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大航海時代2 プレイレポート 1
F「僕が光栄(現コーエーテクモ社)のゲームで最初にプレイしたのって、大航海時代2なんだよね」
A「意外だな? 三國志シリーズじゃなかったのか」
F「どーしてもお高いからねー、あそこのゲームは。じゃけぇ手を出すのは控えてたンだけど、ステで外伝が出たときに我慢できなくなって、本伝とまとめて買いこんだ」
A「いや、俺と視聴者の皆さんが意外だと思ってるのはそっちを買った理由じゃなくて、三國志シリーズを買ってなかった理由なんだが。大航海外伝が出た頃ってことは、三國志シリーズは6くらい……あぁ、納得」
F「悪意はありません、念のため。つーことで、掘り出してきたSFC版大航海時代2」
A「それこそステかサターンのじゃないのかよ」
F「確か値崩れしてたンだ。最後にやったセーブデータが残ってたが、ピエトロさんだな」
A「イタリアの冒険家だったか? 外伝で若い嫁もらった」
F「うん、そのヒト。新大陸の大西洋岸には一切上陸しないでクリアしてるな」
A「待て。できるのか?」
F「このゲーム、移動した範囲は世界地図に表示されるんだよ。ほれ、カリブ海の西側除いて大西洋はノータッチな世界地図。その分、太平洋はコンプリートしてあるが」
A「何だかなぁ……まぁいいが。主人公誰だっけ」
F「本伝なら6人それぞれの物語だよ。とりあえずで手を出すなら冒険家のエルネストか海賊(正確には軍人)のオットーがいいと思うが、メイン主人公のジョアンは初心者殺し、商人のアルはムスリムだから避けとけ」
A「そこでイスラム教徒避けるのがいかにもお前らしい」
F「冗談抜きでアルには一度も手を出してないんだよな、オレ。カタリーナも軍人崩れの海賊だが、初心者向けとは云いがたい。ピエトロがどうなのかは微妙だが、体験してもらおうか。アキラ、スタート」
A「俺かい。えーっと、名前は変えられるがそのままでいいな。ジェノヴァからで……借金持ち?」
F「あぁ、最初からピエトロは資産がマイナスなんだ。ただし、イベントを進めると帳消しになるから気にしなくていい。とりあえず、本人が逃げ惑うままに進めるといい」
A「えーっと、オトモダチ発見。何か頼りなさそうなカミーロさん? と合流して……出港か」
F「目的地リスボンは、このゲームにおけるポルトガルの首都港。イベリア半島の西岸に位置するから、ジブラルタルを抜けて行くことになる。食糧はギリギリだろうけど、それくらいの世界地理はいくらアキラでも把握してるね?」
A「どこまで俺をバカにしてるんだ、お前は。何とか……到着。で、フェレロさんち?」
F「町の右上辺りの邸宅。1(正確には無印)の主人公レオン・フェレロは、父親を亡くしてから一代で財を成した。で、いまや公爵となったレオンは息子を放逐同然に海へと送り出したので、心配した母親(ポルトガル王の娘)が、ジョアンの身を案じてピエトロを雇い入れ、陰ながらジョアンを助けてくれるよう依頼してきた、というオハナシ」
A「借金は帳消しになった、と。ついでにアイテムもらえたな」
F「レオンが当時使ってた物品だそうだが、そんなモン手放していいのかね? ともあれ、ここからはフリー移動になる。各主人公には、冒険・交易・海賊名声で決められたものが決められた数字に達するとイベントが発生するが、ピエトロの場合は冒険名声だ。交易名声を上げて自力で借金を返してもイベントは進まんぞ」
A「返せるんだ?」
F「フェレロ家に顔出した時点で、それまでに溜めこんだ資産もチャラになるがな。まぁ、とりあえずは資金調達だ。酒場でブラックジャックして金貨1万枚ばかり稼いでこい。カモられないように、勘と度胸で稼げ」
A「あいよー。……もう勘弁してください、とか云って逃げられたが」
F「金貨10万枚以上まき上げると云われる台詞だな!? どれだけ稼いだんだ、お前は。ともあれ、全額を銀行に預けたら500枚だけ下ろし、教会にそれ全部寄付する」
A「何事だよ」
F「教会に『所持金の1割以上』を寄付するとマスクデータの運が上がるんだ。これが低いと暴風雨に見舞われたり、高いと発見物を見つけやすくなるから、ピエトロでなくても早めに高くしておく必要がる。10回繰り返せば最大値の100になるから、少し時間はかかるが最初に済ませておくこと」
