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水冷システムを弄る!

「Evercool WaterCooler」改良編

前項までの導入・テストで気になっていた事・・・それはファンやポンプの作動音。
今まで使用していた空冷仕様では、
そこそこの静音にまで仕上げてはありました。

「せめてこの位にまでは静かにしたい・・・」

そこで、冷却性とのトレードオフとは割り切れず
エアフローや温度管理を見直すことにチャレンジしてみました。
やっている事は大した事ではありませんが参考になれば幸いです。

:以下のコンテンツではメインユニットの蓋を開けるという行為をしておりますが、
この様な行為はメーカー保証外ですのでくれぐれも自己責任と言う事を踏まえてください。


元々「Evercool WaterCooler」自体、冷却性能は折り紙付なので余計な改造を避けて音
源となるファンそしてケース内の温度管理を主体においてみました。

電源ユニットは静音化の雄「 OEC 音無 400W 」に換装しています。


● 夏季中の状況はというと、側面カバーを閉めるとCPU温度が3〜5℃上昇していました。
高付加で運用すると55℃付近へ上昇し、その後も徐々に上昇し続けます。
通常運転に戻っても中々温度が下がらない状況でした。

更にファンレス電源を内蔵していた時は廃熱処理がままならない位でした。(その事もあり電源
はケース上部に設置してます)

● この夏の半ばまでは側面カバーを開けたまま使用していました。
この状態ではアイドル時42度、高負荷時でも51℃以上には上がりません。(室温は32℃前後)

しかしカバーで遮音されない為に、HDDやポンプの駆動音が目立って聞こえ耳障りでした。
それに加え埃の進入にはノーガードなので頻繁にエアーダスターでの掃除は欠かせません。



(フロー図)


 静音を元のレベルまで戻す、排熱の効率UPを目標に改善開始です。

あまり大掛かりな改造は避けたいので、2ndラジエーターのレイアウト変更(移設)とエアフロー
を考えてファン位置を決めることにしました。

側面を開けていた時のフィードバックで、2ndラジエーターは外気を直接当てることとしケース内
から外へ移設。(フロー図左)
手間を省く為にL字ステーをケース背面のファンガード(網目)に通しボルトで固定。 その上に
ラジエーターを乗せる形をとりました。

● 設置場所とチューブの取り回しの関係で若干窮屈な曲がりを強いられていますが、運用に
は支障は無い為そのままカバーを閉めています。(下写真)

( 筐体内部 : ホースやケーーブルが入り組んでいますが電源がない分、思ったよりガランとしている。)


ケース前面下部からの吸気という事を考え、元の電源位置に8cmファンを設置。(写真中央上部)
 
マザーやデバイスカード・チューブからの熱はケース下部の吸気と相まって上昇、その熱を前
面上部の吸気の流れで背面上部のファンで排気、というエアフローとなります。(フロー図参照)

HDD間の隙間は今までの2倍に広げ冷却風がよく通るようにしました。

WC-201の本体の8cmファンを静音タイプ(1600rpm)に交換しました。
一番耳に近い音源でしたが、ポンプ音に紛れるほど小音になり気になりません。
本体上部のカバーを足り外せば簡単に交換できます。 (交換の際は薄型ファンを用意ください)



 改善後のCPU温度はアイドル時40℃(安定)、高負荷時48℃(これ以上上昇なし)とな
り効果は上々です。

2ndラジエータには今まで補助として12cmファン(排気)を付けて8cmファン(吸気)とダブルファ
ンとしていましたが、外気を直接当てられるので12cmの方を撤去しました。 回転数も今までよ
りLOWにして音を抑えています。

側面カバーを閉めた事で空気の流れができ効率よく排熱されるため、ケース内部の熱こもりも
解消しています。

● 気温も下がってきた現在では室温20℃前後の状態でアイドル時36℃(安定)、高負荷時
45℃となっています。

室温がもっと下がればファンの回転数を更に抑えて静音できます。 今の状況でも十分に余裕
があるので時折温度を監視しながら回転数を下げています。




 これまで使用してきての気付き点 


 気温が高い時期の使用では思った以上に冷却水が減ります。
漏れてはいないのですが何処からか蒸発するらしく、2週間で約30mlあまり減った事もありました。

気温が下がってからはほとんど減りませんので夏の冷却水管理は重要です。

 各チューブのコネクター部の緩み・漏れ点検も時折実施しましょう。 締め過ぎは良くありませんが指で強く締める程度で十分です。

くれぐれもペンチ等を使って締めるのは禁物なので気を付けましょう。
パッキンの切れやコネクターの破損、パイプ折れにつながる危険性があります。

 短期間に目に見えて減るようなら、冷却水漏れを疑いましょう。 クーラント(防錆剤)に色が付いているので気になった所に白いティッシュを宛がえば漏れているかが判別できます。
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< 所感 >

毎日の使用ですが漏れトラブルはなく高い冷却効果の恩恵を受けられました。

メンテナンスフリーという訳にはいきませんが、
自作派なら普段行うメンテナンスと同じ気遣いで十分維持できます。

もう寒くなりますが次回製作時には水冷を選択肢に入れてみては如何でしょうか?




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