■ショップが交換を断る訳は?

A.堆積した不純物をかき混ぜて不具合を誘発する可能性が・・・。
カー用品店やガソリンスタンドなど、交換を推奨しているショップでさえ多走行車となると「お断りします。」となるケースが多いでしょう。
皆さんは、多走行車こそ交換が必要と考えるほうが自然だとお思いの方が多いのではないでしょうか?
しかしそうする事により、トラブルを誘発する可能性が非常に高いという現実を、皆さんはご存知でしょうか?

さて、走行距離が多い車がATFの交換を求める理由の多くは、変速(シフトチェンジ)時のショックが増したが故の調整、クラッチディスクの滑りなどの不具合が発生した場合がほとんどでしょう。
この様な場合、例えば中古車購入で過去のメンテナンス歴が不明というケースや、新車から一度もATFのメンテナンスを行っていないなどの理由で、クラッチディスクやブレーキハンドの摩耗、スラッジの大量堆積がみられることが多く。このような場合はATFの交換によって逆に長年の間に堆積した摩耗粉やスラッジ が、油圧系統や隙間に入り込み、作動不良などの新たなトラブルを助長し誘発する事がままあるのです。
多走行車の交換を拒否するショップの多く
は、この事を知っているから倦厭(ケンエン)するのです。
大きなシフトショックを緩和したいという要求をATF交換に頼ると、思わぬトラブルを誘発する事になりかねません。
多走行の中古車を買うオーナーとして慎重な対応が必要になります。




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