2017年7月分
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2017.7.18(火)

毎日息も絶え絶えなのですが、
とりあえず昨夜は近所のセブンに駆け込んで
ぎりぎりでジャンプ50周年展の前売り券を確保しました。
あぶなかったー!
夏の最中に古い友人と一緒に満喫する予定です。
うふふふふ!楽しみ!

***
6月の時点でもうかなり夏バテがひどかったんですけど(……)
ふとこのあいだ思い立って何でもかんでも酢漬けにして食べまくってみたら
なんだか元気になってきました。すげえ!
豚肉(ビタミンB)食べまくっても効果なかったのに!
これからは小宇宙を燃やしたい時には酢を飲んでみようと思います。
ガソリンのように。がぶがぶ。


2017.7.6(木)

(前回の続き)
それで「男性同士の熱烈なダンス」つながりの話題なんですけど、
実は最近、図書館の古い本を読んでいたら、
「ブズーキの調べとアポローン」というタイトルの特集記事を見つけました。
おっ、ギリシア!と思ってそそくさとチェックしてみたところ、
中身はギリシアの踊りである「シルタキ・ダンス」について書かれたものでした。

その中に、このような文章が存在していたのです。

「シルタキは、二人あるいは数人が腕を互いの背中に回して組み合い、
一列に並んで踊る。大ぜいだと輪になる。
が、男女混成などでなく、いきのピッタリと合った男二人なのが素晴らしい」


!?

……ア、アルゼンチンタンゴだけじゃなかったのか!
ギリシャのシルタキ・ダンスも、男同士で踊るのが本式だったのか!
さ、さすがテーバイの神聖隊を生みだした国。
神話(公式)がアポロン×ヒュアキントスを推してる国。

しかし、よく読んでみたらすごいのはギリシアだけではありませんでした。
この記事を書いている大学教授のかたご自身(男性)も、なかなかのものでした。
だって何気にさりげなく、「男二人なのが素晴らしい」ときたもんだ。
いいっすね。教授。ちょっと飲んでみたいね。こういう教授。
飲みながら色んな小話とかネタとか仕入れてみたいっすね。
……とか思っていたら、記事中ではさっそく教授の小話が炸裂するのでした。

「シルタキ・ダンスは、(略)外国人観光客を対象とするために俗化しており、
地方に純粋なかたちが保たれている。(略)
私には(略)アポローンの聖地デルフィの、
山裾を下った村のひなびた店の情景が、格別、印象深い。
こういう店の弾き手や踊り手には、たまに、男が見ても瞠目する、
アポローンを彷彿とさせるような美青年がいることがある」

そ う な ん だ 。

さっそく挿入された教授の小ネタ、いきなりアクセル全開です。
そ、そうなんだ。そうなんですか。なるほど。
ギリシアの片田舎の昔ながらの居酒屋に、ギリシア神話のような美青年が。
そしてシルタキ・ダンスを踊るのか。男同士で。……なるほど。
教授、ぐっじょぶ。
そんなレアな小ネタ、よく公的出版物に書いてくださった。

しかもこのシルタキ・ダンスが、これまたアルゼンチンタンゴと同様に、
やたらと熱い背景を持った熱いダンスらしいのでした。
教授によると、ギリシア人が祖先から受け継いだ「英知」の裏には、
「荒々しくて、沸々と煮えたぎる根源的ないのち、それの幾重もの屈折が
秘められている」
のだそうです。なんかもう全然よくわかんないんですけど、
とにかくやたら熱くて濃厚でシリアスだということだけは間違いありません。

「そういう抑圧されたものすべてを、現代のギリシャ人は、
ブズーキの弾奏とシルタキの所作がしだいに盛り上がり、最高潮に達すると、
忘我の陶酔境の中で奔出させるのである」


そ、そうか。忘我の。しかも陶酔境。
忘我の陶酔境の中で奔出。
すげえな、シルタキ・ダンス。
そいつを男同士で踊るのか。
本当に、アルゼンチンタンゴに勝るとも劣らぬ感じだな。
両者がっぷり四つで一歩も譲らず、まさに千日戦争といった趣である。
あと地味に、教授もすげえ。(笑)

この記事を読んで以来、私のなかで近現代ギリシアと古代ギリシアが
割と一直線でつながった、かもしれません。
うむ。さすが、テーバイの神聖隊を生んだ国である。
よく知らんけど。

(なお引用元の記事タイトルは、白石浩一・著「ブズーキの調べとアポローン」。
1986年に朝日新聞社から発行された『シリーズ・グラフ文化史 楽器の博物誌』所収です。
あっそういや今気づいたけど1986年ってこれほぼ星矢が始まった年じゃん。すげー!笑)


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