A「それなら、金貨10枚だけ持って1枚ずつ寄付しちゃいかんのか?」
F「3つの理由で不可。まず『所持金の1割以上』と『所持金全額』とでは後者のが運の上昇値がいい。また、金額が少なすぎると運の上昇値もよろしくない。さらに、ピエトロの初期値は他の主人公たちより心なし低いンだ。ジョアンなら最初に、教会でもらえる金貨1000枚をそのまま寄付すれば最大値になるンだが」
A「ピエトロだと5000枚はかかる、か。じゃぁ、銀行と教会を往復するか」
F「リスボンにはないンだが、占い屋さんで運は確認できる。仲間にしている航海士の運と忠誠度も大まかに聞かせてくれるが、正直、ピエトロシナリオでもなければ入らない施設でな」
A「そりゃ、すべての航海士のデータを記憶してるお前なら頼らんでよかろうよ」
F「そういう意味じゃないンだが『何という幸運……』と云われるようになれば大丈夫だ。ちなみに、教会は24時間営業だが銀行は20時で店じまいだから、日が暮れたら宿屋で朝まで待つか、あるいは酒場で小金稼ぎしてろ。なお、経験談だが金髪で鼻ヒゲの相手は回避するのが無難」
A「あいよー。……よし、2日かかって終了。それにしても、リスボンの銀行って午前4時に開くのな」
F「この世界の銀行はヴェネツィアの商人が仕切ってるから、全世界で4時からだよ。あぁ、云い忘れた。リスボンの宿屋には、航海士のアロンソ・メンドーサがいるから雇っておけ。ただし、月給は金貨10枚を提示するまで断る」
A「値切るんだな。酒場にも、何人かいたみたいだけど」
F「主人公たちを含む、すべての航海士には航海レベルと戦闘レベルが設定されていてな。これが高いほど、当然だが高いサラリーを求められる。なので、雇うのは両方のレベルが2以下の航海士を中心とする。それなら、月給は最低の10枚に抑えられるから。ただし、ピエトロで云うとカミーロみたいな初期副官は20枚で固定だが」
A「下げられない?」
F「SFC版でなら給与は変更できるが、下げるのはさすがに文句を云われて拒否られる。というか……まぁ、それはあとで触れよう。とりあえず、役職変更でアロンソを副官、カミーロを会計士に任命すること」
A「それは?」
F「副官が測量スキルを持っていると、港と港の間を自動で移動できる。航海経験値も会計士や無役に比べて多めに入るしな。ただし、3とは違って戦闘中の一騎打ちを代わってくれたりしないのでそこは注意な」
A「はいはい。つまり、測量スキルを持っている航海士をあてるのがいいんだろうけど、アロンソ持ってないぞ?」
F「どうせ自動移動なんか使わんからなぁ」
A「何のための副官だ!?」
F「ちょっと経験値が多くて、港への出入りで顔を出すくらいだから、基本的にはレベルを上げたい航海士を当てる役職なんだ。だので、この時点では誰でもいい。しかし、会計士は会計スキルを持っていなければ意味がない。こちらは、船を含む物品の購入時に値切ってくれる役職で、繰り返すが会計スキルが必要なので、こっちはアロンソじゃダメ」
A「スキル何も持ってないモンなぁ、アロンソ」
F「というか、初期時点で仲間にできる航海士で、会計スキル持ってるのは6人+2人。この6人のうち、2人はレベルが高すぎて仲間になってくれない。云い忘れていたが、仲間にできるかは相手のレベルを上回っている必要がある。ピエトロの初期値は航海4の戦闘1レベルなので、合計値4までの航海士しか仲間になってくれないんだよ」
A「両方2レベル以下にするって方針はそれが原因か。アロンソ、両方1だしな。何レベルいるんだ?」
F「アレキサンドリア在住のベルナルド・ゴメスは航海14の戦闘12だ。本伝の主人公で云えば、エルネストは航海11の戦闘1、オットーは航海10の戦闘12、カタリーナは航海8の戦闘10、ジョアンとアルは両方1レベル」
A「つまり、初期値でゴメスを仲間にできる主人公はいない、と」
F「そゆこと。もうひとりのピリー・レイスに至っては航海60の戦闘50だ。見なかったことにしたくなるな」
A「何者だ!?」
F「化物。もっとも、レベルの割に能力値は低いと云わねばならんが、仲間にするのは諦めとけ。ヤコブ・ワルウェイクも航海5の戦闘3と地味に高く、ピエトロ以下の3人ではレベル上げしてからでないと仲間になってくれないし、ザガノス・ベイはレベルこそ2の1だがカイロ在住。スエズ運河がないこのゲームでは、たどりつくのもひと苦労だ」
