ある有名な歯の先生がいました。その先生は、歯が悪かったら身体がどうなっていくかを調べました。人間で調べることができないので、人間に近いサルを身代わりにして調べました。 |
|
まず、三匹の子ザルを連れてきました。 |
|
●
●
●
|
一匹は歯が全部そろっています。(Aのサル)
二匹目はかわいそうですがよく眠らせておいて、右側の上下半分の歯を抜いてしまいました。(Bのサル)
三匹目は上の歯を全部抜いてしまいました。(Cのサル) |
|
この三匹のサルを育てることにしました。
最初はリンゴを与えました。 |
|
●
●
● |
Aのサルに与えたところ喜んで全部食べてしまいました。
Bのサルに与えたところ、なかなかたべれません。
そこで、このサルには細かく切って食べさせました。
Cのサルに与えたところ全部食べれません。このサルには、リンゴをすって食べさせました。
こうして、三匹のサルにほしいものを形を変えてたべさせました。やがて、三匹とも同じように立派な身体に成長して、身長も体重もほとんど差がありません。歯が悪くて、かむことができなくても、良く世話をして、十分な栄養分を与えてやれば、同じように育つことがわかりました。 |
|
そこである日、三匹のサルに綱渡りの芸をやらせました。 |
|
●
●
● |
Aのサルは、上手に全部渡ってしまいました。
Bのサルは、 半分位まで渡ると落ちてしまいました。
Cのサルは、上がるとすぐ落ちてしまいました。
こうして、色々ことをやらせましたが、Bのサルは何をやらせても半分位までしかできず、Cのサルは何をやらせてもできません。 |
|
それからしばらく経ったある日、一匹のサルが死にました。 |
|
|
それはCのサルでした。かわいそうなので、何故死んだのか色々調べてみたら、脳みそが歯を抜かれた子ザルの時から大きくなっていないことが、わかりました。
びっくりしました。
それから、しばらく経って、また一匹のサルが死にました。
Bのサルです。調べてみると、脳みその左半分が良く育って、右半分は子ザルのときからあまり大きくなっていませんでした。
Aのサルは元気で長生きしました。
|