清原雪信 王昭君図  1幅  絹本著色 江戸時代
            清原雪信(生没年不詳)は江戸時代前期に活躍した女流画家。 狩野探幽門下の有力画家として知られる久隅守景と、探幽の姪お国との間に生まれた娘で、探幽の門人平野伊兵衛(清原氏)に嫁したことから、清原雪信と称したとされてきたが、近年、お国の父神足常庵が清原氏であったことから「清原氏女(むすめ)雪信」と称し、神足家の地元の上方で、養育され活躍したという説が提起されている。
 岩や樹木の描法は、探幽様式に則ったものであるが、として、デリケートな筆法で描いた人物像に秀作が多い。

 王昭君は、漢の元帝の後宮に仕えた官女であった。元帝が、匈奴の王から、その後宮の女性を妻に迎えたいと請われた時、元帝は後宮の女性の肖像画を宮廷画家に描かせ、それを見て、匈奴に送る女性を選ぼうとした。後宮の女性たちは、競って画家に賄賂を贈り、自らを美しく描かせたが、王昭君は賄賂を贈らなかったため、醜く描かれた。そのため、王昭君は、匈奴の王のもとに送られたと伝えられる。
 図は、匈奴の地に向かう途次、王昭君が、馬上得意な琵琶を奏でるさまを描く。
 
部分1  部分2  部分3  落款・印章

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