Solaris


Solaris10

各種設定

 OSインストール後の最低限の設定を行う。


1.グループ作成
# useradd -g 500 maintenance

2.ユーザー作成
OSインストール直後はデフォルトでrootログイン不可となっているので管理ユーザを作成する。
オプション説明:
-u :ユーザID指定
-g :グループID指定
-d :ディレクトリ指定
-m :ディレクトリ指定時にディレクトリが存在しない場合は作成し、且つログイン時に読み込む環境設定ファイル(デフォルト)もコピーする
-s :ログインシェル指定
# useradd -u 1000 -g 500 -d /export/home/user01 -m -s /bin/bash user01
64 ブロック

3.作成ユーザのパスワード設定
8文字でパスワードを入力する。
# passwd user01
新しいパスワード:
新しいパスワードを再入力してください:
passwd: user01 のパスワードが変更されました

3.パスワードファイルの確認
実際は見る必要が全く無いが確認方法として記載しておく。
パスワードが設定されている場合は暗号化された表示となる。
設定されていない場合は*LK*となる。
# cat /etc/shadow | egrep 'user01|user02'
user01:whkcUaz0yWu4E:17538::::::
user02:*LK*:17538::::::

4.デフォルトゲートウェイ確認
OSインストールのIPアドレス設定時に入力している値になっているかを確認する。
前提条件として家庭のrouterがWANに繋がる設定となっている場合はrouterのIPアドレスとなる。
まさか家でL3スイッチ入れている人もいないだろうし・・・。
# cat /etc/defaultrouter
192.168.1.1

5.DNSクライアント設定
前提条件として家庭のrouterがWANに繋がる設定となっており、DNS設定が済んでいる場合はrouterのIPアドレスを入力する。
# vi /etc/resolv.conf
nameserver 192.168.1.1
hostsの行を修正する。
修正することで名前解決する際に/etc/hostsに書かれていない場合はdnsで名前解決される。
# vi /etc/nsswitch.conf
hosts:      files

hosts:      files dns

6.DNSクライアント設定確認
前提条件として家庭のrouterがWANに繋がる設定となっており、DNS設定が済んでいる場合はrouterのIPアドレスを入力する。
正常にyahooのIPアドレスが表示されれば名前解決出来ているのでWANに繋がっていることがわかる。
# nslookup yahoo.co.jp
Server:         192.168.1.1
Address:        192.168.1.1#53

Non-authoritative answer:
Name:   yahoo.co.jp
Address: 124.83.139.192
Name:   yahoo.co.jp
Address: 203.216.227.176

7.パッチ準備
インターネットに繋がる環境になったのでSunからの恩恵である自動パッチ適用を実施する。
# vi /tmp/sun_patch_regist
userName=XXXXXX  ←メディアの入手方法でSunサイトに登録したアカウント/パスワードを入力する。
password=XXXXXX
hostName=
subscriptionKey=
portalEnabled=false
proxyHostName=
proxyPort=
proxyUserName=
proxyPassword=

# chmod 400 /tmp/sun_patch_regist
# /usr/sbin/sconadm register -a -r /tmp/sun_patch_regist
sconadm が実行中です
ユーザーを認証中...
finish registration!

8.パッチ調査
Sunに接続し、適用可能なパッチが調査出来る。
# smpatch analyze
必須パッチ。
119254-73 SunOS 5.10: Install and Patch Utilities Patch
125555-07 SunOS 5.10: patch behavior patch
121118-16 SunOS 5.10: Sun Update Connection System Client 1.0.10
142251-01 SunOS 5.10: sh patch
141496-01 SunOS 5.10: patchchk patch
141588-03 SunOS 5.10: ksh,sh,pfksh,rksh,xargs patch
127884-01 SunOS 5.10: awk patch
119788-10 SunOS 5.10: Sun Update Connection Proxy 1.0.9

9.パッチ適用
Sunに接続し、適用可能なパッチを適用する。
凄まじく時間がかかるので注意。
# smpatch update
パッチをダウンロード中 /var/sadm/spool...
パッチをインストール中です /var/sadm/spool...
121118-16 適用されました。

インストールした 1 つまたは複数のアップデートを有効にするためにシステムをシャットダウンす る必要があります。システムのシャットダウンを開始するには、次のコマンドのいずれかを使用してください:
o ファームウェアプロンプトにドロップする - init 0 または shutdown -i 0
o システムの電源をオフにする - init 5 または shutdown -i 5
o システムを再起動する - init 6 または shutdown -i 6      

10.OS再起動
# shutdown -y -i6 -g0

11.デフォルトユーザー環境変数修正
ユーザー作成時に-mオプションを使用してデフォルトの環境変数をコピーすると記載したがそのデフォルトでコピーされる環境変数を修正する。

