、旗艦しか戦える人数じゃないから、乱戦どころか向こうのターンになった時点で2番・3番艦は沈むと考えてくれ。特に軽ガレーは5人だからひと擦りでな」
A「殴られるどころかなでられても終わりだわな!」
F「砲撃なら、人数よりは耐久力に被害が及ぶが、実際のところあまり痛くない。何十門と大砲を用意してブチかます、としてもせいぜい5から10くらいだ。ガレアスならけっこう持ちこたえるから、その間に斬り込むという手段も取れる。ただし、斬り込み・砲撃・一騎討ち狙い、いずれも甲板の人数がモノを云うからな」
A「砲撃でもか?」
F「砲門より甲板に割り振られた人数が少ないと、少ない方までしか効果がないんだ。ちなみに、というかもちろん、砲弾も必要。食糧や水は艦隊全体で共有できるが、砲弾は積んである船でしか使えないから注意な」
A「ふむ。斬り込みってのは?」
F「一騎討ちをしないで、隣接した船で互いの甲板要員で殺しあう。戦闘レベル・剣技、そして人数で相手に与える損害と自分が被る損害は決まるが、一騎討ちに自信がないうちはコレで沈めるのも手段だ。云い忘れたが、勝利条件は相手旗艦の無力化。沈めるか、水夫数をゼロにするか、一騎打ちで提督を倒すか。取り逃がすというオチもあるが」
A「勝つ手段としては3種類だな」
F「一騎打ちで勝てば、こちらにも相手にも死者は出ない……向こうの提督は死ぬ(二度とゲームに出てこなくなる)こともあるが。水夫数をゼロにするには、こちらもある程度の被害を覚悟しなければならない。沈めると、その船は鹵獲できなくなる。となれば、一騎打ちで仕留めるのがいちばんなワケだ」
A「無用な血は流れない方がいいか」
F「なお、ピエトロのシナリオにおいてイベントでの強制戦闘は発生しない。ま、長々話したが基本は一騎打ちだ。今作での一騎打ちは互いにカードを出しあうもの。カードは『突く』『斬る』『強打』の3種で、1から9までの数字が振られている。もちろん、数字が高い方が効果が大きい。つまり、強い」
A「だろうな。それが、ひのふの……6枚?」
F「うむ。3種それぞれが最低でも1枚は手元に来るよう配られる。この中から1枚を選んで出すのだが、『突く』の裏は『払う』、『斬る』の裏は『受ける』、『強打』の裏は『よける』になっていて、裏返っても数字は変わらない。で、まずしかけた側の攻撃が起こり、次にしかけた側の防御ターン、つまりしかけられた側の攻撃ターンが起こる」
A「強いカードを攻撃にばかり使っていると、弱いカードで防御することになるのか?」
F「そゆこと。使って結果が出た直後に補充はされるから常時6枚は手札があるが、どれで攻撃しどれで守るのか、は考えるようにな。さて、攻撃は裏側の防御カードを出されると、数字を問わずに無効化される。『突く』9で攻撃しても相手が『払う』1を出したらノーダメージなんだ」
A「あー。相手が何を使ってくるか、ある程度読まないといかんのな」
F「相手が何で攻撃してくるか、は武器を見れば何とか読めそうにならなくもない。武器は刺突剣・曲刀・蛮刀・剣の4種に分類され、刺突剣は『突く』、曲刀は『斬る』、蛮刀は『強打』のダメージが大きくなる。剣にはそういう効果がないが、他の3つならそれを注意して防御する、のを心がけること」
A「今回の相手はシミターだから?」
F「曲刀だから『斬る』を注意するワケだ。が、NPCというかCPUは『受ける』を多用する傾向がある。体験談と思ってくれていいが、『受ける』には『突く』が、『よける』には『斬る』、『払う』には『強打』だとダメージが大きいンだ。初手は『突く』を試してみてくれ」
A「どれ、『突く』で8」
F「相手は『受ける』2……おー、いいとこ減らした」
A「よし、じゃぁこっちも『受ける』の4で……お、弾いた」
F「両方足して200のHPがあり、攻撃を当てるとダメージ分相手分の数字が減ってこちらのは増える。攻撃と防御を繰り返して10ターン(攻・防なので都合20ターン)経つか、どちらかのHPがゼロになると一騎打ち終了だが」
A「よし、仕留めたぜ」
F「上出来だな。負けたらゲームオーバー、勝つと戦後処理になる。まず、艦隊が所属する国の同盟港数と港の商業値で求められる国家経済力に見合った金貨と、プレゼント用のアイテムがひとつ以下もらえる」
A「プレゼント用のアイテムで、ひとつ以下?」
F「効果はあとで説明するが、戦利品としてのアイテムを持ってない場合があるンだ。主人公は20個までしかアイテムを持てないから、所持品がすでに20個あった場合ももらえない。何をくれるかはほぼランダムで、金貨は1700枚しか持っていないイタリアの戦艦隊が市場価格金貨10万枚の『金剛石の冠』を持っていた、なんて場合もある」
