月岡雪鼎 筒井筒図 1幅  絹本著色 江戸時代
 月岡雪鼎(1710〜1786)は、近江国(現在の滋賀県)日野出身の画家。京狩野家に画を学んだ同郷の画家高田敬輔の弟子。大坂に出て、絵本の挿絵、美人画、春画などでその名が知られ、大坂における風俗画系の祖と位置付けられている。豊麗な濃彩による人物表現は、艶やかさを感じさせることで知られている。
 風俗画家として知られている雪鼎であるが、現存作品は、むしろ和漢の古典に題材を取った人物画が多く、本図もそのような作品の一つである。

 『伊勢物語』第23段の「筒井筒」の情景を描いた作品である。本図と類似した図様の作品が、東京国立博物館にある。
部分1  部分2  部分3  落款・印章

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