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江戸を食す」蛸を茹でる・煮る

 

「江戸を食す」蛸を茹でる・煮る

魚屋・スーパーで店頭売りされているたこは時には固くて、歯切れが悪い経験を

お持ちかと思います。

江戸前の鮨屋では二通りの仕込み方があります。

動いている活蛸を仕入れする。胴(頭ではない)をひっくり返して根元から切り

落とす。

その後塩でゴシゴシとこすりぬめりを取ります。

●茹でる方法

焙じ茶(ほうじちゃ)を煮出し、水を沸騰させ、塩を塩梅よく入れます(ショッ

パイ・辛いは駄目)

その中に焙じ茶いれると、紅茶色になります。煮立ったら蛸を足から入れます。

蛸は茹でると真っ赤になりますので焙じ茶は地味な色にする為に使うのです。

最初は足が巻きついてきますが約30分間茹でますと足が伸びてきますのでその

時タイミングよく火を止めます。

茹でた蛸は煮汁が冷たくなるまで鍋から出さずにそのままにして置きます。そう

しますと柔らかく仕上がります。

●煮る方法

桜煮と言いまして日本料理からの伝承されている仕込みです。

沸騰した湯に足をくぐらせる。別の鍋に酒と水をいれ沸騰させる。煮立ったら足

から入れる。ザラメ・醤油・小豆

入れる。沸騰したら弱火にして3時間(蛸の煮上がり状況を見て時間調整をする

1時間〜3時間)コトコトと煮る。こまめにあく抜きをする。火を止めたら煮

汁が冷たくなるまで鍋から出さずにそのままにして置く.大体4時間で冷めます。

当店は桜煮で仕込みしております。

柔らかく、色つける煮る方法はこのように茹でる、煮る方法で多少の違いはあります。

「蛸を洗って大根で叩きますと柔らかく煮あがります・・・・・。」とは嘘でして、何

の役に立ちません。

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