A「現金で持ち歩くのが不安だったんじゃないか?」
F「システム的なモンだからねェ。次に、鹵獲した船の収容作業。今回、イギリス商船隊は5隻で、一隻も沈めなかったから5隻全部もらえる。副官・会計士を含めて船長ではない航海士がいれば、だが」
A「カミやんまで含めて11人いるから、そこは大丈夫だな」
F「実際のところ、カミーロやエンリコ神父みたいな初期副官を会計士にしていると、戦後処理の後でひと手間挟むことになる。気にしなきゃ気にならない手間なんだが」
A「なにごと?」
F「鹵獲した船の船長には、その時点で船長を張っていない航海士が、仲間にした順で就任していく。今回で云えば、まず会計士の仕事放り出してカミーロ、アロンソ・ファンでチェザレーとジャンを飛ばしてダルテだ。つーことで、アロンソ・チェザレー・ジャンをアフメット・アントニー・ギャビン辺りと交代させる手間が発生するンだよ」
A「あー……副官でレベル上げして航海術を上げないと、船のスピードが出ないのか」
F「そゆこと。エンリコ神父は航海術の初期値が48だから、ジョアンは鹵獲のたびに人員の再配置が必須なワケだ。以前触れたヤコブも航海術は52だから、オットー辺りで早めにコイツを雇って会計士として使っていたら、まったく同じ事態になる。しかも、オットーは海賊稼業だから戦闘回数がバカにならない」
A「手間だろうなぁ……」
F「なお、会計士の話じゃないがいちばん厄介なのがカタリーナ。初期次席副官のアンドレア・ギージは航海術が世界最低値(もうひとりいるが)の44だ。主席副官のフランコ・サヌードも55なモンだから、カタリーナは戦闘で船を鹵獲するたびに、このふたりを船長から外す手間が待っている」
A「アロンソやチェザレーでも持て余し気味なのに、そんな数字は使いものにならんな!? 何か対策はないのか」
F「カタリーナとジョアンはホントにないが、他の主人公ならピエトロでいまやってる『会計士は最後に仲間にする』という対策があってな。ラウルも会計スキルは持ってるンだが、こいつは航海術76で許容範囲。残る最後の会計持ちアル・ファシも航海術67と、実は充分使えるレベル」
A「アロンソやチェザレーより高いじゃねーか。……つーか、仲間にしてないぞ、そいつ?」
F「レベルが航海2の戦闘3なんだ。ピエトロの場合、ちょっと上げてからでないと仲間になってくれない。ちなみに、この数字だと給与は最低でも月20枚を提示してくる。おまけに宿屋航海士」
A「ラウルかカミやんで我慢しねェか?」
F「そのふたりは船長として使った方が優秀なんだよ……。まぁ、とりあえず戦闘したら副官・会計士を含めて人員の入れ替えが必要、というのは覚えておいてくれ。で、船の鹵獲が終わったら次は積み荷だ。水・食糧・資材・砲弾と、積んでいたなら交易品を接収できる」
A「資材の話は聞いてなかったよな?」
F「あぁ、戦闘やアクシデントで船がダメージを受けた場合、上陸して修理するのに使うんだ。3隻なら20くらい積んでおいた方が安全だが、買うと高いのでスルーしてた。ちなみに、砲弾は使わないからもっとガン無視してた」
A「この野郎。20でいいのか?」
F「それ以上のダメージを受ける事態になると、数字的に少なくとも一隻は船が壊れてて、修理もできない事態になってるはずだ。今回の積み荷の中に資材もあるだろうから、20くらいもらっとけ。で、交易品→食糧→水の優先順位で鹵獲した船にも積み込んでいき、残りの資材と砲弾は廃棄していい」
A「この辺りは売れないんだったか」
F「水・食糧も含めて、出港所で補給できる物は下取りしてくれないよ。それが終わったら負けた提督の嘆きが入って、戦闘は終了になる。相手艦隊の規模に応じた海賊名声が得られ、相手の所属国への貢献度が下がる」
A「貢献度?」
F「主人公のステータス画面で確認できるが、自分の所属国を含む6国への貢献具合だ。全部ゼロから始まるが、戦闘に勝ったり同盟港を増やしたりすると自国への貢献度は上がり、相手国への貢献度が下がる。マイナスの表示な赤字で25を超えると、相手国の同盟港で施設に入るたびに兵士に捕縛される危険性が出るから副官が注意を促してくるな」
A「前に云ってた奴か。気をつけないとな」
F「ただ、そもそもイタリアとオスマンは断絶してるから、ピエトロはオスマンの同盟港には入れない建前になってる。このため、夜の間に入り込んでしまえば、日中に港内を闊歩していても兵士は来ないという、本末転倒な事態になるンだよ。アルがイタリアの同盟港に入る場合も同様」
A「笑い話だなぁ……」
