「障害」を認める
母子サークルに通っている頃、子どもに障害があることを役所に申請すると、いくつかサービスが受けられることを知りました。
初めに愛護手帳(療育手帳のこと)の申請から。
通い慣れた児相の一部屋で、検査が行われるのです。検査の時間まで、近くの田んぼを散歩したっけ。稲刈りが終わった後の田んぼを走り回ったり、辺りを適当に歩いてみたね。
ここの母子サークルに通う前にも同じような検査がありましたが、この時は「中程度の発達の遅れ」の診断でした。サークルに通ってるうちに、遅れは取り戻せると思ってた頃です。
この時の判定は「A判定」つまり、重度の遅れだということです。半年過ごして来て、ほんの少しですが、気持ちがわかるようになったと思い始めた時でした。「すばる君自体が、後退したのではなく、半年経って月齢が進んだのに、それ相応の発達がみられないから」とのことでした。役所に申請して受けられるサービスの一覧表ももらったかな?
児相を後にして、昴の手をつないで歩いていたら、後から後から涙が流れました。「重度の障害」...この言葉が重くてつらくて。こんなに可愛いのに!この先どんなつらいことが、この子の人生に待ってるんだろう。...そんな気持ちだったのかな。
三日後が誕生日でしたが、ケーキをかこんで誕生祝いをしてもこの子にはわからないんだ、上の子ども達と当たり前のように楽しく過ごして来たことが、この子とはできないんだ、と思ってました。
役所に一つ一つ書類を出す度に、「障害」の文字が目に刺さるようでした。市と県では管轄が違うからと、役所を往復したり。当時は車が一台だったので、電車、バスと乗り継いだりしました。
現在は、何度か申請して恩恵も受けているので、すっかり気持ちは楽になりました。
障害のある子どものケアももちろん大切ですが、(もちろん全ての子どもは大切!)、それを受け入れる親のフォローがもっと大事だよなあ、と思うんです。