河野勲の岩国ノート

 〔50〕核攻撃機能 1984/10/14

アジアで最も危険な存在に

 『航空ジャーナル』(九月臨時増刊号)の「アメリカの核兵器」の九十三ページに、現用核搭載可能航空機一覧表がある。その中の「アメリカの海軍/海兵隊機」をみるとつぎのようになっている。

 
     *B28、B43、B57、B61は核爆弾の種類。
     *B28×2、B43×2、とあるのはB28なら2個、B43なら2個搭載のこと。
   ◎Fー4ファントム=核兵器搭載能力なし。
   ◎F−14トムキャット=核兵器搭載能力なし。
   ◎F/A18ホーネット=B57×2、B61×2。
   ◎A4Mスカイホーク=B28、B43、B57、B61×3。
   ◎A6Eイントルーダー=B43×6、B57×3、B61×3。
   ◎A7Eコルセア=B43×2、B47×2、B61×2。
   ◎AV−8Aハリアー=核兵器搭載能力なし。
   ◎AV−8BハリアーU=B61×1(推定)。
   ◎B−3オライオン=B57×3。
   ◎S−3バイキング=B57×2。
   ◎SH−3シーキング=B57×1。
   ◎SH−60Bシーホーク=B57×1(推定)。

 これをみると新しく配備される F/Aホーネット、AV−8Bハリアーはすべて核搭載機である。
 現在岩国基地の米軍機は・・・。
 *MAG−12(十二飛行大隊)=A7コルセア12機(海軍所属でA4Eと六月に交代したがAV−8Bと配備されるまでのつなぎと思える)、A6Eイントルーダー12機、OA4Mスカイホーク8機、A6Eイントルーダー4機(電子偵察機)。
 *MAG−15(十五飛行大隊)=F4J、〜合わせて14機、RF4B4機(写真偵察機)、これに基地司令部所属のUC12ピーチクラフト2機、CH46Dへり2機がいる。 
 これがA7に代わってAV−8B、F4に代わってF/Aホーネットが配備されれば、岩国基地の主要航空機は全機核搭載可能となる。
 毎年おこなわれている「米韓」また「米タイ」と同時に日米合同演習は、陸、海、空にエスカレートしている。
 岩国をホームステーションとして極東、東南アジア、インド洋まで展開する。唯一の海外派遣部隊、海兵第一航空師団の岩国基地はこんごアジアのもっとも危険な存在となるであろう。

                                                                 (おわり)

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