A「地中海がスタート地点ではなぁ……」
F「厳密に云えば地中海から出港するのはピエトロだけで、アルは黒海、ジョアンとカタリーナは太平洋、エルネストとオットーは北海なんだが、なおさら遠くなるだけだな。ちなみに、外伝ではヤコブがイベントの都合で海賊になっていて、会計持ちの航海士が追加されている。所在地はザイトン、3で云う福州だが」
A「なおさら遠いじゃねーかっ!?」
F「つーことで残りの2人のどっちかを雇うのが望ましいが、実はそれらとは別に2人いる。ジョアンシナリオでのみ仲間にできるエンリコ神父と、ピエトロシナリオでのみ仲間になる我らがカミーロだ」
A「持ってんのか、カミやん」
F「だいぶ優秀なんだが、実はちょっと扱いにくいのが本心だったりする。まぁ、神父よりはマシなんだが……つーことで、ピエトロは会計士を急いで確保する必要がない。とりあえずはカミーロを会計士にして、造船所に向かえ。あぁ、その前に銀行からある程度の現金を下ろしておくこと」
A「船屋さんか? いきなり行って何するんだよ」
F「ほしいのは中古船の軽ガレーだ。売ってたらいまの船の荷物と船員を軽ガレーに移して、旗艦は売っていいぞ」
A「いいのかよ、乗り換えて!?」
F「ピエトロに限らず、海賊じゃない4人が最初に乗るカラベル・ラティーナは必要な船員が10人で、推進75の旋回(小回りのよさ)90だ。対して軽ガレーは必要船員5人なのに推進85の旋回100、それなのに詰める物資は同量だからな。いわゆる上位互換という奴だ」
A「いいんだな、乗り換えて。だが、リスボンには売っていませんでしたー」
F「じゃぁ余所で探すが、旗艦の積載量を変えておこう。ラティーナであれ軽ガレーであれ、戦闘しないっつーかできるスペックじゃないから、最初から確保されている大砲を詰むためのスペースも荷物置き場にしてしまう。ただし、船員は雇うのにも金がかかるので、乗員数はそのままで」
A「はいはい」
F「また、船内配置も変えておく。いま旗艦には20人の水夫がいるので、運航には必要人数を満たせる50パーセント、残りは視認にまわす。視認は船の周りに目を配らせ、港や集落を発見するのが役割で、もうひとつの甲板は戦闘員だ。繰り返すがこの小船では戦闘しないから、運行と視認だけでいい。船内配置は造船所でなくても変えられるが」
A「戦闘することになったら甲板にもまわさなきゃならんワケな」
F「そゆこと。その辺まで済んだら、出港所で補給だな。水と食料は同じ量を積むのではなく食糧を多めに積むこと」
A「てェと?」
F「水は港に入らなくても、どこかに上陸して探せば見つかるんだ。だが、食糧は現地調達……できなくもないが、むやみには頼れない。また、発見物を見つけるのにも食糧が必要になる場合がある。その辺はいずれ、実際に冒険航海し始めるころに確認するが、とりあえずは給与変更だな」
A「カミやんのを下げるのか?」
F「いや、試せば判るがカミーロのような初期副官は、すでに忠誠が最大値でな。『水臭いぜ、ピエトロ』みたいなことを云っていじらせてくれないンだよ」
A「ありゃー」
F「つーことでそっちはさておきアロンソな。月給は金貨10枚で雇ったが、19枚を提示する。システム上、ひとケタの金額は切り捨てられるので、昇給した事実はあるのに給与は金貨10枚のまま、という事態になる」
A「払う金額は増えないのに、アロンソからの忠誠心は得られるのか」
F「そゆこと。なので、アロンソが『気を遣わないでください』と云うまでそれを繰り返せ」
A「出港前に忠誠を最大にしておく気か!?」
F「うん」
A「うん、じゃねー!」
F「このひと手間が何かと大きいんだが……まぁ、気が済むまでやったら出港していいが、いま何時だ? ゲーム内」
A「えーっと、19時30分」
F「じゃぁ宿屋で一泊してこい。出港した時点で一日分の水と食糧が消費されるが、その直後に日付が変わったらこれまた一日分減るんだ。4時間30分で2日分喰われちゃ不経済だからな」
A「ホントに細かいことまで気にするね、この雪男は」
F「2ではヒマラヤに近づけないから、発見物に僕はおらんけどな」