F「戦後処理の話に戻るが、戦場にいたピエトロと他船長2名は戦闘レベルが上がっていると思う。確認して」
A「あいよ。えーっと……あぁ、確かにピエトロは4レベルで、チェザレーとジャンは3レベルになってる」
F「戦闘レベルが上がると、魅力を除く能力値6つが0から2上がる。そもそも上げる方法がない魅力はともかく、ピエトロは剣技、チェザレーとジャンは航海術が、それぞれ2ポイント上がっていなかったら、戦闘前のセーブデータをロードして戦闘そのものをやり直すこと」
A「過酷だな!?」
F「欲を云えばピエトロは航海術と直感も上がってくれないと非効率なんだが、航海術と統率力・知識は航海レベルが上がったときに0から4上がることがあるから、そこまで求めない。ただし、そっちのレベルアップ時には欠かさないように。また、複数レベル上がっても能力値は1度しか上がらない」
A「えーっと?」
F「今回、ピエトロの戦闘レベルがまとめて3つ上がったが、だからと云って剣技は最大6ポイント上がるワケじゃない。レベルアップは1度で処理され、上がっても2ポイントだ。相手のレベルがこちらより高いと経験値も多くて、一度に5も6も上がる場合があるが、それだと能力値が低いままでな」
A「レベルの低い相手を選べと云ってたのはそれか……」
F「航海レベルについても同じことが云える。セイロンにアンブロース・エーインガーという航海レベル1の航海士がいるが、コイツを雇ってそのまま船に乗せリスボン辺りに無寄港で連れ込んだら、一気に7か8レベルは上がるが、能力値は1回しか上がらない。レベルの低い航海士を仲間にした直後は、こまめな寄港を心がけよう」
A「うーっす……ん、チェザレーもジャンも2ポイントずつ上がってるな。ピエトロは、航海術と直感は2ポイントで剣技が1ポイントなんだが」
F「……………………可!」
A「そう云ってくれると思ったよ」
F「悔しいけどね! まぁ、能力値までチェックしたら、船長を含む役職を変更して、鹵獲した船の船内配置を変えておく。戦闘終了時点で生き残っていた水夫の20パーセントは鹵獲した船とともに回収できるが、ベース人数の2割で十全に動く船はガレアスだけだ。スピードも出ないし船長はレベルが低いが、それでも近くの港まで急げ」
A「うーっす。えーっと……アントワープだな」
F「積み荷に交易品があった場合が問題でな。どうせ元手はかかってないんだから利益度外視で、近くの港で売っていいんだが、交易品を売ると港の相場が下がる。となると、鹵獲した船の売却益も下がることになる」
A「あー……とはいえ、船から先に売るワケにもいかんだろ?」
F「ガレアスとラ・レアルに分配して納まる量ならそれをやってもいいが、となると水はともかく積んでた食糧を廃棄することになるからなぁ。利益と経験値で考えるなら、交易品があったなら鹵獲船は別の港で売るのも手段だ。戦闘が終わったばかりでも、近くにカモれそうな商船隊がいたなら、利益考えずにさっさと売り払って襲うべきだし」
A「回数こなした方が利益にも経験値にもなるだろうけど、そうまでして冒険しないで戦闘する理由は?」
F「大きくふたつ。まず、発見物の中には水夫が減るものもある。怪物に襲われたり、原住民の居住区に留まったりでな。この人的被害は戦闘レベルと剣技が高ければ減る人数が抑制でき、戦闘レベル25の剣技100ならゼロに抑えられるンだ。冒険者の場合でも、戦闘レベルと剣技は高い方がいい」
A「発見物の探索を繰り返すゲーム内容だから、減る人数もバカにならんのか」
F「もうひとつ。名声が高くなると所属国の元首に呼ばれて勅命を与えられることがあるが、これは本筋で求められる名声でなくてもいい。バカ正直に冒険名声を上げて、イタリア総督から『発見物よこせ』なんて勅命を受けたら、献上した発見物の冒険名声は得られなくなるから、最悪の場合クリアできなくなる危険性があるンだ」
A「洒落にならんな!?」
F「冒険家はパトロンに逆らえないが、そのパトロンが元首ではなおさらだ。というわけで、最初は海賊名声を上げるのが無難。交易名声と違って多額の現金は必要ないし、限りある発見物とは違って他国の艦隊がいなくなることはない。海賊稼業なら初期投資だけで稼げて、しかも一度か二度の戦闘でその初期投資も回収できる」
A「まぁ、確かに……事情があってやってるからには、逆らえんか」
F「素直でよろしい。とりあえず、最初の勅命が来る海賊名声500を目指してくれ。もう一回くらいで届くと思う」



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