ここで表示されるファイルがユーザー作成時にコピーされる。
# cd /etc/skel
# ls -l
合計 6
-rw-r--r--   1 root     sys          136  7月 14日 2007年 local.cshrc
-rw-r--r--   1 root     sys          157  7月 14日 2007年 local.login
-rw-r--r--   1 root     sys          174  7月 14日 2007年 local.profile
私はbash派なのでbash用の環境変数ファイルを作成する。
このファイルを作成することでログイン後のプロンプトが以下の表示となる。
[06/06 01:00 user01@XXXXXXX]$
(ログイン時間 ユーザー名@ホスト名)
# vi .bash_profile
if [ -f ~/.bashrc ]; then
. ~/.bashrc
fi

export PS1="[`date '+%m/%d %H:%M'` \u@`hostname`]$ "
export TERM=xterm
export EDITOR=vi
alias ls="ls -F"
alias la="ls -al"
alias h="history 1000"
unset autologout

#
PATH=/bin:/sbin:/usr/sbin:/usr/local/sbin:/usr/sfw/bin
export PATH

11.ユーザー環境変数設定
個別ユーザーの環境変数を変更する。
PATHを追加する場合はPATHの最後の行に追記する。
変更したパスは次回のログインから反映される。
# cd /export/home/user01
# vi .bash_profile
if [ -f ~/.bashrc ]; then
. ~/.bashrc
fi

export PS1="[`date '+%m/%d %H:%M'` \u@`hostname`]$ "
export TERM=xterm
export EDITOR=vi
alias ls="ls -F"
alias la="ls -al"
alias h="history 1000"
unset autologout

#
PATH=/bin:/sbin:/usr/sbin:/usr/local/sbin:/usr/sfw/bin:/export/home/script
export PATH

rootのログインシェルを変更
デフォルトでrootユーザーのログインシェルはBシェルのshとなっている。これをbashに変更する。
# vi /etc/passwd
root:x:0:0:Super-User:/:/sbin/sh

root:x:0:0:Super-User:/:/bin/bash

12./homeの書き込み許可設定
デフォルトでユーザーのホームディレクトリは/homeとなるが実際は/homeには書き込みすることが出来ない。
そのため/homeをホームディレクトリとする場合、一時的に設定を変更する。
ユーザーのホームディレクトリを/export/homeとしている場合は変更する必要なし。
# vi /etc/auto_master
/home           auto_home       -nobrowse

#/home           auto_home       -nobrowse
設定の反映
# automount

13.ログインコメント編集
ログイン時に表示されるメッセージを変更する。
# vi /etc/motd
########################################
# コメント
########################################

14.コンソールモードの変更
OSインストール直後はコンソール画面はGUIのグラフィカルユーザーインターフェースとなっている。
画面は綺麗だが重いのでCUIのコマンドプロンプトに変更する。
# /usr/dt/bin/dtconfig -d
元に戻すコマンドも記載しておく。
# /usr/dt/bin/dtconfig -e

15.suコマンドの可能ユーザー制限
suコマンドを実施できるユーザーを決めることでユーザー障害を事前に回避する。

su許可グループ作成
# groupadd -g 51 wheel
suコマンド可能ユーザーとしてuser01とuser02を追記
# vi /etc/group
wheel::51

wheel::51:user01,user02
suコマンドの権限変更
# chgrp wheel /usr/bin/su
# chmod 4750 /usr/bin/su

16.NTPクライアント設定
雛形ファイルからNTP設定ファイル作成する。
# cd /etc/inet
# cp -p ntp.client ntp.conf
時刻補正先を設定する。
記載するNTPサーバは以下を参照。
http://www.venus.dti.ne.jp/~yoshi-o/NTP/NTP-Table.html
有名な福岡大学など一時期NTPサーバに指定されすぎて回線が足らなくなったなどの問題もあるので軽そうなNTPサーバを指定する事。
まぁぱっと見じゃ何もわからないと思いますが。。。
# vi /etc/inet/ntp.conf
server 127.127.XType.0


server NTPサーバのIPアドレス
デフォルトで起動していないntpデーモンを起動する。
# svcs -a | grep ntp
offline          1:27:19 svc:/network/ntp:default
# svcadm enable ntp
ntpは同期を取るまで時間がかかるので5〜10分後に時刻補正先IPアドレスの前に*が付いていることを確認する。
# ntpq -pn
   remote           refid      st t when poll reach   delay   offset    disp
==============================================================================
*192.168.1.11   0.0.0.0         16 -    -   64    0     0.00    0.000 16000.0

17.ダイナミックライブラリ設定
デフォルトでダイナミックライブラリが設定されていない事を確認する。
# crle
デフォルト構成ファイル(/var/ld/ld.config) が見つかりません
デフォルトライブラリパス (ELF):       /lib:/usr/lib  (システムデフォルト)
トラステッドディレクトリ (ELF):       /lib/secure:/usr/lib/secure  (システムデフォルト)
ダイナミックライブラリを追加する。
# crle -c /var/ld/ld.config -l /lib:/usr/lib:/opt/sfw/lib:/usr/local/lib/
# crle
構成ファイル [バージョン 4]: /var/ld/ld.config  
デフォルトライブラリパス (ELF):   /lib:/usr/lib:/opt/sfw/lib:/usr/local/lib/
トラステッドディレクトリ (ELF):   /lib/secure:/usr/lib/secure  (システムデフォルト)

コマンド行:
crle -c /var/ld/ld.config -l /lib:/usr/lib:/opt/sfw/lib:/usr/local/lib/


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