■指定グレード以下のオイルを使うと?

A.交換サイクルを早くしてもカバー出来ません。
指定のグレード以下のオイルとは、低いレベルのオイルと言うことになるでしょうか?
例えばこの様な場合、指定オイル使用時に比べて、オイルの性能が低いために劣化が早くなり、その結果エンジンの摩耗、サビ、汚れなどの損傷が早まる事が考えられます。
この傾向はオイルの交換サイクルを早くしたとしても回避する事は出来ません。オイルの劣化が早くなることで粘度上昇が起これば、燃料消費量も増加します。
指定の粘度以外のオイルを使用した場合、 より高粘度の場合では、始動性、高速性、燃費が悪化する。 また逆に低粘度のオイルでは、始動性、燃費はよくなりますが、高速性能と耐焼き付き性能に問題が起こります。


■高粘度オイルの場合
メリット デメリット
高負荷時の優れたエンジン保護性能 低温始動時の油圧立ち上がりの遅れ
高温下での油膜保持性能 低温時の始動性悪化
高回転時の油膜安定性 全回転域でのレスポンス低下
※高粘度オイルで言える事は
各状況下での優れたエンジン
保護性能が目を引きます。


■低粘度オイルの場合
メリット デメリット
低温始動時の油圧立ち上がりが早い 高負荷時のエンジン保護性能の低下
低温時での始動性が良い 高温下での油膜切れ
全回転域での優れたアクセル応答性 高回転時での油膜安定性
※低粘度のオイルの特徴は、
優れた始動性とレスポンスの
向上及び燃費改善などがある
でしょう。

この様に一概にエンジンオイルが硬い柔らかいと一言でいっても、その状況は多種多様。
例え高粘度のオイルだからと言っても、必ずレスポンスが悪くなるか?といっても決して一概には言えないのです。古くて使い込まれたエンジンなどでは、ピストンクリアランスやその他の機構のクリアランス(隙間)が大きくなり過ぎているので、高粘度のオイルでなければ、その隙間を密閉することが出来ないなどの不都合が出てきます。なので古い車などの場合は、通常よりもかなり固めのオイルの方が調子が良かったりします。
上記の内容はあくまでも簡単に解り易い範囲での事。他にも色々な”+(プラス)” ”-(マイナス)”があります。何せ、車をチューニング(調整)するなかで一番難しいのはオイルと言われるくらいですからね。

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