ヤヴァンナは昔、メルコオルによって破壊された中つ国の緑たちを癒しに
ヴァリノオルを留守にすることがありました。



そしてヴァリノオルに戻ってくると、



「あかん!これ以上(アルダ)ほったらかしにはできん!
早う なんとかせな・・どえらいことになるわ!!」



そう言って(言ったかどうかは定かではありませんが・・)
元締めの子らが現れないうちにメルコオルの邪気を取り払うよう、
いつもヴァラたちにハッパをかけるのでした。




オロメは白き(しかし夜は銀色になる)愛馬「ナハアル」とともに
メルコオル王国の残忍な手下を退治してゆきました。



「ピカッ!ブォッ、ブォ〜!バリッ!!ビリビリビリ〜〜!!!」
(光る稲妻が雲を裂くような音・・ヴァラクウェンタ・1を参照)




オロメの響かせるヴァラローマ(大角笛)のこだまはたちまちにして
悪しき影を取り払い、メルコオルをウツムノで怖気付かせる迫力がありました。



しかしオロメが通り過ぎると何事もなかったかのように
邪悪なる者どもが徘徊するのでした。




これがこの世の始まりの頃、エルフと人間が現れる前の世界の風景であります。




(元締めの子ら、誕生の時・・)



「よし!地球にクウェンディ(エルフ)とアタニ(人間)を住まわすぞ!
クウェンディには地上のすべてにおいて最大限の美しさを与えようぞ!


そしてアタニの方は・・・・・・・・・・・
(うぬ!まだ考えておらなんだ・・。う〜む・・、どうしたもんだか・・困ったぞ!)
(と、つぶやいたかは定かではありません・・)


アタニの方は・・(まだ考えてはいないが・・とりあえず適当に宣言しておこう!(←明確なる記述ではありませんが・・)
クウェンディとは異なる、新たな贈り物を授けん!」



元締めのこの(かなりいい加減な?)言葉により、エルフと人間の運命が決定づけられたのでした。




人間はエルフとは違い、この世では決して安息を見出すことができず、
そしてこの世に縛られることなく、生きてこの世に住まうのはほんの短い間です。



人間には、世の中と同調して、自分達の人生を作り出せるという長所が与えられていましたが、
その力をしばしば誤った方向に向けてしまう事がありました。



エルフたちはそんな人間をメルコオルに似てると思っていました。



エルフは、殺されるか深い悲しみにくれる以外は
この世の終わりまで死ぬことはないのです。



そして、一万世紀の時でさえ、倦み疲れる以外、彼らには「老い」を与えないのでした。




死にかけたエルフの魂は、ヴァリノオルのマンドスの館へ集められ、
いつかはそこから戻ることもできますが、
人間は本当に死んで、この世を去っていきます。



人間に与えられた「死」は、元締めが与えた特別なる計らいで、
時がたてば神々でさえ、うらやむであろう賜り物であったにもかかわらず、
メルコオルによって「恐るるべきこと」となってしまったのでした。




ここだけの話ですが、神々の話ですと
次なる世界創生の時にもまた、人間が誕生するそうですが、
エルフが加わるかどうかはわからないそうです。が・・・



ばるーさの館にゆけば、
エルフに会えるかもしれないともっぱらの噂であります
(←・・信憑性はいかに?)


 さぁ!ばるーさの館へ(・・to the top)

 クウェンタ〜5へ行く?